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短篇小説:おりもじ
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オセロ
[機心 [擬人]]
2010年2月26日 2時2分の記事
■機心:SERIOUS■
右に倣えというある一つの現象。
挟まれ挟まれオセロのように色を変える。
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「イマドキ白なんて流行んないよ。黒にしちゃえば」
黒はそう言います。
白は、どうしようかと焦りながらも周りを見回します。
周囲には、黒に勧められて黒になった人ばかりが立っています。今や皆、黒になっているのです。その中で唯一色が違うのは白だけでした。それなので、白はどうにもこうにも落ち着きません。
私も黒になろうかな?
皆、黒だし…
迷った白は、黒に勧められて黒になった人に、聞きました。
「ねえ、黒ってそんなに良いの?」
「私はホントは白が好きなんだけど、皆黒だから黒にしたの」
なるほど。
その人は白が好きだけど周りが黒だから黒にしたのです。
それを聞いて白は首を傾げました。
白が好きなのに黒になってしまったら、悲しくないのかな?
黒はとても強い色です。
白が黒になってしまうと、もう二度と白には戻れません。それなのにその人は、白が好きでありながら黒になったのです。
「早く黒にしちゃいなよ」
黒はそう催促してきます。
白はとてもとても焦りました。
一度黒になってしまうともう二度と白には戻れませんし、本当の気持ちとしては白のままでいたいと思うからです。だけれど黒は催促してきますし自分以外の全員はもうすでに黒なのです。白は一人だけです。
白は好きだけれど、黒だってきっと悪くはないよね。それにずっと白だったから、たまには黒も悪くないよね。
白は必死に自分にそう言い聞かせ、とうとう黒になることにしました。
こうして全ての人は黒になったのです。
黒になった”元”白は、次第に黒が心地良くなりました。何しろ皆黒なのだから安心です。一人だけ白だからといって焦ることなどもうないのです。
それはとてもホッとする瞬間でした。
しかし、黒になった”元”白には、一つだけ失ったものがありました。
「前は白が好きだったけど…でもどうして白が好きだったんだろう?」
そうです。
黒になってしまった元白には、かつての気持ちが分からなくなってしまったのです。何故なら”元”白は、もうすでに黒になってしまったからです。
黒はとても強い色です。
一度黒になってしまえばもう二度と白には戻れません。もう二度と、白の心には戻れないのです。
それでも”元”白は幸せでした。
もう既に、不安や焦りがどんなものだったのか、白がどういうもので黒がどういうものなのか、全て忘れてしまったからです。
END
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