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国産C−2輸送機がUAEへの輸出をかけて未舗離着陸テストを実施、防衛装備品の輸出強化は重要!! |
[防衛] |
2020年8月24日 0時0分の記事
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国産の哨戒機P−1と共に同時開発装備化が進められた国産C−2輸送機。
その成果は航空自衛隊に配備装備化してから輸送力の増大・長距離化などで発揮されています。
更に、UAEへの輸出をかけて未舗離着陸テストが実施されることになりました。
8月22日18時59分に産経新聞 THE SANKEI NEWSが「〈独自〉輸送機C2、UAE輸出へ未舗装離着陸テスト 10月実施」の題で「防衛最前線」の特集項目にて、次のように伝えました。
『政府が航空自衛隊の最新輸送機C2のアラブ首長国連邦(UAE)への輸出に向け、10月に初めて未舗装地で離着陸試験を行うことが22日、分かった。C2は未舗装地での離着陸を想定してこなかったが、UAEが離着陸できるか確認を求めてきたためだ。UAEへの輸出は欧州エアバス社製と一騎打ちで、政府は受注に向けた最終審査と位置づけ、試験に臨む。
平成26年の防衛装備移転三原則の策定で装備輸出に道を開いて以降、国産装備の初の完成品輸出として旧式のレーダーをフィリピンに輸出する手続きを進めているが、C2の輸出が実現すれば最新装備として初めての輸出となる。
C2はC1輸送機の後継機として28年度に開発を完了し、空自は11機を配備。C1に比べ航続距離は約4倍、搭載重量は約3倍で有事や国際平和協力活動でより多くの隊員や装備を遠方に運ぶことができる。
C2は高い高度を飛んで空気抵抗を減らし、所要時間を短縮して燃費も向上させることを主眼に開発。開発経費と機体価格を抑えるためC1やC130輸送機と異なり、アスファルトなどで舗装していない路面で離着陸する「不整地離着陸機能」は開発段階で要求する性能から除外していた。
輸出交渉が大詰めを迎える中、UAEは軍事作戦で柔軟に前線へ輸送機を展開できるよう、表面が土などの未舗装地でのC2の離着陸能力を確認したいと要請してきた。防衛省外局の防衛装備庁は脚部の強度などのデータ分析により未舗装地でも一定の離着陸能力は見込めると判断した。
同庁は今年3月、岐阜基地にある土や砕石が混ざった未舗装滑走路でC2の地上走行試験を実施し、問題はなかった。同じ滑走路で行う10月の離着陸試験では(1)安全性(2)脚部への影響(3)土や石のエンジンへの吸い込みの程度(4)路面に与える影響−を検証し、UAE政府当局者らも招く予定だ。
エアバス社のA400MとC2は価格が200億円以上で搭載量は同程度だが、速度はC2が勝る。A400Mは不整地離着陸機能を有しているとされる。
■防衛装備移転三原則 実質的な全面禁輸方針とされた従来の武器輸出三原則に代わり、平成26年4月に閣議決定された。(1)国連安保理決議の違反国や紛争当事国には移転しない(2)平和貢献・国際協力の積極推進やわが国の安全保障に資する場合に限定し移転を認め、透明性を確保しつつ厳格審査(3)目的外使用および第三国移転について適正管理が確保される場合に限定−の3本柱で構成される。』
また、同日22時35分に同メディアは「最新装備輸出へ執念のアピール 防衛装備庁、輸送機C2テスト」の題で次のように内情を指摘しています。
『最新輸送機C2のアラブ首長国連邦(UAE)への輸出に向け、未舗装地での離着陸試験実施に踏み切ることが22日、判明した。各国がしのぎを削る最新防衛装備の輸出で日本は苦戦が続く中、防衛装備庁の執念の表れといえる。一定の離着陸能力を実証できればUAEからの受注に前進し、今後の輸出対象候補となる国へのアピール材料にもなる。
防衛装備庁は防衛装備移転三原則の策定を受け、装備輸出を主導するため平成27年に発足した。最新の国産完成品装備の輸出を目指してきたが、これまで成果は出ていない。
最新装備の輸出案では英国向けの海上自衛隊P1哨戒機は米海軍のP8哨戒機に、オーストラリア向けの海自潜水艦そうりゅう型はフランスにそれぞれ敗れた。海自の救難飛行艇US2のインドへの輸出交渉は暗礁に乗り上げ、C2のニュージーランドへの輸出計画も立ち消えになった。
UAEへのC2輸出は現時点で最も期待できる計画だが、C2は未舗装地を想定した「不整地離着陸機能」を有していないことが輸出を実現する上で弱点と指摘されてきた。
ただ、未舗装地は沼地から砂や小石、土に至るまで状態はさまざまで、地表の固さを示す指標の範囲も幅広い。積み荷と燃料の搭載量など運用方法によっても離着陸の可否は変わってくる。
未舗装地であっても一定の固さがある路面では搭載量を減らすなど運用方法を工夫すれば離着陸できる可能性がある。10月に行うC2の離着陸試験はその可能性を追求するため詳細にデータを収集し、UAEに提示することを目指す。
政府高官は「カタログの不整地離着陸機能の欄に×と記載するか、△と記載できるようになるか。この差はセールスをする上で大きい」と指摘している。(半沢尚久)』
これらの点について、元一等陸佐で自民党参議院議員の佐藤正久氏は同日、自身のツイッターで次のように指摘しています。
『【元は未舗装離着陸が可能な性能を要求していたのだが、予算の制約等から開発段階で当該要求性能が欠落したようだ→輸送機C2、UAE輸出へ未舗装離着陸テスト 10月実施】 以前は、空自もアラスカの演習場でC -130が不整地離発着訓練を実施していた。』
軍事・国防の分野においても、災害派遣や緊急輸送、即応展開能力の向上に寄与する輸送機の需要は高まる一方です。
その為に、日本も国産C−2で世界的にその実績と性能をアピールして、次の大型輸送機や次期主力戦闘機等の開発配備等の一層の推進にしていきたいところなのです。 防衛装備品の輸出強化は、その一環に過ぎません!!
国産C−2輸送機がUAEへの輸出をかけて未舗離着陸テストを実施、防衛装備品の輸出強化は重要!!
日本の国産輸送機C−2 出典:防衛省・航空自衛隊HP
主要諸元(防衛装備庁 HPより) 全長×全幅×全高 43.9m×44.4m×14.2m 貨物室 長さ×幅×高さ 15.7m×4.0m×4.0m 速度性能 0.82Mach 貨物重量(最大荷重) 36t(2.25G) 32t(2.5G ) 航続距離(貨物重量) 4,500km(36t ) 5,700km(30t ) 7,600km(20t ) 9,800km(Ferry)
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