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 隠密廻り同心・磯貝真六5「丸山応挙の幽霊画」(無料公開)
[【時代小説発掘】]
2010年12月11日 16時25分の記事


【時代小説発掘】
隠密廻り同心・磯貝真六5「丸山応挙の幽霊画」
佐藤 高市(さとう たかいち)


(時代小説発掘というコーナーができた経緯)

梗概:
隠密廻り同心・磯貝真六のシリーズである。幕末の江戸の治安を守る隠密廻りたちの痛快で粋な物語。

プロフィール:
佐藤 高市(さとう たかいち)     
酉年でも喧嘩鳥の生まれ年で単純明快 東京都生まれ 
小説「谷中物語」で茨城文学賞受賞
江戸を舞台の小説「入梅」が韓国の常緑樹文学に翻訳掲載
江戸の歴史研究会会員 
 

これまでの作品:

隠密廻り同心・磯貝真六 「お多勢八幡」
隠密廻り同心・磯貝真六2 「伊助の別れ火」
隠密廻り同心・磯貝真六3 『篤姫の守り人』
隠密廻り同心・磯貝真六4『富岡八幡土俵入り』

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【時代小説発掘】
隠密廻り同心・磯貝真六5「丸山応挙の幽霊画」
佐藤 高市(さとう たかいち)



(一) 応挙の幽霊画

 磯貝真六は、枝振りのいい松が茂る寺の境内で、錦鯉が泳ぐのを見ていた。境内には、小さな滝もあった。春の花であるロウバイの花が盛りの頃であった。
 磯貝真六は、黒紋付の羽織を着て、袴を着けずに着流し姿であった。きれいに剃り上げた月代と切れ長の目が、まるで役者のようであった。
この寺 は、永代橋を渡り、深川の町並みを過ぎた静かな場所にあった。宗派は、富士門流であった。寺には仏像もなく本尊は曼陀羅であった。日蓮の弟子が起こした寺で、本山は富士の裾野にあった。
 住職である日昇は、磯貝よりも少し年上であった。日昇との出会いは、野武士に斬られた六十六部が残した法華経を納めるためであった。
 その寺は、磯貝真六の配下である甚吉が探索をしていた寺であった。探索をさせていた理由は、その宗派に島津の殿様と養女の篤姫が帰依していた。
 西国の雄藩である名門が、名も知られていない富士門流に帰依している事が不思議なことであった。
 磯貝は、物静かで知識が豊かな日昇と親しくなっていた。
島津斉彬の養女である篤姫が、将軍徳川家定の御台所としてお城に上がっていた。
篤姫は、島津の分家筋から養女に入られたため、篤姫の身分が低いといった声もあった。
 篤姫が将軍の御台所になっても、子を宿す気配はなかった。病弱であった家定の後継について、幕閣の動きは激しくなっていた。
将軍の継嗣については、幕閣の意見は分かれていた。家定の血縁に近い徳川慶福(よしとみ)を担ぐ者、もう一方は、徳川御三家の一つである水戸斉昭の子である徳川慶喜を担ぎ出した。
 時は、ペリー来航から、鎖国体制が破られて、幕藩体制の強化が求められていた。日本のかじ取りを任せられていた老中阿部正弘は、前年に急死した。
「磯貝様、本日は珍しいものをお見せいたしましょう」 
 日昇は、磯貝を奥座敷に案内した。床の間に掛けられていたのは、女の幽霊画であった。
「あるお方から預かったものです。丸山応挙の筆によるものと聞いております」
 日昇は、急な用向きで呼ばれて、本堂に向かった。磯貝は、独りになって幽霊画を見ていた。
 涼しげな目と上品な口元をした幽霊画は、恐ろしさより美しさを感じるのだった。
 その時、庭先から風が入って、幽霊画の掛け軸がめくれた。磯貝は、その時、庭先を歩く女の姿を見た。
 寺に女とは珍しいと磯貝は思ったが、髷の形から若い女のようであった。
 日昇が戻ってきた。磯貝は、先程の若い女のことを聞こうとしたが、失礼かと思って言葉に出すことはしなかった。
「仔細は分かりませんが、篤姫様から唱題祈念のご依頼がありました。お城で七日間の間、お題目を唱え続けるのです」
 磯貝真六は、すぐに上様の体調がすぐれないことを感じていた。お城では、将軍の継嗣の論議が活発になることは明らかであった。
 軒先の風鈴が音を立てた。小坊主が、茶と菓子を運んできた。磯貝は、小坊主が幽霊画を怖がるのを見抜いていた。
「ここは寺でございますので、人の死は日常のことでございます。このような幽霊画を恐れるようではと昨日も叱ったところです」
 日昇は、そう言って笑った。
 日昇は、篤姫の沙汰により、お城に上がることになり、主だった弟子を連れていくことになった。
「磯貝様に不躾でございますが、お願いがございます。このお雪様を唱題祈念の間、お預かり願いたいのですが・・・・・・」
 磯貝真六は、すぐさま日昇の申し出を引き受けることにした。
 磯貝は、この幽霊画を所有しているのは、島津家であると見ていた。丸山応挙の筆によるものであれば、高価なものであった。
 磯貝は、島津斉彬について、少しでも知っておきたかった。
 薩摩は、どこに向かおうとしているか。源頼朝の子とも言われる島津の祖先が、近衛家の世話になり、今も親しく交わっていることは、世間で知られていることであった。
 日昇は、幽霊画に合掌して幽霊画を巻いて袱紗で包み、桐の箱に収めた。磯貝は、小者の治平に幽霊画を入れた箱を持たせた。
 寺の門前で、本堂で会った小坊主が、竹ぼうきを使って掃除をしていた。
「先程は、馳走になった。その方は、ここにある絵を大層怖がっているな?」
 小坊主は、恥ずかしそうにしていたが、「はい」と言って体を固くしていた。
「この絵に描かれた人が姿を現すのであろう」
 小坊主は、磯貝の言葉に頷いた。
 小坊主の話では、幽霊画に描かれた女が夜な夜な絵から抜けてくるということを聞いて、修行僧たちは幽霊画のある奥座敷には近づかなかった。
 実際に、小坊主は庭先で月の光の下にたたずむ画に描かれた女を見たという。
 治平は、驚いて持っている箱を改めて見た。
「まぁ良いであろう、あのような美しい御方が姿を現すならば、一興であろう」
磯貝は、治平にそう言って笑った。
 磯貝真六は、磯貝は、終生婚姻をしないことを神仏に誓っていた。隠密廻り同心の磯貝にとって、将軍のために、いつでも捨て石になることを覚悟していたのだった。
 そのため、江戸市中の安穏を願って、奉行の耳目となり、徳川幕藩体制を支えていくことが、磯貝真六の武士の一分であった。
 治平は、八丁堀で逸材と言われる磯貝真六が、与力に出世することが今生の願いであった。
 そのためには、御家人の娘を妻に娶ることが必要であると思い、神仏にも朝晩、灯明を上げて祈っていたのだった。
 

(二) 幽霊画を狙う者

 磯貝真六は、西国の大藩である薩摩と深い縁のある日昇の寺に幕府の忍びが見張っていることを知っていた。
 雄藩である薩摩の動向は、幕府にとって注視しなければならなかった。
 老中には一度、この寺のことについて聞かれたことがあった。磯貝真六は、自分の知っていることを申し上げた。
 深川の船会所を過ぎて、猿江橋を渡り元町に着く頃、甚吉が姿を現した。
 甚吉は、隠密廻り同心の磯貝真六の手下で、伊賀の忍びであった。
 甚吉の忍びの腕は老中も一目を置いていたほどであった。
「若、付けられております。幕府の密偵ではありません」
 甚吉は、磯貝の後ろから囁いて、路地に消えた。
 磯貝真六は、日昇の寺を出た時から、付けられていることを知っていた。忍びであった。
 深川万年橋のたもとに、稲荷親分が小舟を用意していた。磯貝は治平とともに小舟に乗り込んだ。
 船は、大川に出た。海鳥が川面に群れていた。
 磯貝真六は、寺から付けてきた忍びの狙いは、預かってきた幽霊画であると見ていた。 船は、幕府の御船蔵を過ぎて、永代橋を潜り八丁堀に着いた。磯貝の屋敷は、一般の同心の屋敷よりも敷地も広く、門構えから家屋の造りについても、格式を整えていた。
 庭先で、八千代があかねだすきに姉さんかぶりをして、敷石に水を打っていた。
 八千代も磯貝真六の下っ引きをしていた。八千代は子どもの頃、旅芸人の一座にいて、一座が大川の縁で芝居小屋を掛けていた。
 深夜、付け火で小屋はまたたく間に燃え、八千代だけが生き残った。
 子ども心に覚えていたのは、厠に立ったときに、闇の中で光る狐火であった。それに誘われて外に出てと芝居小屋は炎に包まれていた。
 孤児になった八千代に手を差し伸べたのは、磯貝真六の父であった。知己にしていた火付盗賊改めからの依頼で、八千代の里親を探すことになった。
 幸いにして、猿若町に子どものいない芝居茶屋をやっていた気のいい夫婦に貰われることになった。
 八千代は、茶屋を切り盛りしながら、芝居の一座を持つまでになっていた。
 芝居の演目として、お多勢八幡や富岡八幡土俵入りが江戸で大評判になっていた。八千代は、忙しい身であったが、磯貝の手足となって働いていた。
 磯貝は、早速、治平に命じて幽霊画を座敷の床の間に掛けさせた。
「まぁ、きれいな方ですね」
 八千代は、そう言って幽霊画を間近に見ていた。
「こりゃ、べっぴんですね。品がありますね」
 稲荷も画を見て驚いていた。磯貝は、治平の入れた茶をすすり、その画を見つめていた。そして、この画に隠されている謎を探っていた。
 その頃、磯貝の後を付けていた町人風をした眼光鋭い男が、深川仲町の料亭に入って行った。
 奥座敷にいたのは、入道であった。入道の正体は、伊勢屋嘉平であった。伊勢屋は、眉を剃り、髭を生やして以前の姿を変えていた。
 伊勢屋は、木場で一二を争うほどのお大尽だった。辰巳芸者を揚げて、仲町の料亭では、金を湯水のように使っていた。
 伊勢屋嘉平は、昨年十一月に行われた相撲の本場所で、臥竜山と大関の因縁の取り組みの日から姿を消していた。
 伊勢屋が雇っていた用心棒が臥竜山の許嫁(いいなずけ)を些細なことから斬り殺し、伊勢屋は町方に調べられる前に西国に逃げたのだった。
 入道は、部屋に入ってきた男から話を聞いた。男は、小坊主から住職たちがお城に出向く間、幽霊画を町方同心に預けたことを聞き出していた。
「応挙の幽霊画が、町方の同心に預けられたのか。寺の坊主どもがお城に出向く間と申したのだな。町方風情に何ができるというのだ」
 伊勢屋は、そう言うと杯を空けた。そして、頷くと懐から金子を出して男に与えた。
 伊勢屋の先祖は、石田三成の一族であり、関ヶ原の戦による積年の恨みを晴らす機会が目の前にあった。
 将軍の継嗣をめぐって、幕政は二分されていた。異国からの外圧と内政に火種を抱える徳川幕府を倒す時は目前であると伊勢屋は読んでいた。それは、千載一遇の好機であった。
 伊勢屋嘉平は、時代の流れを読みながら、大名との駆け引きを続けていた。
 男の後を付けていた甚吉が、料亭の外にいた。追っていた男と一緒に料亭を出てきた入道に、甚吉は見憶えがあった。
甚吉は、入道の小柄な体格と右肩を落として歩く姿に気付き、それが伊勢屋嘉平であると見抜いた。
 甚吉は、入道の後を付けていた。深川仲町の料亭街を抜けて裏路地に入り、待たせていた船に乗った。甚吉は、陸伝いに船を追ったが、やがて伊勢屋嘉平を乗せた小舟は、木場にある一橋の大名屋敷裏に向かっていた。
 甚吉は、それ以上追うことを止めて、一刻も早く磯貝真六に知らせるために、永代橋を目指して走った。


(三) 幽霊画の秘密

 磯貝真六は、非番であったので、自室で書を読んでいた。論語であった。亡き父磯貝孫兵衛から、論語を教えられてきた。人は学ばざれば、固になってしまう。学び続けることが肝要であるとの父の教えであった。
 磯貝は、孔子の言葉にふれるうちに、自らの行くべき道を探ることができた。
 磯貝は、書から目を離した。その時に庭に面した廊下を女の人が歩いていた。
 八千代が、朝から来ているのかと思って、声をかけようしたが姿は見えなかった。
 磯貝は、奥座敷に入った。部屋には、ロウバイの香りがしていた。幽霊画は床の間にあった。
 磯貝は、掛け軸からロウバイの香りがするのに気付いた。
 治平が朝餉の支度ができたことを告げに来た。
「八千代が来ているのか?」
「いぇ、八千代様は昨晩、御帰りになりました」
 磯貝は、昨日も寺で女の姿を見た。それに、先程のことである。不思議なことであった。
 磯貝は、治平の作ったちくま味噌の味噌汁と鰯の汐焼に、治平が漬けた沢庵で朝餉を取った。
「旦那様、髪結いがまいりましたので、どうぞ」
 髪結いの伊助が来た。伊助は、磯貝の髭を剃り、手際良く髪を結う。伊助もまた磯貝の手下であった。
 伊助は、磯貝に命じられて、八千代や三五郎、そして稲荷親分に繋ぎをしていた。
「伊助、薩摩藩邸で何が起きているのか、三五郎に探るように伝えてくれ」
 伊助は、平伏してその場を去った。
 三五郎は、磯貝真六の命を受けて、白金の薩摩下屋敷に向かった。鍋釜の修理をする鋳掛屋として、天秤棒をかついで大名屋敷を訪れた。
 三五郎は、西国雄藩の大名屋敷には、必ず顔を出していた。手際のいい鋳掛の仕事には定評があった。
 軽口をたたきながら、手際よく穴のあいた鍋をふいごをつかった火で、しろめを溶かして鍋の穴をふさいだ。
 薩摩下屋敷では、台所衆が三五郎を待ちわびていた。またたく間に、鍋や薬缶が積み上げられた。一日仕事であった。
 三五郎は、台所方の女たちと軽口を言いながら、幽霊画についての話を聞き出そうとしていた。 
「浅草の奥山に狼が出たそうだ。顔を晴らした女の幽霊も大川の柳の下に出るそうだよ。恨めしやと言ってな」 
 三五郎は、若い女たちに話を向けた。
「そう言えば、お殿様の幽霊画は、どうなったのかしら?」 
「お寺に預かっていただいているということよ。供養をしていただいていると聞いてるわ」
 三五郎は、その話の先を急がずに、根津権現の狐の話や王子の狐の話をしてから、幽霊画の詳しい話を引き出そうとした。
「ここだけの話だけど、京のお公家様からその画をいただいてから、誰もいない上屋敷の奥座敷に女の人が現れるようになったのよ。御台様や御姫様たちが怖がって、幽霊画をお寺に預けたのよ」 
 三五郎は、大げさに驚いた。八千代がそこに現れて、女たちの話を聞いていた。
 三五郎は、目の前に積まれた鍋を直すのに忙しくその場を離れることができなかった。 八千代は、三五郎の仕事を手伝い、頃合いを見てその場を離れた。
 磯貝真六は、幽霊画の前に座っていた。そして、目を閉じて絵に描かれたお雪を心に観じようとしていた。
 心静かに瞑想し、八相大上段・三日月の剣の極意である己の心に川に浮かぶ月の影を映す。月は川の流れに流れることはなかった。
 磯貝は、この世とあの世の間にいるお雪のことを思った。丸山応挙は、病弱な妻を幽霊画にしたためた。
 応挙の名声は高まったが、応挙の亡き後、お雪は幽霊画に留められたままであった。お雪は、絵を抜け出して夫を探しているようであった。
 磯貝真六は、目を開けて幽霊画のお雪を見た。風が幽霊画の掛け軸を揺すった。
「旦那様、八千代様がお見えになりました」
 治平が、八千代が来たことを知らせた。
 八千代は、薩摩下屋敷での台所方から聞いた話を伝えた。
「誰もいないのに、人の気配を感じる時がある。それもよかろう。八千代、この画を包んでいた袱紗(ふくさ)がこれである」
「この紋は、菊水の紋でございますね」
「そうだ。菊水の紋だ。これは、楠木正成の家紋である。天皇から下賜された菊の家紋を畏れ多いということで、下半分を水の流れに変えたという・・・・・・」
 磯貝真六は、幽霊画包んでいた袱紗を手に取っていた。
 それには、菊水の紋が縫い込まれていた。楠木正成は、天皇を守護する武者であった。 磯貝は、菊水の紋を見てから、この幽霊画を送った者の真意が分かってきた。
八千代は治平と台所にいた。夕餉の支度をしていた。治平は、魚売りから鯵を買っていた。ごま油で揚げる用意をしていた。
 庭先から甚吉が姿を見せた。
「若、この袱紗の紋は、菊水ですね。楠木正成のように天皇を守れと言っているのではないでしょか?」
「甚吉、解けたな。だが、すべてが分かった訳ではない」
 甚吉は、水戸藩と薩摩藩が頻繁に行き来をしていることを磯貝に告げた。伊勢屋嘉平は、浅草寺裏の寂れた屋敷に住み、頻繁に大川に船を出していた。
 磯貝真六は、庭先に出て木刀を構えた。涼しい風が吹いていた。潮の匂いがした。台所からは、八千代の笑い声がしていた。
 静かな夕暮れであったが、時代は確実に動こうとしていた。帝を担ぐ者たちが、徳川幕府の背後でうごめいていた。


(四) 伊勢屋嘉平の野望

 浅草寺裏の寂しい場所に廃屋のような屋敷があった。
 夜になると、新吉原の灯りが闇の中に浮かぶのが見えた。
 浅草寺の裏から新吉原から浅草寺に向かう通りに、二八蕎麦屋が屋台を出していた。蕎麦を茹でるのは、磯貝の手下の稲荷親分だった。
 稲荷は、伊勢屋嘉平の潜む屋敷を見張っていた。田畑が広がる寂しい場所で、狼が人を襲ったとか、鬼女が子供をさらうという噂が広まり、この辺りに近づく者はめっきり少なくなっていた。
「寒いね。おやじ、熱い蕎麦をもらおうか」
 遊郭から帰る遊び人が顔を出した。桜の花はまだ先であった。寒が戻ったように、小雪がちらついていた。
客は、蕎麦を啜りながら、くしゃみをした。その時、虚無僧の集団が屋台の前を通って行った。白い衣に手甲を付け、笠を被っていた。
その集団は、無言のまま、伊勢屋が住む屋敷に向かっていた。
 稲荷は、客に店番を頼み、伊勢屋の屋敷に近づいて行った。
 店番を頼まれた客は、燗酒を飲んでご機嫌であったが、犬の遠吠えを聞くと急に怖くなって、逃げ出してしまった。
 稲荷は、藪に入り犬のように這いつくばって屋敷の様子を窺っていた。
 行燈の暗い灯に照らされて、伊勢屋嘉平の姿が見えた。
 伊勢屋の低い声に、男達が頷くのが見えた。
 座敷には、大一大万大吉の旗印が見えた。これは、石田三成の戦場での旗印であった。旗印の意味は、天下のために、一人が万民のため、万民が一人のために尽くすことが吉となるということであった。
 大一大万大吉は、木曽義仲を討ち取った石田為久の使っていた旗印であり、三成はその石田一族からの出自であった。
 この夜、伊勢屋の化け物屋敷には、幕府の忍びも張り付いていた。だが、表向きでは法話修行会という看板が掲げられており、理由もなく一味を捕縛することはできなかった。 磯貝真六は、翌朝、髪結いの伊助から、稲荷が伊勢屋の屋敷で見た石田三成の旗印に興味を持った。
 幽霊画は、薩摩藩に下賜されたものであることを磯貝は確信していた。
 そして、伊勢屋嘉平が、関ヶ原の戦いからの怨念を晴らすために、伊勢屋はここまで財力を蓄え、将軍継嗣で揺らぐ幕藩体制のほころびに付け入る機会を狙っていることを知った。
 磯貝真六は、甚吉を呼ぶように伊助に命じた。
 磯貝は、奥座敷の幽霊画の前で、書物を調べていた。石田三成と島津との関係であった。九州を統一した島津義久が豊臣秀吉に敗れた後、二人を結びつけたのは、石田三成であった。
 薩摩藩にとっては、石田三成から大恩を受けていた。三成がいなければ、薩摩藩は取りつぶされていた。
 磯貝は、甚吉を使って幕閣に書状をしたためた。
 伊勢屋嘉平が、薩摩藩や水戸藩と繋がっていて、幕閣にも働きかけている恐れもあった。 
 甚吉は、一時もすると姿を見せ、お城に急いだ。磯貝は、治平と中間を連れて奉行所に出仕した。
 その頃、風邪をひいて布団にくるまっていた。夜半まで藪の中に潜んでいたせいであった。おかみさんが、葱を入れた湯気を上げる雑炊を作ってきた。
 稲荷は、鼻水を拭いながら、熱い雑炊を食べた。稲荷は昨晩、伊勢屋嘉平が山谷堀を船で大川に向かうところまでは、追っていた。
 虚無僧たちも無言のまま、闇の中に消えて行った。
「こうしちゃいられねぇや」
 稲荷は、外回りの支度を始めた。再び、浅草寺裏の化け物屋敷に急ぐのだった。


(四) 故郷筑摩江の思い

 浅草猿若町の八千代が切り盛りをする芝居小屋を訪ねる者がいた。本日は、休みで役者たちは舞台稽古をしていた。
 富岡八幡土俵入りであった。力士が、許嫁を殺された悲しみに打ち勝って、富岡八幡宮に土俵入りをする物語であった。江戸では、評判になっていた。
 訪ねてきたのは、入道であった。
「八千代様、お坊さんのようですが、小屋主にお会いしたいと申すのですが・・・・・・」
 八千代が裏口に回ると、笑顔で挨拶をする入道がいた。八千代は、その男が伊勢屋嘉平と気がついた。
「これは、江戸でも評判の芝居を打っている小屋主様。ひとつ、お願いがございまして」 伊勢屋は、菓子箱を差し出して、少し時間をいただきたいと丁寧に申し出た。
 八千代は、顔色を変えずに楽屋に招いた。伊勢屋は、人払いをして欲しいと言った。
「小屋主様、ここに百両用意をいたしました。本日、寄進をいたします。いえ、そんなに構えなく結構です」
 伊勢屋は、小判の入った木箱を八千代の前に置いた。
「あなた様の芝居は、お多勢八幡、そして、富岡八幡土俵入りと評判になり、私は幾度も拝見させていただきました。そして、頼みと申しますのは」
 伊勢屋嘉平は、自分たちが、石田三成の一族であり、関ヶ原の戦から二百五十年以上も耐え忍んできたことを涙ながらに話すのであった。
 八千代は、磯貝真六が調べていることを本人が、向こうから全てを明かすのに驚いた。 伊勢屋は、江戸で石田三成は、悪人として言われ続けているが、どうにかして汚名をそそぎたいという。
「筑摩江や、芦間に灯すかがり火と、ともに 消えゆく、我が身なりけり」
 伊勢屋が三成の辞世の句を詠んだ。
 石田三成が、市中引き回しの上、六条河原で首を刎ねられる時まで、故郷の筑摩江
を思っていた。
 伊勢屋は、号泣した。
「お見苦しいところをお見せいたしました。申し訳ございません。あなた様に、石田三成のお芝居をお願いしたく、お願いに上がりました」
伊勢屋は、答えは急がないと言って、芝居を引き受けていただければ、もう五百両を納めたいと申し出た。
 伊勢屋は、本気であった。将軍の継嗣問題に付け込んで、薩摩藩や水戸藩に近づき徳川家への復讐を誓っていたが、八千代の芝居を見てから三成が太平の世を作ろうとしたことを江戸の人達に分かってもらいたかった。
 そして、帰り際に、自分が深川の材木問屋だった伊勢屋嘉平であると八千代に言い残した。
 この頃、お城では、命を取り留めた家定に安堵をしていたが、井伊直弼が表舞台に立つ時が近づいていた。
 皮肉なことに、筑摩江は、石田三成の居城であった佐和山城があった所で、今では、譜代大名の重責である井伊氏がその地を治めていた。
 彦根牛と呼ばれた井伊直弼が、かつての石田三成のように天下にその権勢を示す時がきた。
 八千代は、夕刻に訪ねてきた髪結いの伊助に伊勢屋のことを話した。そして、磯貝真六に知らせるように伝えた。
 だが、伊勢屋嘉平が大藩の懐深く入り込み、幕閣へも通じている恐れがあった。八千代は伊助に、忍びに気をつけるように言った。
 夜陰に紛れて、伊助は、大川沿いを走って、柳橋を目指した。八千代が心配していた通り、芝居小屋の裏口から出た伊助を追って、忍びが後を追った。
 満月であった。伊勢屋嘉平は、浅草寺裏の化け物屋敷で、月を眺めていた。そして、三成の辞世の句を詠んでいた。
 石田一族は、筑摩江を想い、湖岸の芦と漁火を辞世の句とした三成の心情に涙していた。
 伊勢屋は、薪の上に寝て、肝を舐めるように復讐を誓ってきた。千載一遇の時は近いと時勢を読み、配下の者たちによる風説の流布や火付けによって、江戸市中の撹乱を計っていたのだった。 
 だが、将軍家定は、小康を保ち、彦根藩の井伊直弼が権勢を奮おうとしていた。
一橋派は、将軍継嗣に敗れることは確実になった。伊勢屋は、再び西国で次の機会を待つことを決めた


(五) 春の光の中で

 磯貝真六は、小者の治平と岡っ引きの稲荷親分を伴って、永代橋を渡っていた。丸山応挙の幽霊画は、稲荷がしっかりと持っていた。
 春の日差しが大川の水面を輝かせていた。 磯貝は、扇子を出して日を避けていた。
「旦那様、あれを見てくだせぇ」
 稲荷が指さす大川に浮かぶ白帆の船には、伊勢屋嘉平がこちらを見ていた。船には、虚無僧たちの姿もあった。
 伊勢屋は、磯貝を見ると不敵な笑いを浮かべて、頭を垂れた。磯貝は、伊勢屋が捲土重来を期して、再び江戸に下ってくると思うのであった。
 船には、大一大万大吉の旗印が見えた。主君を思う臣下の者の乗る船は、海を目指していた。
 伊勢屋は、親しい公家から朝廷に働きかけた。そして、丸山応挙の幽霊画を薩摩に送り、菊水の紋をしるした袱紗に包み、楠木正成のように天皇のために、応挙しろということを暗に伝えたのだった。
 伊勢屋は、井伊直弼の台頭とともに、紀州派が権勢を握ることを察して、西国に戻って行った。
 日昇が、寺の門前で磯貝真六を迎えた。お城での読経が終わり、晴れ晴れしい顔をしていた。
 磯貝は、日昇の表情を見ると将軍家定の病状が落ち着いたことを知った。
 寺の奥座敷で、磯貝は幽霊画を日昇に渡した。
「お雪様は、現れましたかな?」
「毎晩、現れました」
 日昇の質問に磯貝真六はそう答えた。二人は、笑い声を立てた。
 奥座敷の床の間に応挙の幽霊画が掛っている。誰もいなくなったその場所で、掛け軸が風に揺れるとお雪の顔がほころんだように見えた。
 磯貝真六は、治平と稲荷を連れて、永代橋のたもとにある乳熊屋に寄った。
 磯貝の亡き父親の友人である作兵衛が、冷たい甘酒を入れてくれた。
 磯貝真六は、幽霊画に描かれたお雪がどこか母親に似ていたのを思い出していた。
 治平は、江戸で評判の味噌を買った。稲荷は、味噌を貰って女房の喜ぶ顔を思い描いていた。
 八丁堀の磯貝の屋敷では、八千代が小袖の綿抜きをしている頃だった。江戸市中で衣更えの針仕事をする女たちが忙しく働いていた。





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