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世界経済に不吉な予感、欧州だけではない発火点
 
2011年9月19日 12時58分の記事

Japan Business Press の「今週の注目記事」をまとめ、的確な世界の状況を解説し警鐘を発している記事を紹介します。
しかし、重要な世界情報を意図的に載せない一般のマスコミしか見ない多くの日本人とネットで海外通信社の記事や関連ブログで熱心に情報収集する少数の日本人との情報格差は「天と地」ほどの開きがあり、今後、生き抜いていく上での意識や判断の相違が益々大きくなると感じています。
Financial Times JBPRESS http://jbpress.ismedia.jp/category/ft に関連記事が載っています。
以下、JBPRESS 2011.09.19週末特集より


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2012年の大量解雇時代を前に内向き度を深める世界のリーダー
2011.09.17(土)
川嶋 諭
脱北して日本海を漂流していた木造の小型ボートが海上保安庁の巡視船に保護された事件で、乗っていた北朝鮮人の1人による「来年は戦争が起きる」という物騒な言葉が耳を離れない。欧州ではギリシア国債のデフォルトを契機とするEU崩壊の危機が現実味を帯びてきた。
「死の商人」の実態をさらしたオバマ大統領
 英国では暴動に対する過度な制裁が若者の不満を煽っている。ペットボトル1本の飲料水を盗んだだけで半年の禁固刑とはいくらなんでも行き過ぎだろう。
 また、失業率9%台の続く米国では、好調だった中国への輸出が急減し始めバラク・オバマ大統領が掲げる輸出主導による景気回復に黄色を超えて赤信号が灯りつつある。
 オバマ大統領と言えば、「世界から核兵器をなくす」など世界平和の申し子のようなリーダーと見られてきたが、実は紛争を抱える国に兵器を大量販売する「死の商人」であることが明らかになってきた。
 そして中国は2011年の軍事費が過去最大。2010年に比べ12.7%増の6011元(約7兆5000億円)になる予定。初の空母がまもなく就航する。
 一方、ロシアは日本の首相交代機を狙って軍事演習を繰り広げ、爆撃機が日本列島を1周するという、昨年の大統領による国後島公式訪問に次ぐ、過去に例のない行動を取っている。
 2012年は世界のリーダーが一気に変わる。中国では次世代のリーダー層に権力が引き継がれ、米国とフランス、韓国、ロシアでは大統領選があり、台湾では総統選挙がある。
 北朝鮮では、金正日総書記から息子の金正雲氏に権力が引き継がれるとの公算が大きく、過去の例から何らかの事件が起きる可能性が高い。
 こうした大変化を前にして、世界各国の政治がどうも内向きになり、世界の安全と発展より自国の利益優先で行動し始めている。その典型例がオバマ大統領ではないか。
輸出で経済を何としても上向かせたい気持ちは分かるが、紛争地域になりふり構わず兵器を売りつけるのはいかがなものだろう。それを指摘しているのが、堀田佳男さんの「死の商人=オバマ大統領とボーイングの蜜月」である。
古い兵器を大量販売してボロ儲けのボーイング
 2010年7月、オバマ大統領は鳴り物入りで「輸出評議会」という諮問組織を作った。輸出を5年で2倍にすることを狙ったものだ。しかし、その議長にボーイングのCEOジム・マクナーニー氏を抜擢したところから話は怪しくなる。
 サウジアラビアに10年間で600億ドル(約4兆6000億円)相当の武器売却を計画、大統領は連邦議会にこの売買の承認を訴えた。10年間という長期にわたる契約だが、1国に対する武器輸出としては最大級だという。
 しかも売る兵器が古くさい。84機の「F15戦闘機」と「AH-64Dアパッチ・ロングボウ」と言われる攻撃型ヘリコプター175機である。もちろん両機ともボーイングが製造しているものだ。
 F15はボーイングがすでに製造中止を決めていたが、サウジアラビアとの新たな契約で今後10年間、製造が続けられることになる。ボーイングにとってこれほど有難い話はない。
 しかし、特定の1社に利益供与するような商談を簡単に決められるのだろうか。それを大統領が認めたとしても、議会の厳しいチェックが入るのが米国である。この点については、トリックが使われたと堀田さんは言う。
米国の武器輸出は過去最大で前年比5割増
 「ホワイトハウスは議会の休会直前に当件を持ち込み、ほとんどの議員が強い関心を示さない段取りを整えてから承認させたのだ。ニューヨーク州のアンソニー・ワイナー下院議員が反対の決議案を提出したが、多くの議員はサウジへの多額な武器売却には異を唱えなかった」
 そして、「ドイツ銀行のアナリストによると、ペンタゴンによる昨年の国外への武器売却総額は1030億ドル(約8兆4500億円)という巨費になる。史上最高額で前年比で5割以上も増えている」そうである。
 輸出さえできれば何でもいいという姿勢がありありだ。ここに世界の警察官としての規律は働いていない。残念ながらオバマ大統領に対しては死の商人という不名誉な肩書きを与えられても仕方がないように思える。
 ただ残念なことに、私たち日本人がそんなオバマ大統領を一方的に批判できるかと言えば、後ろめたさもある。対象やスケールこそ違いはすれ同じようなことをやっているからだ。
それを指摘しているのが川井龍介さんの「原発、消費者金融、パチンコ・・・依存者を食い物にしてきた日本の『グル』の構造」である。
日本が抱える「グルの構造」
 「いくつかの重要な問題が根本的に解決できない大きな理由として、企業や官僚、政治家、そしてマスコミなどが利害を共有しているという事実がある。この点を私は言葉は悪いが、グルだと思うのである」
 「このグルであることが罪深いのは、1つには言うまでもなく彼らは、社会をリードし、あるときは批判していく重要な役割を担う組織や人間だからだ。もう1つは、彼らは社会的な地位があり経済的にも安定している、いわば社会的強者だということにある」
 「そして、グルの構造が、結果として社会的弱者を、これも言葉はきついが、食い物にしているところがある。ノーブレスオブリージュという言葉は、身分の高いものは果たすべき社会的責任があることを意味するが、グルの構造は、この言葉とは真逆に相当する」
 自分たちさえよければ弱者はどうなってもいい。弱者が破滅に向かうのは身から出た錆であって自分たちに責任は全くない。こうした姿勢に世の中を正しい方向に導き社会を豊かにする役目を負ったリーダーとしての自覚は乏しい。
 デフォルトの危機を目の前にしたギリシアの救済を巡るEUの強国についても同じことが言える。とりわけユーロの導入で最も恩恵を受けているはずのドイツにEUのリーダーたる強い意志が見られない。
欧州のリーダーとしての自覚が薄いドイツ
 それを手厳しく批判しているのが英フィナンシャル・タイムズ紙のマーティン・ウルフ氏である。「ユーロ圏を救う唯一の道」の中で同氏は次のように書いている。
 「欧州と世界全体に大変な脅威をもたらす危機に直面している以上、ここは必要な規模の対策を講じられる欧州唯一の機関が、思い切って行動すべきである。そのような行動を取らないために生じるコストは、恐ろしく大きなものになると見て間違いないからだ」
 「確かに、行動を起こせば政治的な危機が生じるだろうが、行動を試みないために生じる金融危機に比べればましだろう」
 つまりドイツは、かつて思い描いていた大きなドイツとは似ても似つかぬユーロ圏か、ユーロ圏など存在しない世界か、どちらかを選ばなければならない。そのような選択を強いられる状況に追い込まれたことを、ドイツの指導者たちや国民はとても苦々しく思っているに違いない」
「しかし、ドイツが直面しているのは、まさにその選択肢なのだ。アンゲラ・メルケル首相は勇気を持って、明快にかつ堂々と、その決断を下さなければならない」
欧州を救う気がない中国の自己中心
 ドイツがEUのリーダーとしての自覚を示さなければ、EUの崩壊という激しい動乱が世界を襲い、それに端を発した金融危機が世界を激しい恐慌へと誘う。世界経済の火薬庫がいつ破裂してもおかしくない状況なのだ。
 この危機を救うことができる国として、中国に期待する向きもある。しかし、中国はそしてロシアにも世界のリーダーとしての自覚を求めるのは間違っている。そもそも自分さえ良ければそれでいいという国々なのだ。
 そうした中国の姿勢を指摘した記事がFT紙の「旧敵・欧州の救済に中国政府が求める見返り」である。
 「国債を大量に購入して債務に苦しむ欧州を救おうとしている、あるいは救うことができるという考えは、中国社会の大部分で軽蔑を招く」という。そして温家宝首相は、「中国は、自ら招いた債務危機の渦中にある先進国の救済に急ぎ駆けつける気はないというメッセージも送った」。
 元安を続けるために為替介入を続けてきた結果、中国は3兆2000億ドルという世界最大でダントツの外貨準備高があり、今も増え続けている。欧州各国はその巨額の外貨準備の一部を使って欧州の国債を買ってほしいと願っているが、中国は大きな見返りがなければそれはできないという。
中国が保有するのは安全なドイツ国債
 中国の外貨準備は、主に先進国の経済から中国へ利益移転させた結果なのだが、中国にはその自覚が微塵もないということだ。とはいえ、中国は欧州の国債を買ってはいる。
 「だが、アナリストや欧州政府関係者は、中国が実際に購入したギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリア国債は多くないと言う。中国のユーロ建て外貨準備は主に、これらの国々よりずっと安全なドイツ国債に投資されている」
 世界経済が大きな危機に直面している中で、世界中の国々が目の前の自国の利益を優先して行動するようでは危機からの脱出は難しいどころか、世界経済をより大きな淵へ追い込む危険性が高くなる。
 そして危機の足音は欧州ばかりではなく経済好調なはずの中国からも聞こえ始めている。その様子を石平さんは産経新聞のコラム「落ちる一方の中国経済」で伝えている。
「中国の各メディアは、2011年上半期(1〜6月)の大型トラック販売台数が前年同期比7.04%減だったと報じた。翌日の8月3日、今度は同年上半期の軽自動車の販売台数が前年同期比11%減となったことが発表された。繁栄のシンボルである中国の自動車産業の成長はついに下り坂に転じたわけである」
 「自動車産業が不況となれば鉄鋼産業も難を逃れない。1日付の『経済参考報』によると、今年7月の全国鉄鋼業界の純利益は6月と比べると何と35.4%減となったという」
 こうした変調は重厚長大産業ばかりではなく、通信や生命保険などにも見られるという。そして最も懸念される不動産に至っては、9月4日までのわずか1週間で12.4%も下落(北京)したというのだ。
 日本では民主党の新しい政権が誕生したばかりで私たちは内向きになりやすいが、世界の変調にもきちんと目を向けておく必要がある。

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