オーロラを撮る |
[写真] |
2009年4月14日 2時56分の記事
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すごく前の話になるわけですが、2月の中頃にスウェーデンに行ったんですよ。 オーロラも撮りたいなとD3担いで行ってきたんで、その時に感じたことや設定などを記録しておこうと思う。まぁなんだ。もう一回撮りに行くかどうかは別にして、記憶があやふやになる前に記録として残しておかないとね。
ちなみに行った場所はこの辺。キールナ。北緯60度〜70度のオーロラ帯と呼ばれる地域がオーロラ観測には適しているという。メインで滞在したのはもっと南のマルメだったんだけど、オーロラを見るためにキールナまで行ってきた。
機材としては
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ボディ
| Nikon D-3
| いわずと知れたFXフォーマットの1眼デジカメ
| レンズ
| AF-S 14-24mm/F2.8
| オーロラを撮るならなるべく広角で撮るべきだと思い超広角ズーム。通しでF2.8という明るさも重要なポイント。
| 三脚
| ベルボン エル・カルマーニュ443II
| ちょっと高いけどカーボンの三脚が剛性的に良い。がっしり。 この三脚は自由運台がもともとついているんだが、できればクイックシューの自由運台に変えておきたかった。
| レリーズ
| リモートコードMC-30
| せっかく三脚使用で撮るのにシャッターを切るときに揺れちゃったら勿体無いので、レリーズケーブル。小さい方。
| 防寒カバー
| エツミ デジタルプロテクター2
| -30度の世界ということで防寒のために何かしら必要だと思っていたら、ちょうど良いのを見つけた。と思った。
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三脚につけて、ISOは200〜400くらいで(D3だったらもうちょいあげても良かったかも)、マニュアルにしてシャッタースピードはバルブ、レリーズを押しっぱなし(ロックできるので実際に指で押しっぱなしにする必要はない)。撮った後で液晶で確認してシャッターを空ける時間を調整する。カバーをつけてるから、設定はちゃんと出発前にやっておく。…という作戦。
ちなみに今回は写真をFlickrに置いてそこにリンクを貼るようにした。 このくる天ブログにわざわざ写真を置かないでも良いじゃんって事にようやく気づいたぜ。これで8枚制限に苦しむこともない。と思う。
オーロラってのは見れる場所に行けば必ず見れるってものではない。オーロラの出る条件ってのは色々あるが(太陽の黒点が活発だったら出やすいとか)、前もってこの日なら確実だってのはわからない。またオーロラが出ていたとしても、雲があると地上から見ることは当然出来ない。それとなるべく暗いほうが良い。明るい月や街の明かりは邪魔である。 キールナには2泊、つまりオーロラを見るチャンスは2日間だったわけだ。
そんなわけでまず1日目。 キールナ市の中心から少し離れた場所でスノーモービルで暗いところに行って観測しようってツアーに参加した。スノーモービルで湖(凍っている)の周りを走って、暗いところで停車、ライトを消して数分空を見上げていた。星が綺麗だった。真っ暗でカメラを取り出すのも一苦労。手元を照らすライトを持っておけばよかった。実際にはそこではオーロラが出ずに時間切れで、戻ることになった。
| ホテルを出る時に設定をちゃんとしておいたんだけど、戻って小屋で休憩中に別のものを撮ろうとして設定をいじったら、(しょぼい)オーロラが出たと係のおじさんに言われて外に出て撮った結果がこれだよ…。 フォーカスモードもSがなっていたが、暗闇でオートフォーカスが働くはずもなく、カバーをつけたままだとレバーを操作できないので結局カバーを外してフォーカスモードをMにして撮った。ら、ISO感度自動調整がONになっていて、なおかつ絞り優先オートになっていた。感度上がりまくりでざらざら。
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| とりあえずISOオートだけは切った。がフォーカスが狂ってしまった。無限遠にあわせときゃいいのに…。コレも絞り優先のままで撮ってしまった。大丈夫だと思ったんだよね…。まぁそれなりに大丈夫ではあるんだけど。
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| 上の2枚の写真でもなんとなくわかると思うけど、実際にその小屋の付近ってのはそこそこの明るさがある。のでちょっとでも暗いところへ行こうと思って少し移動して撮った。 この日撮った中では一番ちゃんと撮れていると思う。絞り優先のままだけど。 オーロラ自体がしょぼめだったし、時間が経つにつれて消えていったので、最初にちゃんと撮れれば良かったんだが…。
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で、上の一番下の写真をレタッチしたのがこれ。RAWで撮っておけば、後で補正することが出来る。全体的に暗い部分を引っ張り上げてやると、黒つぶれしていない部分は色が出てくる。NikonCaptureNXクイックフィックスのシャドーの数値をちょっと上げてやればよい。もうちょっといろいろやったけど。もちろんノイズも浮き上がってくるので、長時間ノイズ低減とか入れた方が良かったのかもしれない。でも長時間露光ノイズの低減処理を行うと撮影してから記録が終わるまで時間がかかるので、下手な鉄砲、数打ちゃ当たる派の自分としてはちょっと厳しいかな(笑。
2日目。キールナの中心部から少し移動してアイスホテルへ。 オーロラ観測はアイスホテルの脇の暗い部分で行った。 この日は夕方あたりまでかなり曇っていて、こりゃ駄目だと思っていたんだが、運がよいことに、少しずつ雲が晴れてくれた。
あ、そうそう。あほなことに、カメラの設定を変えなかったのでExifの情報によると下の写真を撮った時間は"February 16,2009 at 3.53am JST"となっております。 JST、日本時間です。スウェーデン時間は-8時間しておくんなさい。 なのでこの写真を撮ったのはFeb.15,7:53pmです。
| で、少し綺麗な写真ではあるんだけど、オーロラではありません。オーロラが出るまでただ待ってるだけなのも辛いので、適当に30秒くらいでシャッターを切っていたのだ。星も綺麗だったし。 で、これは街の灯りが空を照らしちゃってるんだねぇ。光源は見えないところに三脚を据えたものの、意外と明るいもんだなと。これがもっと強くなるときっとオーロラの光は負けちゃうんだろうな。東京で星が見えづらいように。
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| そうこうしているうちに、何となくオーロラ出現。この写真もあとで暗部を持ち上げているので、肉眼だと「あ、なんか出てる?」くらいの微妙なものだった -20度以下の寒い中、1時間以上待って漸く出たわけだが、この日はカメラの防寒用のカバーをつけていなかったため、ちょうどその時間あたりにカメラの調子が悪くなってしまった。…と言っても上の液晶の情報表示画面がおかしいくらいだったが。
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前日撮った時に感じたカバーがあることによるカメラへのアクセス性の悪さと、カバーを外してからも結構普通に動いていたという安心感から、カバーいらねとか思ったのが間違いだった。前日は短い時間だったしな〜。バッテリーの減りも普段よりは早いけど予備バッテリーもあるし余裕じゃねとかね…。おかげで弱い中でも一番派手だった(と一緒に行った友人は言う)時間帯はちょっと部屋に戻っていたのよ。残念すぎる。 カバーをつけて戻ってからはカメラの設定を特にいじることなく、それなりに撮影できたと思う。
| カメラを動かす時にピントリングにさわっちゃったのかピントを外しちゃったり…。
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こんなもんかな。 おとなしめのオーロラしか見れなかったのでもっと豪快な奴を見たいな。次の機会があればもっとうまく撮れると思うしね。
自分自身の防寒装備については-30度くらいでも大丈夫と店で言われたごついColumbiaの靴、ヒートテック的な靴下2枚重ねとアンダーウェア上下、Tシャツ、ジーンズ、パーカー、フリース、ダウンジャケット、ゴアテックスのジャケットとズボンと。あとはスキー用のグローブとか帽子、首の奴とか。耳当ても忘れちゃいけない。耳当てっつーか耳にかぶせるカバーなんだけど、これが結構よい。 チタン配合 あったか耳カバー これこれ。冬にチャリに乗る時も愛用している。ぱっと見何もつけてないように見えるのが良い。 それで-30度くらいでも生きていけました。 |
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1. 2009年4月14日 8時45分 [返信する] 大変参考になるっす。 写真は、最後のやつくらいのサイズで全般張ってくださいませ!
2. 2009年4月14日 15時49分 [返信する] また来年もぜひー!!
3. 2009年4月14日 22時48分 [返信する] >>drikinさん コメントもつける場合は、ちょっと小さめにして横にコメントが良いかなぁとか思いつつね。 全部でかい方が良いのかなぁ…?でかいの見たい場合はリンク先に飛んでもらいたいんだけどね、出来ればw
>>kanaさん 行きたいっすね〜。冬だけじゃなく別の季節も。
4. 2009年11月30日 21時32分 [返信する] 初めまして。 先日オーロラを見に行きました。行く前に、読み参考にさせていただきました。 書いてあったとおりRAWで撮影してきたのですが、どうやって編集したらいいのかが良く分かりません。シャドーの数値とはどこをいじればいいのでしょう(すみません素人です・・)
5. 2009年12月1日 1時36分 [返信する] >>pomさん 参考になったのであれば幸いです。 で、シャドーの数値なんですが、使ってるソフトによって違うのですが、 自分の使っているNikonCaptureNX2の場合ですと「エディットリスト」->「クイックフィックス」->「シャドー」で、PhotoShopCS4の場合は「補助光効果」をあげてやればいいです。 他のソフトをご使用の場合はちょっと具体的にはわかりませんが、要は「暗部を明るくする」と言うことです。 一見黒つぶれに見えても、完全に黒というわけではないのです。 ご使用のソフト名と「RAW現像、暗部、補正」あたりで調べてみてください。
| ■このコメントへの返信■ 1. 2009年12月1日 19時14分 ぱとさん 早速の返信、ありがとうございます。 英語のフリーソフトを落としてきて初めて使っているので、がんばって?探してみます! 写真、すごく素敵ですねっ!年賀状にするぞーとがんばって撮影してきましたが、補正でなんとかしたいところです(笑
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6. 2009年12月2日 4時32分 [返信する] >>pomさん 英語のフリーソフトですか…参考にならず申し訳ないです。 RAWで撮っているのであれば、データとしてはしっかり値が入っているはずなので、ソフト次第ではちゃんと補正できると思います。 頑張ってください。
7. 2009年12月2日 19時8分 [返信する] しつこく・・失礼します。 s7rawというソフトです。パッチがあったので日本語にできました。 が、ガンマや彩度・明度などをいじくるタイプ(?)で、どこを変えると効果的に簡単に変化が出るのかが・・? それ以前に、、ちらっと職場の人が言っていたのですが、白っぽく色が出ている写真は編集ができないのでしょうか?? だとすると・・がびん。。 暗いというよりむしろ白っぽいのです。 ぱとさんの写真は、色の変化が空の広がりを感じさせるし、緑のほかに紫に見える写真もあったりして、とても素敵です。 私がみたのは、もっと濃い、多少動きもあったオーロラなので、撮ったオーロラももうちょっとなんとかなるはず!と思うのですが〜(笑
8. 2009年12月3日 3時48分 [返信する] 白っぽくと言っても「白飛び」してなければ何とかなります。 「表示」にある「ハイライト/シャドウ警告」にチェックを入れてみてください。 それで警告が出てると厳しいです。 あとは「基本」タブの「増感」の値を(白っぽいということは−の方へ)変えたり、トーンカーブをいじったりしてみてください。「フリートーンカーブ」にチェックを入れると自由にカーブをいじれます。
自分が撮った奴の色の変化や空の広がりはレンズの性能もあります。(^^; ただ濃くて動きがあるオーロラを肉眼で見られたってのは、うらやましいですね。自分も見たいです。 人間の眼(と脳)はとても性能がいいので、見たままの映像をそのまま写真に残すのは残念ながら難しいです。それを長時間露光で補うわけですが、長時間露光をすると人間の眼であまり見えてないものも無駄に増幅しちゃいます。 白っぽくなっている…というのはちょっと周囲が明るかったりしたんですかねぇ。 自分が先日撮った流星群の写真( http://blog.kuruten.jp/bat/96049 )を見てもらうとわかるんですが、ちょっと明るいと結構白っぽくなっちゃったりします。東京は明る過ぎなんでここまで酷くはならないと思いますが。
なんにせよなるべくいい写真に仕上がるように頑張ってください。
9. 2009年12月3日 21時0分 [返信する] ありがとうございます! なんとなくどうしたらいいのかが分かってきて、それらしくでき始めました(^^
しかし、変化が無限で・・たいへ〜ん。程よいところで手を打ちたいけど、終わりがないデス(^_^;
「増感」(やはり+に上げました)と「カーブ」のGreenのほかに、「ホワイトバランス」と詳細の「彩度」・特色の「黒」もいじってみました。 webで見るほかに写真屋さんに現像に出したいのですが、あんまりいじらないほうがいいのでしょうか?
10. 2009年12月3日 21時8分 [返信する] 続投失礼します。 オーロラは、カナダのイエローナイフに見に行きました。 今年ははずれ年だったようで、太陽の動きも弱いし、天気も安定せず、3日滞在中1日(11/22)しか見ることができませんでした。 それでもとてもラッキーだったようで、はっきりしたオーロラは11月中2日間しか見られなかったようです。「オーロラカレンダー」と検索すると、毎日の写真が見られます。(ご存知でしたらごめんなさいね)
そのためだけにある施設なので、写真を撮るためだけ(笑)に行くには絶好ですよ〜。
11. 2009年12月4日 1時51分 [返信する] いじりだすときりがない…ってのはわかります。 ここに載せてある写真もわざと派手めにしてますが、本来はもうちょっとおとなしめのほうが自分の好みだったりしますしね。 自分は写真屋さんにプリントしてもらったことがないので良くわかりませんが、RAWを渡して調整までしてくれるなら、任せてしまった方がいいのかもしれませんね。(画面で見るのと印刷するのでは結構変わってくるので)。
カナダのイエローナイフですか。 オーロラを見には行きたいですが、それだけってのはちょっと寂しいですね(^^; でも覚えておきます。ありがとうございます。
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