共に耐え忍んで生きられるか? EU包括案受け入れを決めるギリシャの国民投票 | |
2011年11月1日 23時39分の記事 | |
コールマン博士による「マヤ暦」によれば2011年10月29日(日本時間30日)に新しい「精神」の時代、6000年の大サイクルの時代、人類の新たな進化の時代に入ったわけですが、新しい時代に入ったとはいえ包丁でバサッと切るように旧新の時代が入れ替わるようにはいかないようです。旧新が並行する時代があり、旧が象徴する「物質」の時代が頂点に達しそして急速に崩壊するとともに新しい時代の「精神」を大事にする傾向が芽生えてくる、今はそんな期間ではないでしょうか。この数年間がその期間だと思われます。
ところで、先日投稿した記事でEUの金融崩壊はギリシャのデフォルトの扱いでCDSの保険の支払が発生するかどうかで決まるといいましたが、ギリシャは、EUが先日の首脳会議で決めた包括案を受け入れるかどうか国民投票で決めるようです。今のところ国民投票すると受け入れないという結果になりそうだとのことです。そうなるとギリシャはユーロ圏にとどまらず離脱する可能性が高くなります。離脱すると2~3ケ月以内にハードランディングのデフォルトになります。完全なデフォルトですからCDSの保険支払が発生します。EUにとっては最悪の状況になります。ギリシャのユーロ圏内でのソフトランディイングのデフォルトであってもデフォルトの扱いで厳しい危機を迎える可能性が高かったわけですが、ハードランディングのデフォルトとなれば決定的な金融崩壊になります。しかし、ギリシャにとってはユーロ圏内での再起は非常に難しく現実的ではありません。50%の減免処置を受けても尚GDP比120%の債務を抱え、ギリシャから見ると高いユーロの価値内での再建はほとんど不可能に近い状況なのです。ですから、国民は包括案を拒否しユーロ圏を離脱し安い自国通貨での再建を選択するほうが賢明だといえます。そうこうするうちにEU諸国もデフォルトしユーロも崩壊する可能性が高いので、かえってそちらの選択がギリシャにとっては正解かも知れません。その時に、ドイツの選択はどのような判断をするでしょうか。ユーロ圏にとどまりEU統合債を強引に導入し、EUの財政省を創設するか、あるいはユーロ圏を離脱して強いマルクに戻るかどうか。これもドイツ国民の判断・選択に掛かってくるでしょう。EU全体の負債をEU全体で共有し、ドイツ国民は生活の水準を数段階落としEU全体の為にその状態に耐える決断をするでしょうか。これも、新しい時代での判断というか、EUが共同体として世界に残るかどうかの大きな分岐点になるのではないでしょうか。 ギリシャの国民投票は12月〜1月の期間だそうです。多分12月に行われるでしょう。 フィッチ:ギリシャの国民投票、ユーロ圏の金融安定と存続へのリスク 11月1日(ブルームバーグ):格付け会社フィッチ・レーティングスは、ギリシャが同国救済策を盛り込んだ欧州の計画について国民投票を実施する方針を示したことについて、域内の金融安定を脅かすものだと指摘した。 フィッチは1日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による救済計画が否決されれば、「強制的かつ無秩序なデフォルト(債務不履行)を招くリスクが高まる。またこれはフィッチが格付けを決定する上での主要な検討項目ではないが、ギリシャのユーロ離脱もあり得る」と説明した。さらに、両シナリオとも「ユーロ圏の金融安定および存続可能性に対して深刻な影響を与えることになる」と付け加えた。 このほか、救済策が否決された場合の「影響は非常に不透明」だと指摘。国民投票は「債権者が被る可能性のある損失や銀行の資本増強」をめぐる不確実性を増幅させると続けた。 記事に関する記者への問い合わせ先:Fergal O’Brien in London at fobrien@bloomberg.net | |
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