くる天 |
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梅雨の季節で日本は大雨、中国では大洪水が多発!!故長谷川慶太郎氏も警告した三峡ダムの強度不安!! |
[防衛] |
2020年6月27日 0時0分の記事
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筆者の住む東北でも梅雨入りしたものの実感が湧かない天候でしたが、ようやく梅雨らしい季節になりました。 皆様は如何お過ごしでしょうか。
西日本では大雨に対して更なる警戒が必要です。
6月26日04時50分にNHKが「西〜東日本 激しい雨 九州北部でも再び激しく降るおそれ」の題で次のように伝えました。
『前線と低気圧の影響で、26日は西日本と東日本で激しい雨が降り、25日に大雨となった九州北部でも再び非常に激しく降るおそれがあります。気象庁は、土砂災害などに警戒するよう呼びかけています。 気象庁によりますと、日本海にのびる前線と前線上の低気圧に暖かく湿った空気が流れ込んで、西日本を中心に大気の状態が不安定になり、九州北部では局地的に強い雨が降っています。
前線は次第に南下する見込みで、25日は西日本と東日本で雷を伴った激しい雨が降って大雨となるところがある見込みです。
25日に大雨となった九州北部でも、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風に十分注意するよう呼びかけています。
特に九州北部では、これまでの雨で地盤が緩んでいるところもあり、警戒が必要です。』
6月下旬から7月にかけては梅雨前線が活発に活動する時期です。 これから各地域でも大雨や洪水などに厳重な警戒をお願い致します。
一方、中国では凄まじい大雨や洪水の被害が報告されています。
6月25日にJBpressが「長江大洪水、流域住民が恐怖におののく三峡ダム決壊」の題で次のように指摘しています。
『(福島 香織:ジャーナリスト) 6月22日からの週に入って中国・重慶の水害がいよいよひどいことになってきた。中国当局は80年に一度規模の大洪水だと警告を発している。
心配なのは、重慶を流れる長江の下流にある世界最大の水力発電ダム「三峡(さんきょう)ダム」(湖北省宜昌市三斗坪)の強度だ。中国水利部当局も「ブラックスワン」(起こる可能性は確率的に非常に低いが、起これば極めて大きな衝撃を引き起こす事象)に例えて強い懸念を示すほどだ。
すでに南部は折からの集中豪雨で水浸しになっている。中国中央気象台が6月24日に発表したところでは、6月に入ってすでに連続23日、暴雨警報を出しているという。24日も広い範囲にわたって「暴雨イエローアラート」が発令された。暴雨は貴州、広西、湖南、江西などで大規模洪水を引き起こし、さらに今後数日、集中豪雨が続くと予報されている。
今年(2020年)の洪水被害の被災都市はすでに26の省、自治区、直轄市におよび、被災者数は1122万人。長江沿いの湖北省の680のダム湖、安徽省の299のダム湖は制限水位を超えており、目下全力で放水による水位調節を行っているが、もはや洪水防止の役にはたっていない。安徽省の六安市などは村ごと水に沈んでいるところがいくつもある。
中国応急管理部は6月23日までに657.1万人に緊急避難を指示、21.3万人に対して緊急生活救助を行っている。だがすでに9300以上の家屋が倒壊し、17.1万以上の建物が損壊。農作物の被害は86.1万ヘクタールにおよび、直接的経済損失は241億元に上るという。
重慶の住民「こんな大洪水はみたことがない」
中国メディアの報道を総合すると、重慶周辺における洪水被害が6月22日以降かなり深刻で、重慶市水文観測総合ステーションは綦江(きこう)区に「洪水レッドアラート」を発令した。これは1940年このステーションができて以来初めてのレッドアラートだ。この日午後、重慶市綦江は基準水位を5メートルほど超えた。
華僑系通信社中国新聞の記者が綦江区をリポートしていたが、重慶都市部と綦江区をつなぐ橋を警察が守備し、人や車両の交通を止め、両岸には警戒線が張られて、人が近づかないようにされていた。川沿いの土地はほとんど黄土色の濁流にのまれており、川から道路へあふれでた水はさらに居住区の建物内に絶え間なく浸水していているという。
重慶の多くの道路は冠水し、軌道交通は寸断され、綦江濱江路一帯の建物店舗は浸水被害を受け、一部地域では土石流も発生していた。重慶は断崖に刻まれるように道路や商業ビルや集合住宅がたつ高低差のある都市開発が特徴だが、濁流が高所の道路からあふれて、瀑布のように崖下に流れおちる映像がツイッター上で拡散されている。
地域住民はこれを見て、「1998年以来、こんな大洪水はみたことがない。私たちは逃げることができたが、間に合わなかったらと思うとぞっとする」と恐怖を語っていた。
綦江城区の洪水の水位はアパートに2階くらいにまで来ている。空中撮影でみると、水面に信号のてっぺんがかろうじて見えているような報道写真もある。
重慶に隣接する貴州省の被害も深刻で、通信が不通となり、橋がいたるところで崩壊。水道電気、道路が寸断され、やはり土石流の危険に住民たちがおののいている。
三峡ダムの洪水防止機能に疑問の声
そして今、地域の人々が非常に不安に思っているのは三峡ダムが、この大量の豪雨増水に耐えきれるのだろうか、ということだ。
中国湖北省衛星テレビが6月21日に報道したところによると、連日の豪雨の影響で、三峡ダムの水位が上昇、増水期の制限水位をすでに2メートル超えて147メートルに達したという。
三峡ダムの貯水庫には6月20日に毎秒2万6500立方メートルの水が流れ込んだ。これは前日の19日より毎秒2万500立方メートル多いそうだ。水位は20日の段階で147メートルに接近していた。
湖北省宜昌市は6月11日に、三峡ダムの水位を145メートルの増水期制限水位まで下げたと発表した。例年より早めに洪水防止のための貯水調節を行い、6月8日に前倒しで221.5億立方メートルの水を下流域に排出して145メートル(正確には144.99メートル)にまでに下げたのだ。この調節放水の量は西湖(杭州にある世界遺産の湖)1550個分という膨大なものである。
三峡ダムの堤防の高さは185メートルで、蓄水期はおよそ175メートルまで水がためられている。これを長江の増水期前に145メートルまで水位をさげて、増水に備えるのだ。この30メートルの水位差が、長い中国の歴史で繰り返されてきた長江の大洪水を防止する役割を果たすといわれてきた。
三峡ダムは長江の洪水防止のための大国家プロジェクトとして建設された(1993年着工、2009年完成)。本来5つの機能(発電、南水北調、水運、地域発展、洪水防止)を持たせて造られたが、中でも長江流域の増水期に備えた洪水防止システムの役割への期待が一番大きい。
だが実のところ、このダムには設計上のさまざまな問題が指摘されている。その1つが、実はそんなに洪水防止機能がないのではないか、ということだ。
三峡ダムでは昨年に堤防がゆがんで見えるという写真がネットで話題になった。2009年当時の写真と比較すると確かに、数カ所湾曲しており、三峡ダムが決壊するのではないか、という“噂”が一気に広がった。中国当局は「このゆがみは計算上予測されたもので、堤防の強度に影響はない」とわざわざ発表して噂を打ち消したが、これまで中国当局が三峡ダムのリスクや問題について正しくアナウンスしたことはないので、多くの周辺住民は決して安心できていない。
そして現在、ダムの水位が147メートル程度とアナウンスしているのに、下流域でも上流域でもひどい洪水が起きている。30メートル分の水をため込めるはずではなかったのか。
三峡ダムが決壊したら何が起きるか
中国水利部の葉建春副部長は6月11日の全国洪水防止会議で、中国は全面的に河川の増水期に入り、江南、華南、西南東部では6月2日以降、今年最大強度、最大範囲、最長の豪雨に見舞われていると発表。珠江流域の西江、北江、長江流域の湘江、鄱陽湖水系、浙江銭塘江水系の一部など24省148河川ですでに洪水が起きており、一部河川の洪水は歴史的記録を塗り替えるような規模だと警告していた。
こうした状況から中国水利部は、ダム決壊、山崩れ洪水の3大リスクに備えて警戒せよとの要請を出した。
このとき葉建春が言ったセリフが不穏な内容だった。「目下のところ、我々の洪水防止プロジェクトは新中国成立以来最大の洪水を防御できているのだが、洪水がこの防御能力を超えることもあり、“ブラックスワン”的事件が出現しうる」。
“ブラックスワン”とは本来金融用語だが、しばしば、可能性としては極めて低いが起きたら大変な被害を出す予測不能な事態全般を意味する言葉として使われる。中国水利当局者のこのブラックスワン発言に、多くの人たちは、三峡ダム決壊のことを指しているのだと思ったのは言うまでもない。
三峡ダムの下流は中国の最も都市と人口が密集している地域。万が一にも、三峡ダムが決壊すれば被災者は少なくとも4億人以上に達し、およそ30億立方メートルの土砂が三峡ダム下流域を襲い、上海までが水浸しになる、と言われている。大規模停電が起き、しばらくは復旧できまい。また、長江流域は中国経済実力の40%が集中する。つまり中国経済も潰滅し、その回復には数年かかるだろう。農業だって潰滅だ。
また三峡ダム下流域には解放軍のロジスティクス部隊の駐屯地が集中すると指摘されている。たとえば空挺部隊の9割も三峡ダム下流域に集中する。解放軍は大災害のとき最前線で救援作業を行うが、三峡ダム決壊の災害の場合、解放軍のロジスティクスも大打撃を受けて、救援作業に支障が出るのではないか、と言われている。
確率的には非常に小さく、ほぼあり得ない、と当局も繰り返し否定しているが、起きたら、目も当てられない惨状を引き起こす。そして普通ならあり得ないけれど、絶対にないとは言えない。まさしく「ブラックスワン」。
建設時から問題点を指摘されていた 実は、三峡ダムはもともと設計自体に欠陥があった、と指摘するのは「三峡工程三十六計」の著者でもあるドイツ在住の国土計画専門家、水利エンジニアの王維洛だ。台湾自由時報の取材を受けて、こう語っている。
「実際、三峡ダムに洪水防止機能などないのだ。すでに専門家の検証によって、そのことははっきりしていた。そもそも三峡プロジェクトは、設計から工程、仕上げの監査まで同じ人間がやっていて、審判とプレイヤーが同一人物みたいなものなのだ」
「ダム下流の湖北、湖南、江西ではすでに洪水が発生している。ダム上流の重慶も洪水警報がでている。ダム上流域の人々はダムを決壊させないために、放水させろといい、下流域はこれ以上放水させるな(すでに洪水がひどいのに)という。そういう矛盾があることは、ダム建設前から分かっていた」
「三峡ダムの設計エンジニアである銭正英、張光斗らは、当時の三峡ダム建設プロジェクト副主任の郭樹言に対して、三峡ダム工事のクオリティ、強度に問題があることを手紙で訴えていた。工事期間があまりにも短期であり、完成を急ぎすぎているから、欠陥があるのだ」
「(昨年、三峡ダムが変形していることが判明し、ネットでも話題になったが)ダムの変形よりも問題なのが、ダムの船閘(ロックゲート)周辺から水漏れがあることだ」
つけを払わせられる長江流域の人々 長江の大洪水は中国の歴史上何度も繰り返されてきた。この暴れる竜・長江の洪水をコントロールすることこそ、中国の国家指導者に求められる能力であり、孫文の時代から三峡ダムプロジェクトの絵は描かれていた。
だが毛沢東は「頭の上に水の入った盆を置いては熟睡できない」と感心を示さず、1980年代も建設の賛否をめぐる議論は続いた。天安門事件後、当時の首相の李鵬が反対派を抑え込んで強引に実現にこぎつけたものの、プロジェクトは李鵬らを中心とする水利利権派の汚職の温床となり、当時から様々な問題が存在することは内部で判明していた。
今は、この巨大プロジェクトを強引に推進した李鵬も亡くなり、その責任を引き受ける人物もいない。つけを払わせられるのは、長江流域に暮らす普通の人々だ。
しかし、中国にはちょっとブラックスワンが多すぎはしないか。新型コロナのアウトブレークも、香港デモも、蝗害も、本当なら万に一つも起こりそうもないブラックスワンだ。
この調子だと、年内にあと2、3羽飛来してくるのではないか。』
中国の現状を語る、大変重要な記事です!!
最近亡くなられた、有名な政治経済アナリスト等で活躍された故長谷川慶太郎氏も中国の三峡ダムの危険性については再三警告をされていました。
中国の動向は、「ちょっとブラックスワンが多すぎはしないか」の危険なレベルにあり、これからも要警戒です!!
梅雨の季節で日本は大雨、中国では大洪水が多発!! 故長谷川慶太郎氏も警告した三峡ダムの強度不安!! 中国は今や、「ブラックスワン」が多すぎる!!
中国の洪水を伝えるWEB報道 出典:中国のサイトであるweibo
中国の三峡ダムと長江(揚子江)流域の図 出典:JBpress引用記事のツイッターRT画像
Chongquing→ 重庆市(重慶) Three Gorges Dam→ 三峡大坝(三峡ダム) Wuhan→ 武汉市(武漢) Nanjing→ 南京市(南京) Shanghai→ 上海市(上海)
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