EUの金融危機は私たちの危機 | |
2011年9月6日 22時18分の記事 | |
まさか、EUの金融危機を対岸の火事と思っていませんよね。
EUの金融危機はUSAの危機であり、日本の危機であり、世界の金融危機です。 もちろん私たちの危機でもあります。 ギリシャの支援策を巡って、フィンランドが支援するについて担保(現金)を要求していることがわかり、オランダ等が激怒しています。 また、ドイツ国内でもメルケル首相の支援策に対しての反対が強く、メルケル首相は地元での洲選挙で敗退し、メルケル首相の辞任の噂さえ出ています。一方、ドイツの財務大臣はEU統合債の発行は一朝一夕には出来ない、EUの条約の見直しが必要、金融危機のEU加盟国は緊縮財政を徹底し安易な救済策は望ましくない。と、中途半端な緊縮財政で安易な救済を求める国については暗に切り捨てると言っているようです。 このため、ギリシャのハードランディングでのデフォルトが近々起きそうです。そうなるとドイツやフランスの金融機関が大打撃を受けますが、その手当ては両政府が実施し事なきを得るでしょう。しかし、ハードランディングのデフォルトになるとギリシャ国債に掛けているCDS(債務不履行保険)が問題となり、CDSを発行している金融機関の損失が発生します。その損失はアメリカの金融機関に飛び火します。アメリカの金融機関はサブプライムローン問題、リーマンショック以降、政府の支援策や会計基準の変更、不良住宅の競売の未実施などで表面上はなんとか持ちこたえていますが、実質上は相当ひどい状態にあると思われます。その上、「FHFAは監督下の2住宅公社への住宅ローン担保証券(MBS)の販売に際し、正確に説明しなかったとして提訴した。」とあるように、アメリカ金融当局は一旦は支援した金融機関を今度は逆につぶすかのような方針に転換してきました。アメリカの大銀行が潰れるかもしれません。そうなると、日本の大手銀行が大打撃を受けます。あなたの大事な預金が返ってこなくなるかもしれません。このように、世界の金融・経済はグローバル化しネットワーク化していますから、ギリシャの危機はあなたの危機になる可能性は充分にあります。しかし、日本のマスコミのレベルが低いのにも困ったものです。このような将来の国民の危機につながる情報はほとんど発信していません。私がこれらの情報を得ているのは全て外国の新聞社や通信社です。 以下、悪名高いオオボラ吹きのゼーリック世界銀行総裁とFHFAが銀行を提訴したニュースです。いずれもブルームバーグニュースより。 9月6日(ブルームバーグ):世界銀行のゼーリック総裁は6日、世界経済へのリスクが拡大しているとの見解を示すとともに、ユーロ圏の見通しは欧州諸国の首脳が正しい判断を下すかどうかにかかっていると指摘した。 ゼーリック総裁はシンガポールでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「われわれは危険な時期に入りつつある」と発言。米国は再度のリセッション(景気後退)入りを回避し、低成長に陥る程度で済む公算が大きいものの、ユーロ圏は「特に微妙な時期にある」と述べた。 同総裁は、「米経済成長は緩慢なものにとどまるだろうが、二番底はないとみている。ただ、欧州で不確実性を引き起こす出来事があれば米国にも影響が及ぶため、これらのことは予測が非常に難しい」と説明。ユーロ圏の情勢は「今後の政治判断次第だ」と指摘した。 記事についての記者への問い合わせ先:Shamim Adam in Singapore at sadam2@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先:Stephanie Phang at sphang@bloomberg.net 更新日時: 2011/09/06 14:48 JST 9月5日(ブルームバーグ):国内証券最大手の野村ホールディングス株が安い。米連邦住宅金融局(FHFA)が米国時間2日、同社やバンク・オブ・アメリカなど17の金融機関を相手取り、証券化商品の販売をめぐり、1960億ドル(約15兆円)の返還を求めて提訴。この問題の先行きを警戒した売りが優勢となっているようだ。 野村HD株は一時前週末比16円(5%)安の307円まで下落。終値は15円(4.6%)安の308円だった。出来高は東証で4位の約2850万株に膨らんだ。この日は日経平均株価も1.9%安で終了するなど株式相場全体が下落基調にあったが、証券業はTOPIXの業種別下落率で3位だった。 FHFAは監督下の2住宅公社への住宅ローン担保証券(MBS)の販売に際し、正確に説明しなかったとして提訴した。野村分は20億ドル。前週末のバンク・オブ・アメリカ株は8%超の大幅安となった。 キーフ・ブルエット・アンド・ウッズ・アジアの大石淳アナリストは、野村HD株について「今回の提訴を受けての下落で、同じように提訴された他の欧米金融機関と同じ動きになっている」と分析。ただ、訴訟額が「全額ロスになるとは考えにくく、損失が出ても野村で吸収できる範囲」とみている。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 河元 伸吾 Shingo Kawamoto skawamoto2@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先:大久保 義人 Yoshito Okubo yokubo1@bloomberg.netChitra Somayaji csomayaji@bloomberg.net 更新日時: 2011/09/05 15:31 JST | |
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