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くる天
プロフィール
島田雄貴 さん
島田雄貴〜新入社員研修の合宿カリキュラム
地域:東京都
性別:男性
ジャンル:仕事 就職・転職
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島田雄貴が、新入社員研修の合宿で使えるカリキュラムをご案内いたします。当事務所ならではのユニークな内容や評価法、フォローアップ法もございます。
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判決の参考にできる? 裁判官の企業研修開始(島田雄貴)
[島田雄貴判決研究]
2013年1月16日 14時51分の記事

1987年10月
法服を背広に、紫のふろしきをアタッシェケースに替えて、裁判官がビジネス最前線を走り回っている。最高裁がこの春から始めた1年間の民間会社研修で、ソニー、富士銀行、三井物産に派遣された東京地裁の3人の若手裁判官、任官10年未満の判事補たちだ。「社会の動きを知らずして、よい判決は下せない」というのが研修の動機だが、企業側も「せっかくの機会。わが社のすべてを見てほしい」と大歓迎。半年の折り返し点を過ぎたいま、全員が本社の中枢部門に在籍し、販売戦略の立案や、100億円を超す融資のとりまとめなど、社員と変わらぬ仕事をこなしている。“にわか企業戦士”の奮闘ぶりをのぞいた。(島田雄貴)

東京・北品川のソニー本社。今月中旬のある日、磁気製品事業本部の一室で会議が開かれた。外国人女性社員も交じったメンバーの中に、研修生の山下郁夫判事補(32)がいた。

議題は、年末商戦を前に発売する新型オーディオテープの販売作戦。専門用語がポンポン飛び交うが、「全部理解できます」。机の上に広げられたコスト、価格についての資料は、山下さんがパソコン、ワープロを使って作ったもの、という。

“入社”してまず1カ月余りは、先輩社員と一緒にテレビ局を回ってのセールス活動。さらに2カ月間、宮城県多賀城市の工場で製造実習を積んだ後、7月から本社に戻った。

磁気製品事業本部は、ビデオ、オーディオテープやフロッピーディスク、CDなど、ソフト部門の製造から販売までの世界的な戦略を立てる同社の中枢部門だ。目にし、耳にするもののほとんどが「極秘」扱い。山下さんも当然、ソニーがここ数年間にどのような製品開発を目指しているかなど、具体的な戦略を知る立場にある。

が、そこは裁判の判決に携わる裁判官、「職務上知りえた秘密は一切明かせません」ときっぱり。最近は「戦略を知っているだけに、同業メーカーがどんな製品を売り出すか、テレビコマーシャルが気になって仕方がない」と話す。

富士銀行に派遣された田中昌利判事補(31)は、半年間の丸の内支店勤務の後、今月から東京・大手町の本店営業情報開発部に配属になった。

支店ではまず、一般の新入社員と同様、キャンデーの入った紙袋を手に周辺の会社回り。「給料の振り込み口座はぜひ富士銀行に」と、「生まれて初めてのセールス」を体験した。企業への融資も担当した。相手会社の業務実績、資産内容、将来の成長見込みなどを調べて立案書を作り、20件、130億円の融資をまとめた。

損益計算書など帳簿類の読み方や、コンピューターの端末機の扱いなどにも習熟。紺のスーツ、七三に分けた髪、「お客様のニーズにどうおこたえできるか」などという語り口は、もう銀行員そのものだ。

三井物産に派遣された出口尚明判事補(35)は、皇居を眼下に見下ろす本社ビル21階に専用の机があり、ここを基地に各部を回っている。

当初の3カ月間は、株主総会の準備の手伝い。鉄鋼非鉄、海外法務をそれぞれ1カ月間経験した後、今月から飼料原料部に。千葉の乳牛農場、宮城の養鶏、養豚場、金沢の食品冷凍技術開発工場などを日帰りで飛び回る。

「円相場、為替レートがどう変わるか、すごく気になります」。これまでは新聞で目を通すのは主に社会面だったが、物産“入社”後、真っ先に開くのは経済面。通勤の車内で読むのは、経済専門誌だ。

○社会の第一線で直接体験狙う

「判決を下す裁判官は世間知らずであってはならない」−−最高裁は昭和56年に起きた東京地裁破産部の裁判官による「司法汚職事件」を契機に、翌57年から毎年、若手裁判官を朝日新聞社など報道機関に3週間から4週間派遣、60年からは三菱商事など大手の民間企業にも10日間ほど派遣してきた。今回の「1年間研修」はそれを発展させたものだ。「見学」の域を出なかった研修を「社会の第一線の厳しさを肌で体得できる」内容に、という狙いがある。

とはいっても、これまでとは全く質の違う研修。「不安もあった」と、この長期研修を断行した矢口洪一最高裁長官はいう。例えば、「会社勤めの方が面白くなってしまって、裁判所に帰らない、なんてことになったらどうしよう」。また、社員になりきった研修生たちの姿を外部の人が見たとき、「公正さを求められる裁判官としていかがか」といった批判も出かねない。

しかし、前者については「そうなったら、それもまあよい」。後者については「裁判官、検察官、弁護士のいずれになろうと、その立場に即して行動するのが、法曹家たる者の基本。信じていただく以外ない」。ともかく、「“無菌室での純粋培養”だけは何としても改めたい」と考えて、割り切った。

今年はこの3人のほか、都内の弁護士事務所に1人の判事補を1年間派遣、大蔵省など5省に各1人の判事補を2年間出向させている。企業側の協力が得られれば、来年以降、さらにこの制度を広げていく方針だ。

弁護士事務所を含め、民間派遣組の身分は、東京地裁判事補。このため、毎月の給与、交通費、それに出張費は、全額裁判所から支給されている。(島田雄貴)



●半年の企業研修の“成果”、積み重ねの大事さや厳しさ知った

3人の裁判官は、いずれも大学在学中に司法試験に合格、ストレートで裁判所に入った。初めて見る企業の競争社会は「面白くて、面白くて、毎日が驚きの連続」だ。「裁判所に戻って、判決文を書くのに役立つかどうかは分からないが」といいつつ、半年間の「成果」を、こう語る。

「一見、無駄ともいえる日常の努力の積み重ねがいかに大事か。直接の売りあげには結び付かないのに、毎日、テレビ局など顧客を回って顔をつないでいる。企業競争に打ち勝つ裏には、この“アヒルの水かき”があってこそ。そのことを肌で知りました」(山下判事補)

「金融自由化、金余り現象、それに証券会社との競争という要素も加わった最近の激しいうねりの中で、銀行の置かれている厳しさをひしひしと感じる。鉛筆1本、紙1枚にいたるまで無駄をはぶき、効率をあげていこうとする姿勢が全行員にいき届いている。民間企業のシビアさを体験できたのは貴重な財産です」(田中判事補)

「取引先との応対、電話のかけ方にいたるまで、社員の一人ひとりに組織人としての訓練がいきわたっている。それと、ときに怒鳴りながらも情のあふれた上司の指導の仕方。裁判所の場合、裁判官独立の原則があるが、見習うべき点は多々あるな、と」(出口判事補)

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島田雄貴リーガルオフィスでは、裁判所の判決の分析記事や判例データーベース、日米の判決比較などを調査研究を行っています。違憲判決、合憲判決、温情判決などについての情報は、島田雄貴オフィスにお尋ね下さい。

http://minatolaw-tokyo.biz/



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