やはり、仕組まれていた八百長(詐欺)?EU金融危機 | |
2011年11月24日 22時10分の記事 | |
今日もEU金融危機に関係するニュースが目白押しですが、中でも「独10年債入札の札割れが」トップニュースでしょう。 ブルームバーグニュースでは、「ドイツ国債入札で札割れ、「大惨事」の衝撃で危機懸念さらに高まる」とも伝えています。
これは、日本もドイツ国債を売ってイギリス国債に鞍替えしているように(イギリス国債が安全だとはとても思えませんが)、投資家や市場は、ドイツがEU金融危機に対し何らかの支援拡大策を取らざるを得ず、その結果ドイツの財務体質の悪化を見込みそのリスクを先取りした結果であると思われます。 このことは、ドイツ国債の格付けは「AAA」のままであるにも関わらず、投資家や市場の警戒感が相当大きくなっていることの表れです。 今まで盛んにEU金融危機を煽ってきた格付け機関の役目もそろそろ終盤になってきたようです。 この心理はEUの一般庶民も同じように感じているものと思われます。ですから、ほんのチョットした危機が表面化しただけで銀行の預金取り付け騒動に発展しかねません。 EUの金融危機への不安は年末にかけ極限に達しようとしています。 しかし、この銀行預金取り付け騒動が起こり得るような状況は紛れも無く現実ですが、元々ユーロ圏発足の時点で、将来このような事態が起こることは容易に予測できたことです。 ですから、私が10年前に「ユーロはそんなにうまくいくはずが無い」と思い友人に金が上ると確信を持って進めた理由の一つでもあったわけです。 以前にもお伝えしたように、ユーロ圏の各国が経済競争力に大差が無く財務体質もそんなに悪く無い各国であれば矛盾しませんが、経済競争力に相当な格差がある場合は、早晩、弱い国の財政破綻によるユーロ危機が発生することは明らかであったわけです。 そのことが容易に予測できたにも関わらず、ユーロ当局は、財政の監査の徹底、破綻国が出来た場合の菅理対策、ユーロ統合債への道筋、将来の財政統合等の検討継続などについて、ユーロ発足時に取り決めをしておくべきことを怠ってきました。 これは明らかに故意であり、危機が起きてからの遅々として進まぬ対策は時間稼ぎと目標への誘導を弄しているものと思われます。 ギリシャのゴールドマンサックスの入れ知恵とされる「ウソ」の財政報告は、ECB当局やドイツは「ウソ」と解っていたけれど黙認し、将来のユーロ危機を招く発火点として利用する材料として仕込んだものと思われます。 このことは、アメリカでの「サブプライムローン問題」、将来確実に返済不能となるものを仕込む策略と同じものです。 「ユーロを救えるのはもうECBしかいない−Cクルック」との意見が出ているように、最終的にはショック療法によるECBの支援と財政管理(統合)しかないのです。 ドイツはECBの支援拡大や統合債の発行に頑強に反対をしていますが、これは、簡単に賛成するとECB=実質ドイツの構造から、ドイツによるユーロ圏支配があからさまになるのを隠すためのポーズであると思われます。 今後、銀行の倒産、デフォルト、銀行預金取り付け騒動の発生などが起こり、EU銀行の大再編成などを経て、最終的にEU(ドイツ)財政統合へ進むものと思われます。 今のEU金融危機はこれらのシナリオを達成するための八百長だと思われます。 EU、ECB当局、ドイツ、フランスの首脳陣はこの八百長劇を演じているに過ぎないようです。あまり演技上手とはいえませんが。 太平洋戦争開戦時、米内光政海軍大臣と山本五十六長官が強く要請し作られたスパイ組織「東機関」のスパイであり、スペインのスパイであり、世界支配層のヒットラー監視役であった「ベラスコ」の手引きによりUボートでアルゼンチンに逃れ余生を送ったヒットラーの娘と噂されるドイツのメルケル首相は父ほどの演技力は無いようです。 このシナリオの首謀者はドイツとフランスでバックにはスイスがいるように感じられます。 以下、関連ニュース 独10年債入札は札割れ、危機波及懸念で中核国への信頼揺らぐ http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-24313220111124?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0 [ベルリン 23日 ロイター] 23日実施されたドイツ10年物国債入札が低調な結果をとなったことを受けて、欧州債務危機がユーロ圏最大の経済規模を誇るドイツをも脅かしつつあるのではとの懸念が高まっている。 独連邦債10年物入札は、金融機関からの応募が予定額に届かない札割れとなった。 ユーロ圏のリセッション再突入、格付けへの新たな圧力に=S&P http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPJAPAN-24308820111123 [ダブリン 23日 ロイター] 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のソブリン格付け部門トップであるビアーズ氏は23日、ユーロ圏加盟国の大半が予想されているように、来年リセッション(景気後退)に再突入した場合、ユーロ圏の信用格付けへの圧力が新たに高まる可能性があるとの見解を示した。 EU:共同債の選択肢提示,議論の出発点−財政監視強化案とともに(1) http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aLhdlFpAnUTQ 11月23日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)当局は23日、債務危機の解決に向けてユーロ圏諸国の財政に対する監視強化を提案した。同時に、ユーロ共同債についての選択肢も示した。 EUの行政執行機関である欧州委員会は今月、財政規律に反する国に制裁を科す権限強化を勝ち取った。今回はさらに、各国の財政をあらかじめ査定するとともに、イタリアなど国債利回り上昇が金融安定を脅かしている国についてより詳細に監視する権限の追加を求めた。救済の対象となっているギリシャ、アイルランド、ポルトガルがプログラムを脱した後の財政監視強化も求めた。 また、ユーロ共同債の構想を発展させ、その発行について3つの選択肢を提示した。 ドイツ国債入札で札割れ、「大惨事」の衝撃で危機懸念さらに高まる http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a1wQhTTsswjw 11月23日(ブルームバーグ):ドイツ政府が23日実施した10年物国債の入札は、応札額が募集額を35%下回る「札割れ」となった。債務危機で投資家の欧州離れが進みつつあるとの懸念が広がった。 サウスウェスト・セキュリティーズ(米フロリダ州フォートローダーデール)のマネジングディレクター、マーク・グラント氏は電子メールで「この入札は大惨事以外の何ものでもない」として、「欧州で最強の国すら資金調達がこのように難しいなら、他の欧州諸国の今後の入札について考えただけでもぞっとする」と論評した。 米企業の社債保証コスト上昇、BOAは過去最高−CDS取引 (1) http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a4GPfYBpPhnE 11月23日(ブルームバーグ):23日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、米企業の社債保証コストの指標が7週間ぶり高水準に上昇。米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)の社債保証コストは過去最高となった。欧州ソブリン債危機の悪化が響いた。 ユーロを救えるのはもうECBしかいない−Cクルック http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=aBcHLGTJi1Y4 11月10日(ブルームバーグ):ユーロ圏の苦境について、1つだけ言えることは、それが予想外のものではなく、逆に皆が予想していたものだということだ。欧州の通貨同盟は今、それが計画でしかなかったときに既に指摘されていた瑕疵(かし)によって、崩壊しようとしている。 周辺諸国のソブリン債危機、イタリアのガバナンス(統治)の弱さ、「良貨」に固執し妥協しようとしないドイツの姿勢、欧州中央銀行(ECB)の役割。どれもよく分かっていたことだ。 ユーロ圏の問題は予想可能だったのではなく、予想されていた。にもかかわらず、欧州の指導者たちはそれに備える計画を立てようとしなかった。そんなものを準備すれば悪運を呼び寄せ、通貨統合への決意を疑われかねない。そう考えた指導者らは失敗を想定する「第2の計画はない」と言い切った。困ったことに、確かに計画はなかった。 ドイツ銀は欧州と米国の金融危機をつなぐ導管−ジョンソン http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=azQ6A5T_Cs_4 11月21日(ブルームバーグ):タウヌスについて、聞いたことがない人は多いだろう。しかし米連邦準備制度理事会(FRB)によれば、タウヌスは米国8位の銀行持ち株会社だ。実は、タウヌスはドイツ銀行の北米子会社なのだ。タウヌスは同行の本社があるフランクフルト近くの山地の名前。 ドイツ銀は欧州の国債と銀行債を大量に抱えている。米国でくすぶり続ける不動産問題に対するエクスポージャーも大きい。これらにより、ドイツ銀は欧州と米国の経済をつなぐ導管になり得る。 外銀の米準備預金が倍増−世界準備通貨としてのドルの地位強まる http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=apFZO2KfADHU 11月21日(ブルームバーグ):米連邦準備制度への外銀の準備預金は欧州債務危機のさなか、昨年末の3500億ドル(約26兆9000億円)から7150億ドルへと2倍余り増加し、世界準備通貨としてのドルの地位を強固にしている。 | |
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◆この記事へのコメント(投稿順) | ||
1. ある天才数学者 2012年1月30日 20時39分 [返信する] 酷いもので、ISO規格などもEUの傲慢そのもの。確率分布関数を正規分布(ガウシアン関数)に限定して、CPK値だとか言っている。この発想はすべてヨーロッパ方式だ。たとえば、3.11の起きた災害はガウシアン関数では整理できない。二重対数関数として扱うほうがよいが、ISOには確率密度関数に対する洞察があるのかい?確率密度関数は物凄く重要なんです。リスク(ボラタリティ)を解剖するには。
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