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〔助太刀兵法7〕象斬り正宗(無料公開)
[【時代小説発掘】]
2011年1月15日 15時1分の記事


【時代小説発掘】
〔助太刀兵法7〕象斬り正宗 
花本龍之介 



(時代小説発掘というコーナーができた経緯)


梗概:

 名刀正宗で、親の仇の巨象を討ちたい。という難問を持ち込まれて、さすがの飛十郎も目を白黒。相手が将軍お目見え象と知って最初は断るが、金五十両に目がくらんで助太刀を引き受ける。海道一の繁昌で賑わう品川宿を舞台に、早船飛十郎vs将軍家斉の戦いの幕が切って落とされる。飛十郎の策略と兵法が冴えわたる……。


【プロフィール】:
花本龍之介。尾道市生まれ。居合道・教士七段。現在逗子に居住している。


これまでの作品:
[助太刀兵法1]鎌倉しらす茶屋  
[助太刀兵法2]人助けの剣
[助太刀兵法3]白波心中
[助太刀兵法4]おとよの仇討 
[助太刀兵法5〕神隠しの湯
〔助太刀兵法6〕秘剣虎走り

猿ごろし


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【時代小説発掘】
〔助太刀兵法7〕象斬り正宗 
花本龍之介 



一 将軍の象 

「このたびの仇討の相手は、人間ではございませぬ」
 江戸の両国・本所松阪町にある安達屋の奥まった座敷で、藤兵衛がうれしげな顔をして、早船飛十郎に言った。
「なにっ。まさか、相手は幽霊や化け物ではあるまいな。そうなら、おれは役には立たんぞ。修験者か陰陽師を連れて来たほうが早い」            
「馬鹿な。誰が、幽霊や化け物を相手に、仇討をいたしますか」
 茶をすすりながら、藤兵衛は顔をしかめた。
「そうでもあるまい。四谷あたりに住む、民宮(たみや)なにがしかの親族が、幽霊を相手取って仇討をしかけて、助太刀を頼みにこないとはかぎらんだろう」
 にやにやしながら、飛十郎はふところに入れた手を胸元から出して、無精髭をひとこすりした。
「なにかと思えば、芝居町で大当たりを取った、鶴屋南北の夏狂言の話でございますか」「見ていないのか藤兵衛。おれは評判につられて見にいったが、いや面白かった。おれも、やつのような色悪(いろあく)になりたいものよ」
「早船さまには、伊右衛門は無理でございましょう。ああ非情には、なれますまい。お人柄がちがうというものです。なにしろ、寝ている我が子の蚊帳まで引き剥いでいく男ですからな」
「なんだ藤兵衛、知っているではないか」
「こう見えましても、てまえは早船さまとちがって、いそがしゅうございます。芝居の筋立ては、店の者に聞きました」
 すました顔で、藤兵衛は答えた。
「それにしても、南北という男、あれだけの趣向を考え出すのは、大変だったろうな。よし、次の狂言も見てやるか」
「芝居より、仇討のことでございます」
 後ろに置いてある飾り棚を開いて、中から何か取り出しながら、藤兵衛は言った。
「だから、人間ではない魔物や妖怪相手の助太刀は、ことわると言ったではないか。河童や、のっぺらぼうや、ろくろっ首や、一つ目小僧もすべて駄目だ。そういったのは、おれは苦手なんだ」
「驚きましたな。見かけによらず、早船さまは臆病でございますな」
「馬鹿をいうな。相手が人間なら、どんなやつがこようが平気だ。しかしだな」
 藤兵衛は、手を横に振った。
「わかりました、てまえの説明の仕方が悪うございました。たしかに、このたびの助太刀の相手は、人間ではないと申しましたが、幽霊でも化け物でも妖怪でもありません」
「では、なんだ、藤兵衛」
「これで、ございます」
 一枚の錦絵を、飛十郎の膝の前に置いた。
「これは……、象ではないか」
「はい。象です。しかし、ただの象ではございませぬ。なにしろ、仇持ちの象でございますからな」
「と、いうと。この象を討ちたい者がいて、その助太刀をするわけか」
 頭をかくのも、無精髭をこするのも忘れて、飛十郎はあぜんとして藤兵衛を見た。
「さようで」
「ふうむ。世の中には、珍しい仇討があるものだな。いや、おどろいた。くわしい事情を聞かせてもらおう。引き受けるかどうかは、そのあとだ」
 藤兵衛は、舌をしめらすために、ごくりと茶を飲んだ。
「ふた月ほど前のことでございます。長崎の出島に住む、阿蘭陀国の甲比丹(商館長)ヘンス・ホルデムという異国人が、十一代将軍徳川家斉さまへ拝謁するため、牡牝一対(ひとつがい)の二頭の象を引き連れて、はるばる江戸へ下ってまいりました」
「その噂は聞いた。たいそうな人気だったそうではないか」
「はい。それはもう大変な評判で、品川から日本橋まで、象の通る沿道は、押すな押すなの人出でございました」
「物見高いは、江戸の常(つね)と申すからな。もちろん見物にいったのだろうな」
「これを見逃すと、一生見れぬかも知れませんからな。押しつぶされそうになりながら、見てまいりました」
「そうか。見たかったが、おれは江戸にいなかったからな」
 残念そうな声を、飛十郎が出した。
「あ、そうでしたな。たしか早船さまは、箱根へ湯治に行かれました。なにやら、山奥で女たちに取り囲まれて、たいそう良い目のあわれたとか。油屋喜助めが、神隠しにあったとか、あわなかったとか言って、大騒ぎをして書状をよこしてきました」
 飛十郎は、にがい顔で無精髭をひとこすりした。
「それほどでもない。たしかに女に囲まれはしたが、それだけだ。何もなかった」
「そりゃ象なんぞより、そちらのほうが、よっぽど楽しかったでしょうな。あやかりとうございますな、てまえも」
「声が大きいぞ、安達屋。その象二頭は、江戸城に入り、吹上げのお庭で恐れおおくも、将軍家斉の上覧をたまわったと言うではないか」
「はい。それはもう十一代さまには大変な、お喜びようだったそうで。西の丸の家慶さまをはじめ、御台所さまも御側室さまがたも、皆さま上機嫌だったよしにございます」
「ふん。将軍に御目見えねがったとすると、象とはいえ町人や浪人のおれ達より、よほど身分が上ということになるぞ」
「そういうことになりますな」
「わかっているのか藤兵衛、将軍にお目通りした象だぞ。その象を討とうとする者も、助太刀をする者も命がけの仇討になるぞ」
「はい。仇討というもの、いつの場合も命がけでございます。早船飛十郎さまともあろうお方が、お目見え象だというだけで、尻ごみなさるのですか。お情けない」
「ほう。いつに似ずいい度胸ではないか、藤兵衛」
 こやつ、よほどの鼻薬を嗅がされたか、目の前に小判を積まれたに違いない。
「べつに……。てまえ、この商売を人助けと思っております。そのためには、いつでも命を投げ出すつもりでございます」
「わかった、わかった。話しをつづけろ」


二 象斬り依頼

「じつは早船さま。このことは幕府のお指図で、かたく伏せられていることでございますが。象たちが、三島宿へ着いた時、思わぬ椿事が出来(しゅったい)いたしました」
「ふむ、どんな変事が起きたのだ」
 思わず飛十郎は、身を乗り出した。
「その前にお教えいたしますが。甲比丹の一行が、将軍さま拝謁のために江戸へむかうのは、ほんらい四年に一度のことでございます。それを、象を見たさに上様をせっついたのは、大奥の御年寄り、御中瓩鬚呂犬瓩箸垢覬女中だったといいます」
「女の力は絶大だな」
「なにしろ、お寺社奉行の、貂(てん)の皮さまの首を飛ばしたほどですからな」
「ああ、〔また出たと、坊主びっくり貂の皮〕の脇坂淡路守どのか」
 谷中の法華宗・延命院の住職・日当が、大奥女中数十人と奇怪な関係をむすび、その乱れた行状が江戸中の評判となっていた。が、なにしろ相手が上様御膝元の大奥である。幕閣は後難を恐れて、見て見ぬ振りをしていた。
「さすがは、硬骨漢で名高い脇坂どのだ。播州竜野五万一千石と、命を賭ける男意気で、びしびし坊主と奥女中を検挙した。あれは、じつに痛快だった」
「しかし脇坂さまは、すぐに大奥の女たちの差しで口で、罷免させられたではありませぬか」
 飛十郎は、天井を見上げて顔をしかめた。
「大奥か。まさに伏魔殿だな。あれは十一代が、女に弱いからだ。そのくせ、あっちのほうはめっぽう強くて、五十三人も子を作りおった。とんでもない将軍だと思わぬか、藤兵衛」
「おやめください早船さま。もし、お役人の耳に入ったらと、ぞっといたします」
「安心しろ、安達屋だからいうのだ。外ではいわぬ。だが誰のはからいか、貂の皮どのは、先頃めでたく寺社奉行に返り咲いたようではないか」
 貂の皮というのは、脇坂候が行列の先頭にかかげる槍の投げ鞘のことである。淡路守の寺社奉行再任を喜んだ江戸の町人は、大奥と将軍家斉に当てつけた〔貂の皮〕の落首を、あちこちに張り付けた。
「このぶんでは、象の落首がでるのは時間の問題でしょうな。とにかく三島宿の本陣に、甲比丹一行が到着し、象二頭とその世話役の安南人、それに長崎奉行所の与力、小通詞が脇本陣に入った夜のことでございます。牡象のほうが、なにが原因がわかりませぬが、いきなり狂ったように暴れ出しました」
「あの巨大な図体だ。手がつけられなかっただろうな」
「たちまち脇本陣の家屋敷や塀を蹴散らかし、あわてて駆けつけた安南人を長い鼻で跳ねとばしたそうです。運悪く、ようすを見にきた小通詞にむかって、突進していき、」
「踏み殺したわけだな。その小通詞、とやらを」
「それだけではありませぬ。騒ぎを聞きつけて出てきた与力が、その小通詞を助けようと大手を開いて叱咤したところ、象はいきなり後足で立って与力を押しつぶそうとしたそうで」
「それで、どうした。その与力は」
「なんと、振り上げた前足の下を、くぐり抜けざま、刀で象を斬ったそうでございます」 感心したように、飛十郎は声を上げた。
「たいした男だな、その与力は」
「はい。斬られた象は、一瞬びっくりしたように立ち止まったあと、ふいにおとなしくなって、のそのそと牝象に、すり寄ったそうでございます」
「妙だな。いくら象の皮が厚いとはいえ、斬られりゃ痛いぞ。手負いになれば、盛大に暴れるはずだが」
「まあ、象のことですからな。なにを考えているやら、わかったものではありませぬ」
「とんだ災難だったな。踏み殺された小通詞は気の毒だったが、暴れ象が三島の町に行きでもしたら、犠牲者は一人ではすまなかったぞ」
「とんでもない、犠牲は一人だけではありませぬ。急使から話しを聞いた家斉さまは、楽しみに首を長くして待っていた象が、こともあろうに警護の与力に斬られたと知って、烈火のごとくお怒りになり。かわいそうに長崎の与力は、なんのお取り調べもなく、即日これでございます」
 そう言って藤兵衛は、右の拳を腹に当てると、横に引いて切腹の真似をした。
「な。これだから、仕官なぞしたくないのだ。上の出来が悪いと、ひどい目にあう」
「そこで――」
 せき払いをすると、藤兵衛はあらたまった表情をした。
「助太刀の依頼が、早船さまにまいりました。討ち人は二人。一人は象に殺された小通詞・小島弥太郎さまの弟、弥一郎さま。あと一人は象を取り静め、三島宿の住人たちの危難を救ったというのに、無念に死をとげられた長崎奉行所与力・森本藤左衛門さまのご子息、藤次郎さまでございます」
「なあ、藤兵衛。この仕事、なんとか逃げられんか」
「無理でございます。もう引き受けました」
 背中をしゃんと伸ばすと、藤兵衛はきっぱりと言った。
「おい。なんの相談もなく勝手に引き受けるとは、ひどいではないか」
「巨象を相手の、助太刀仕事。早船さましか出来ませぬ」
「そこだ。仇討の相手が、象というのが気にくわん。どうも気がすすまぬ」
 顔をしかめながら、飛十郎は無精髭をこすった。
「さようですか。それでは、いたしかたありません。お断りいたしましょう」
 藤兵衛が、切り口上で言った。
「ただし早船さまが、ご自身でお断わりになってください。てまえは、そんなむごいことは、口が裂けても言えませぬ」
「なに。自分で断われだと。では江戸にきているのか、その二人」
「はい。すぐ近くの、肥前屋さんでお待ちになっています。では、すぐに人をやって、ここへお呼びいたしましょう」
「まて、まて、ちょっと待て。考えてもみろ藤兵衛、象はどこにいる。江戸城の吹上げの庭にいるなら、手は出せぬぞ」
「どういたしまして。あいにくでございますが、象はとっくに城内から出て、御殿山におります」
 藤兵衛は笑い出しそうな顔をした。
「御殿山だと。あの桜の名所か、品川にある」
「三代将軍家光さまが、お鷹狩りのさいお立ち寄りにな。ったという、あの御殿山でございます。その御殿の跡に、家斉さまは象屋敷をお建てになり、象はとうにそこへ移されております」
「ううむ」
 うなるような声を出すと、飛十郎は頭をかきながら、夕焼け雲の照り返しで、茜色に染まった庭に目をやった。
「そろそろ喉が渇きませぬかな、早船さま。伏見から大海原を揺られ揺られて、たったいま樽廻船から荷揚げされたばかりの、お気に入りの〔ふり袖〕がございますぞ」
「ううむ……」
「まず、ひと風呂おあびなされ。湯のなかで、とくと思案なさればよい。一杯やったあとで、おふたりに会い、断わるもよし受けるもよし、好きになさればよいではありませぬか」
「よしっ。そうするか」
 勢いよく立ちあがって、湯殿にむかう廊下を歩きながら、また藤兵衛めに、してやられたかもしれぬ。と、飛十郎は思った。


三 名刀正宗 

「森本藤次郎でござる。どうかお見知りおきをお願いいたす」
 膝の上にきちんと両手を置き、深々と頭を下げた。年は二十二、三というところか、品のいい顔立ちだが、すぐこめかみに青筋が浮き出しそうな若侍だ。綿服ではあるが、折り目の通った紋の付いた羽織と袴を着ている。紋は丸なしの平四つ目。家紋まで四角ばって、融通がきかなさそうに見える。
「おれは、早船飛十郎。かたぐるしいのは苦手でな。膝をくずさせてもらうぞ」
 あぐらをかくと、飛十郎はふところに手を入れた。たちまち藤次郎が、むっとして今にも癇癪を起しそうになった。
「私は、小島弥一郎でございます。早船さま、どうか兄の恨みを晴らす手助けをしてください」
 おとなしやかに頭を下げたが、ほんの十七、八という所だろう。よほど思い詰めているのか、青ざめた顔の目が不気味に光って見える。衣服は弥一郎のほうが、よほど贅沢である。利休色の渋い深緑の絹の羽織に、同じ色の着物だが無紋の着流し姿は、どう見ても町人である。それにしては作法通り、右膝の横に刀を置いて、こった拵(こしら)えの脇差しを帯に差している。と、いうことは名字帯刀をゆるされた家柄ということになる。
「小島どのの兄上は、小通詞だということだが、長崎生まれかな」
「いえ、江戸でございます。生家は本石町三丁目で、松浦屋という薬種問屋をいとなんでおります」
「ああ、松浦屋さんなら、てまえもよく知っておりますよ。石町(こくちょう)の鐘のすぐ近くにある、それはもう大店の老舗でございますよ」
 横から口をはさんだ藤兵衛を、じろりと飛十郎は睨んだ。
「屋号からいうと、あの松浦党となにか関わりがあるのかな」
 松浦党というのは、元寇の役のとき、来襲してきた蒙古軍を相手に大暴れした、海戦を得意とした軍団のことである。
「はい。先祖は、平戸の海賊でございます」
 恥ずかしそうに、うつむきながら弥一郎は答えた。
「では当然、平戸藩へお出入りなさっていますでしょうな。てまえも、中間や若党のお世話をさせていただいております。あそこの殿様は、きさくでしてな。お庭先などで、気楽に話しかけられます。もっとも近頃は、なにやら書き物をなさっているそうで、あまりお目にかかれませんが」
「平戸六万石の殿様といえば、たしか松浦候だったな」
「さようで、松浦静山さまでございます」
「わかった藤兵衛、もう口をはさむな。話しがややこしくなる」
「これは失礼いたしました。では、てまえは商いがございますので」
 藤兵衛は立ち上がると、そそくさと店へ消えていった。
「私どもの店も、安達屋さんと同じように、古くから平戸藩御用達をさせていただいております」
 弥一郎が、藤兵衛を見送りながら言った。
「それでは、平戸藩の口添えで、長崎へ出むいたのか」
「それだけではございません。兄の弥太郎は蘭医になりたくて長崎へ行ったのですが、それにはまず蘭語を学ばなくてはと蘭学塾へ通いはじめ、それがこうじて小通詞になったのです」
「ふむ。石町の時の鐘といえば、その近くに阿蘭陀(おらんだ)の甲比丹(商館長)たちが宿泊することで有名な定宿があったな」
「長崎屋さんでございます。私の家と同じ町内で、子供のころから、よく遊びに行きました。そのせいで、とくに兄は阿蘭陀びいきになり、とうとう長崎まで甲比丹のあとを追って行くはめになりました」
「では、弥太郎どのは、その甲比丹をよく知っていたわけだな」
「はい。私も兄も、ヘンスさんには、小さな頃からよく遊んでもらいました」
「不思議な因縁だな……。そのヘンスとかいう甲比丹にひかれて長崎まで行き、同じ甲比丹がはるばる阿蘭陀から呼び寄せた象のために、命を失うとは」
「お言葉ですが、あの象は御公儀の命令で連れてきたので、ヘンスさんが呼んだのではありません。それに阿蘭陀からではなく、シャムから運んで来たのです」
「なるほどな。では聞くが、おぬしたちは、どうあってもその象を仇として討ち果たし、親や兄の恨みを晴らす、というのか」
「あたり前でござる! 父はともかく、弥一郎どのの兄上は、あの象のために無残にも踏み殺されたのですぞ」
 森本藤次郎が、身を乗り出すと、噛みつくような顔で言った。
「象を討つのは、立派な仇討でござろう」
「ま、そういうことになるが。おぬしの場合は、少し事情がちがうな」
 藤次郎のほうへ向き直ると、飛十郎はちらりと膝の横の差料を見た。いかにも堅物な与力が持ちそうな、実用一点ばりの鉄鍔がついた地味な拵えである。
「たしかに父の藤左衛門は、あの象に直接殺されたのではない。だが、同じことだ。象が暴れさえしなければ、父上は刀を抜くこともなく、象を斬って切腹させられることもなかった。そうでござろう早船どの。悪いのは、あの象めでござる」
 両手で袴の膝をつかんで、藤次郎はくやしげに言った。
「ちと違うな。藤左衛門どのを切腹させたのは、象ではなかろう」
 頭をかきながら、飛十郎は藤次郎を見た。
「徳川家斉、だと思うがな、おれは」
 権勢ときめく十一代将軍の名を、無雑作に飛十郎は、呼び捨てにした。
 弥一郎と藤次郎が、ぽかんと口を開けたまま、顔を見合わせた。よほど衝撃を受けたらしい。
「父上に切腹を命じられたのは、たしかに上様だが。といって、われら二人で江戸城へ討ち入りするわけにもいかぬだろう」
 藤次郎は、腕組みをすると考え込んだ。
「やはり、早船どのがいわれることは無茶だ。われだ一族は、三河以来ながらく徳川家の恩顧をたまわっている。上様を斬ることは出来ぬ。侍として、ご主君に刀をむけるなど武士道に反する」
「武士道か。いまどき珍しいことを聞く。さても主持ちとは、窮屈なことだ」
 むっとした顔で、藤次郎は飛十郎を見た。
「失礼だが、早船どのは、いつ頃から浪人をされている」
「自慢ではないが、江戸っ子と同じく三代つづく、筋金入りの浪人だ」
 なにか文句があるか、といった顔で飛十郎は藤次郎を見た。
「ならば、われらの気持ちはわかるまい。あの象を討つことこそ、父上にたいする御公儀の、片手落ちの御政道を正すことになるのでござる」
 面倒なことになった。飛十郎は内心、舌打ちをした。
「たとえ象が相手であろうが、武士の定法は、喧嘩両成敗でござる」
「つまり、おぬしは、藤左衛門どのと象との一件は、喧嘩だというのか」
「さよう。誰がなんといおうが、あれは立派な喧嘩でござる」
 腰の脇差しの柄を叩かんばかりにして、藤次郎は言い放った。
「ふうむ」
 こやつ、頭はたしかだろうな……。と思いながら飛十郎は、まじまじと相手を見た。
「そういったわけでござるから、父上が切腹を命じられて果てられたのに、喧嘩相手の象が、御殿山でのうのうと暮らしているのは、ゆるせぬ」
「なるほど」
 口の達者なやつだ。飛十郎は、なんとなく藤次郎に丸め込まれたような気がしてきた。「これを早船どのに、ぜひ見ていただきたい」
 そう言って振り向くと、藤次郎は背後に置いていた、金襴の刀袋を取り上げて、うやうやしく飛十郎の前に差し出した。
「正宗、でござる」
「ほう。正宗というと、あの正宗でござるか」
 どうやら飛十郎、藤次郎の口調がうつったらしい。
「正宗といえば、相州鎌倉の住人、岡崎五郎正宗しかおらぬ。わが家に代々伝わる、家宝の名刀でござる」
 刀袋の紐をほどきながら、藤次郎は飛十郎の顔をにらみ付けた。
 正宗の刀といえば、偽作が多いことでも有名である。刀剣商や研ぎ師の世界でも、一に正宗、二に虎徹、と言われるほど多い。共に銘が切ってあるものほど、いけないと言われている。
「無銘でござる!」
 飛十郎が内心考えていることが、ありありとわかったのだろう。藤次郎は噛み付くような声を出した。
「ははあ。早船どのは、疑っておられるな。たかだか二百石あまりの与力風情の家に、天下の正宗などあるはずがない。そうでござろう」
 藤次郎は、そう言って飛十郎を見ると、にやりと笑った。
「ならば、すぐに中心(なかご)をあらためられたい。真偽のほどは、ただちに明らかになるでござろう」
 いやに自信ありげに、鼻を動めかしている。
「ふむ。それほど言われるなら、拝見させてもらおうか」
 そう言って差し出された刀を、飛十郎は受け取った。じつをいうと飛十郎、二本差しのくせに、刀剣には興味がない。ほどほどの物が一振りあれば、それで充分だと思っている口だ。何十振りも集めて喜んでいる人間の気が知れない。が、目利きは出来る。
「なかなか、いい拵えだな」
 飛十郎は、柄頭、目貫、縁金、鍔を、上から順にゆっくりと見ていった。刀は、まだ抜かない。
「鍔は、金工鍔か…。見事な、彫金だ。後藤派の細工だな。柄頭、目貫…、すべてに雲龍が彫り込んである。鞘は梨子地金蒔絵(なしじきんまきえ)とくると、たしかに大名道具だ」
 ひとり言のように、つぶやきながら拵えをあらためると、懐紙を口にくわえ、刀を押しいただくように頭を下げると、すらりと手前に引き抜いた。
「む。――これは」
 思わず、息を止めた。刀は、まず全体の姿から見る。一見して、その姿が息をのむほど、美しい。反りやや高く、地湧(じにえ)が厚く付き、刃紋は華やかな皆焼刃(ひたつらば)である。
「ふうむ……」
 飛十郎は、行灯の明かりにむかって刀身を斜めにすると、目を細めた。
 匂いあくまでも深く、地肌冴えかかり、ところどころに金筋かかり、全体に明るく力強く大きい。刀は鎌倉期の刀工の手になったものが一番だと言われている。その代表的な名工が、五郎正宗である。
「本物、……かもしれぬ」
 鎌倉期の刀特有の、霊威、力感が、飛十郎が持っている刀身から、豊かに溢れ出していくように感じた。なんともいえず肉置きに凄みがあった。
 無言のまま目釘を抜き、刀身を立てると柄を握った左手の手首を、拳で強く叩く。二、三度くりかえすと、鍔と切羽(せっぱ)と鎺(はばき)がゆるみ、中心(なかご)が見えてくる。柄から中心を抜き取ると、飛十郎は裏表うち返して眺めた。
「うむ。〔大坂夏陣家康公拝領〕その裏に、〔五郎正宗・本阿〕か……」
 本阿は、いうまでもなく南北朝の頃から刀剣目利きの第一人者である本阿彌家のことである。金象嵌で刻まれた花押で、この目利き銘文の主が、桃山から江戸初期にかけて活躍した本阿彌光徳だということがわかる。
「おわかりか。そこにしるされている通り、元和元年五月の大坂夏の陣のおり、真田丸から押し出した真田幸村の一隊が家康公の本陣を急襲した。馬印が三度も倒される苦戦で、旗本衆が逃げ散り、家康公も死をお覚悟された時、群がる真田勢を斬り伏せ、馬に乗せてからくもお救いしたのが、わが先祖・森本藤勝郎康次である」
 藤次郎は、自分のことのように胸を張って言った。
「その功名のおかげで、この正宗を家康から拝領したのはわかった。だが、どうにも解せぬことが一つある」
「みなまでいわれるな。早船どののご不審は、それほどの大手柄を立てたのに、どうして二百石の与力なのか。ということでござろう」
 飛十郎は、うなずいた。
「じつは、それには訳がござる。わが先祖、藤勝郎は人も知る無類の刀剣好き。そのとき家康公から、正宗がよいか、それとも千石つかわそうか、好きなほうを選べ。といわれ」「ためらうことなく、この刀を選んだわけか」
「見られた通りでござる」
 藤次郎が、情けない声で答えた。
「千石もらっておけば――」
 お歴々のお殿様、と呼ばれる身分である。御番入りともなれば、登城して将軍側近くに仕えることも出来る格式だ。はるばる長崎くんだりまで行って、象の送迎を命じられることもなく、当然切腹させられることもなかった」
「いや。いい刀を、見させてもらった」
 鞘に戻した正宗を、軽く頭を下げながら、藤次郎に返した。
「それゆえ、この二百年というもの森本家秘蔵のこの刀は〔千石正宗〕といわれてきたのだが」 
 手渡された正宗を刀袋に入れながら、藤次郎は言った。
「ただいまから、この刀を〔象斬り正宗〕と呼び名を変えることにいたした」
 それまで黙って二人のやりとりを聞いていた弥一郎が、驚いたように顔を上げた。
「それは、またどうしてでございます、藤次郎さま。お父上は、その刀で象に斬りかかられたのでですか」
「いやいや、この正宗は門外不出の秘刀。〔象斬り正宗〕と名付けたのは、これから御殿山に討ち入って、
この名刀であの象を斬り殺し、親の無念を晴らしたい。という意でござる」
「どうです、早船さま。お見事な心意気ではありませんか。この弥一郎、心底より感服いたしました。あの象めは、まさしくわれらの不倶戴天の敵。仇討は、武士道の華ともうします。早船さま、これでも助太刀はしていただけませぬか」
 おのれの言葉に興奮し、酔ったように頬を紅潮させて、弥一郎は飛十郎に詰め寄った。「あ、いや。べつに、その、なんだ……」
 象斬り正宗、と聞いた時から、なにやら追いつめられた気持ちになっていた飛十郎は、わけのわからぬことを言って手を振ると、あわてて立ち上がった。
「早船どの、いかがでござる。まだ、お迷いになっておられるか」
 藤次郎も、血走った顔で、片膝を立てた。
「わかった、きめる。だが、その前に、ちと確かめたいことがある」
 廊下へ出ると、飛十郎は閉口したように頭をかきながら、店にむかって歩き出した。舌打ちをしたい思いである。
「おや、これは早船さま、いかがなさいました」
 帳場の中で、番頭と顔を寄せて、分厚い大福帳をめくっていた藤兵衛が、飛十郎を見上げた。
「いかがも、なにもない。あの二人には、まいった。安達屋、いちばん肝心なことを教えてくれていないではないか」
「はて、なにか、いい忘れましたかな。もう年でございます。近頃よく物忘れしまして、なんでしょう」
「助太刀料のことだ」
「話したはずでございますが」
「まだだ。聞いておらん」
 藤兵衛の前であぐらをかくと、飛十郎はそういって、帳場の格子を手で叩いた」
「五十両でございます」
「なにっ、五十両! 早くそれを言え。すごいではないか」
 飛十郎の表情があらたまった。五十両といえば、裏長屋暮らしの飛十郎が、まず四年は存分に酒を呑み、うまい物を喰い、遊んでいられる金額である。
「はい。なにしろ小島弥一郎さまの家は、江戸でも指折りの薬種問屋〔松浦屋〕でございます。それに森本藤次郎さまも、二百石とはいえお父上の藤左衛門さまが、長崎へ一度いけば蔵がたつ、一生喰うには困らぬ。という役得のあるお役目に付いておられましたからな。おふた方とも、ご裕福でございます」
「じつはな藤兵衛。本音をいうと、この助太刀は引き受けたくなかった。象など斬りたくないし、徳川家ともめごとを起こすのも、気が進まん」
 飛十郎は、浮かぬ顔をした。
「ごもっともでございます」
「だが、五十両ともなれば、話がべつだ」
「お引き受けになるのでございますな。早船さま」
 念を押すように、藤兵衛は飛十郎を見た。
「う、うむ。やる」
「では、さっそく前金の二十五両をお渡しいたしましょう。それに、」
 と言って、藤兵衛は立ち上がった。
「この吉報を、奥で首を長くして待っておられる、藤次郎さまと弥一郎さまへ、知らせてきましょう」


四 見送り茶屋  

「これは、明るい」
 まぶしそうに、飛十郎は目の前に広がる、品川の海を眺めた。
 高輪にある茶店の、海に面した床几(しょうぎ)に腰を掛けて、豆腐の味噌田楽と目刺しを肴に、線香の匂いを振りはらうように飛十郎は盃を重ねていた。
 高輪大木戸は、江戸の玄関口。ここを、ひと足踏み出せば、東海道ということになる。無事に江戸へ着いて、ほっと一息つく者もいれば、京への長い旅路につく者もいる。ここでは武士も、町人も、百姓もない。出迎える人たちと、見送る人々の、悲喜こもごもの人間の感情が、あちこちの休み茶屋に渦巻いているだけである。
 ついさきほども、横の床几に腰を掛けていた髪の白い小柄な老人と、息子と、その嫁らしい若い女の三人が、なごやかに語り合いながら別れの盃をかわすのを、飛十郎はさりげなく見ていた。
 幼くして母を亡くし、十年あまり前に父を亡くした飛十郎である。縁類がいないわけではないが、自分から交わりを絶っている。こういった、ほのぼのした家族団欒は、あまり見ないようにしている。三人から顔をそむけるようにして、飛十郎は海に目をやった。
 潮の香が、強い。
 沖には、帆柱を林立させた荷船が幾艘も並び、その向こうでは漁船が投網を打っている。東海道に目をやると、弓なりにゆるやかに曲がった海沿いの街道の石垣に、沖から寄せてくる波が白く砕けているのが見えた。
「わしは、ちょっと泉岳寺におまいりしてくる。そなたたちは、心ゆくまで別れを惜しむがよい」
 小柄な老人が、そう言って床几から、ひょいと立ち上がった。
「そうですか。では、お父上も、わたくしが帰るまで、お躰をお大切に」
 老人の息子とは思えないほど、大柄でたくましい浪人剣客は、立ち上がると深々と頭を下げた。
「なんの、わしの心配などせずとよい。そんなことより、昨夜は嫁ごをたっぷりと可愛がってやったろうな。そっちのほうが、よっぽど大事じゃ」
 にこにこしながら、老人はそんなことを言う。
「まあ、お父上さま。また、おたわむれを」
 新妻らしい若い女は、耳まで赤く染めて、うつむいてしまった。
「ふ、ふふ。では泉岳寺の四十七士の墓の前あたりにいるからな。あとから、ゆっくりと来るがよい」
「では、お父上、お達者で」
「うむ」
 残る二人にむかって軽く手を上げると、老人はさっさと出て行った。
「ふうむ……」
 飛十郎は、盃を置いた。うなったのは、小柄な老人の身ごなしに、針ほどの隙(すき)もなかったからだ。ただの年寄りではないと見た。江戸は広い。飛十郎の知らない剣の名人、上手が、まだまだ隠れている。
 心を引き締めながら、飛十郎は老人が去っていった車町のほうを見た。俗に牛町とも呼ばれている車町は、大木戸を出てすぐ先にある。海に面した片側町は、荷を運ぶ車がずらりと並び、牛が繋がれている。町の奥には幾十もの牛小屋が建ち、何百頭もの牛が飼われていた。
 じつは飛十郎、その牛町の角を右に入った先にある泉岳寺に、ついさっき行ってきたばかりなのだ。この寺院には、もう何度となく参詣したことがある飛十郎だが、仇討を商売にする身としては、やはり素通りは出来ない。
 いつ行っても、四十七士の墓前には香華がたむけられ、煙りが絶えない。墓所の入口で線香を買うと、浅野内匠頭の墓を通り過ぎて、その奥にある大石内蔵助の墓に、まず線香をたむけて手を合わせた。それから左右に居並ぶ赤穂義士たちの墓の前に、線香を置いていった。江戸の町人に、よほど人気があるのだろう。線香入れに立てられず、山積みに置いた線香から、もうもうと煙りが立ち込めている。呑んべ安と言われた、堀部安兵衛の墓の前に、酒徳利と盃がそなえてあるのを見て、にやりと飛十郎が笑った。
 だが、自身なんの功もなく、ただ先祖が太閤秀吉の妻・北政所の実家筋の分家、赤穂藩浅野家に生まれたというだけで五万石の領主になり、そのあげく勅使接待役という立場もわきまえず、江戸城松の廊下で刀を抜いた内匠頭を、飛十郎は許せなかった。
「たとえ、持病があって、いらついていたとはいえだ。どれほど悔しくても、あと一日、しんぼうすれば良かったではないか」
 飛十郎は、見上げるばかりに巨大な、浅野内匠頭の墓石にむかって、つぶやいた。
 ―――おぬしが、癇癪を起したばかりに、家臣三百余名とその家族千数百人が、家禄を失い家を追われ、塗炭(とたん)の苦しみに落ちた。そのうえ忠義の臣たち四十七人と、おのれも切腹させられるはめになったではないか………
 吉良上野介にいじめられ恥辱を受けたのが、それほど悔しくて刀を抜いたのなら、上野介を仕止めなくてはならぬ。一尺(三十三センチ)にみたない小刀で斬りつけても、殺すことは出来ない。刺すべきだった。武道不心得なり。おかげで喧嘩両成敗で終わったところを吉良が生きていたために、四十七人の家来たちが苦労することになった。
「が、まあ、それで大石内蔵介をはじめ四十七士が末代まで名を残すことが出来たわけだから、よしとするべきだろう。それに仇討商売をして金を得ているおれは、おぬしに礼をいうべきかもしれぬ」
 浅野内匠頭の墓にむかって一礼すると、飛十郎はきびすを返した。
―――にぎやかな声がして、また旅立つ者と見送り人たちが、茶店に入ってきた。四十七士のことを考えながら海を見ていた飛十郎が振り返ると、いつ出て行ったのか旅仕度をした浪人剣客と若い妻の姿は消えていた。
「さて、そろそろ、品川へむかうか」
 左右の袖に鼻を寄せると、飛十郎は着物の匂いをかいだ。
「しみ込んだ線香の匂いも、消えたようだしな」
 飛十郎は刀を帯に差すと、床几から立ち上がった。


五 土蔵相模
 
 東海道の最初の宿駅である品川宿は、東海道名所図会に〔東都の喉口にして、常に賑わしく、旅舎数百軒軒端(のきば)をつらね、酒旗(さかや)、肉肆(さかなや)、海荘(はまざしき)をしつらえ、客を止め、賓を迎えて、糸竹の音、今様の歌なまめかしく……〕と記されているほどの、街道一を誇る繁昌ぶりであった。
 飛十郎は、ふところ手をしたまま、行きかう駕籠や飛脚や旅人たちとすれ違いながら、賑やかな品川宿へ入って行った。
 宿場町へ入って、最初に見えてくる大きな屋根が〔時宗・音響山善福寺〕である。この寺の横の道を登っていくと、そこが目指す象屋敷のある御殿山になる。こんもりと緑につつまれた、形のいい小山である。
 春ともなれば、花見客が江戸広しといえど、桜と海が同時に見える名所は御殿山だけだ。とばかりに、どっと押し寄せるのだが、紅葉の季節にも早い今は、山へむかう人の姿はいたって少ない。
 しばらく御殿山を見上げていた飛十郎は、肩をゆすると来た道を引き返した。品川宿を入ってすぐが歩行(かち)新宿。しばらく行くと北品川本宿になって、目黒川に架けられた境橋を渡った先が南品川本宿である。土蔵造りの店構えと格式の高いことで有名な〔土蔵相模〕は、品川歩行新宿三丁目にあった。
 旅籠から飛び出してやかましく袖を引く、宿場女郎たちをかき分けるようにしながら、飛十郎は波模様に染めたつなぎ暖簾を手ではね上げて、店へ入って行った。
「へ、いらしゃい」
 腰の軽そうな若い衆が、何処からともなく姿をみせて、ぴたりと膝をついた。
「旦那、ちょんの間で? それとも、お泊りで」
「うむ。四、五日ゆっくりしていくつもりだ」
 上がり框に腰をおろしながら、飛十郎は答えた。
「お。そいつは豪気だ。いえね、たったいま海が見える静かな部屋が、空いたばかりでござんしてね。旦那は運がいいや」
「そうか。おれは運がいいか」
 調子のいいやつだ。と思いながら、飛十郎はその若い衆の顔を見た。金壺眼(かなつぼまなこ)に獅子っ鼻、どうひいき目に見てもいい男だとは思えないが、どことなく愛嬌がある。
「あ、いけねえ。すすぎの水がまだだ。ちょいとお待ちを」
 立ち上がると、奥へ駆け出す。身ごなしが軽くてすばしこい。
「へい。お足を」
 尻っぱしょりをして走ってくると、飛十郎の足を器用に洗い、手拭いで素早くぬぐう。「さあ、綺麗になった。お二階へご案内いたしやしょう」
 たちまち洗い桶を置いてくると、先に立って階段を上りだした。やることなすこと、てきぱきとして気持ちがいい。
「名はなんという」
 二階の広い廊下を、部屋にむかいながら、飛十郎は訊いた。
「金次、といいます」
「おれは、早船飛十郎だ」
「いい名じゃございませんか。早船さま、どうか金次をごひいきに」
 そう言いながら座敷の前で立ち止まると、さらりと障子を引き開けた。
「どうです、いい眺めでございましょう。やはり、あれですな、海は広々として、心持ちがようございますな」 
 窓の手摺りから身をのり出すようにして、金次が言った。
「海が好きか」
「へい。嫌なことがあっても、なんかこう海を見ると、ぱあっと胸が晴れるじゃございませんか」
「そうか。おれも、海は好きだ」
 金次の横に立って、品川の海を見わたしながら、飛十郎は言った。
「旦那、酒にしやしょうか。それとも風呂で」 
 飛十郎の胸の内を見抜いたように、金次が訊いた。
「うむ。そうだな、酒の前にひと風呂あびるとするか」
「がってんで。そうこなくっちゃあ、早船の旦那」
 何が、そうこなくっちゃあか、わからないが。金次は、ぽんと自分のおでこを叩くと、ふところの中から手拭いを取り出して、飛十郎に渡した。
「おい、金次」
 飛十郎が渡した刀を持って、部屋を出て行こうとするのを呼び止めると、袂の中から一分銀を二枚取り出して金次の手に握らせた。
「その調子で、これからもたのむぞ」
「お、二分も。心づけにしちゃあ、多すぎますぜ旦那。玄治店(げんやだな)のお富だって、ゆすりに来た切られ与三と蝙蝠安に、一分しか渡さねえんですからね」
「まあいい、邪魔にはならんだろう。とっておけ」
「そうですかい。それじゃ、ま、遠慮なく」
 素早く一分銀二枚を袂に落とし込むと、金次はたちまち階段のほうへ駆け去っていった。
 どうやら飛十郎、箱根へ湯治に行ってから、風呂好きになったらしい。
「いい湯だった。やはり風呂はこたえられぬ」
 などと言いながら、濡れた手拭いを手摺りに干せば、沖から吹きつける浜風が、浴衣の胸にまことに心地が良い。
「うう、む、う」
海にむかって大手を広げ、おもう存分のびをしていると、背後の障子の向こう側から、金次の声がした。
「早船さま。いらっしゃいますか」
「いいから、入ってこい」
「それが。ちょっと、そういうわけには」
「どうした、遠慮するな」
 飛十郎は振り返った。金次は、やはり障子のむこう側から、声だけである。
「いえね。帳場にいって、うっかり旦那の名をいったら、どうして早くお前はそれを知らせないんだ。と、こっぴどく叱られやしてね。旦那は、ここのご主人とお知り合いなんですかい。そうならそうと、はなっから――」
「いや、知らんぞ。この土蔵相模には、初めて上がったんだからな」
「そうですかい。とにかく、ここのご主人が、旦那にぜひご挨拶したいって……。あ、きました。こっちへ、やってきますよ」
 金次が駆けていく足音が遠くなると、すぐに入れ替わりに障子のむこうから声がした。「お客さま、この店のあるじでございます。ご挨拶にまいりました。入っても、」
「おう。かまわんぞ、はいれ」
 飛十郎の返事に障子が開くと、五十年配の血色のいい小太りの男が部屋に入ってきた。「相模屋勝五郎でございます。このたびはお立ち寄り頂き、まことにありがたくぞんじます」
 畳に手をつくと、貫禄のある声で、勝五郎が言った。
「いや、こちらこそ世話をかける。安達屋が知らせてきたのか」
「はい。もう早船さまのことは、前から安達屋さんの手紙でよく存じております。あの両国橋の仇討の一件は、このあたりでも、それはもう大評判で、てまえも早船さまが品川宿へ来られるのを、首を長くしてお待ちしておりました」
「そうか。とにかく、よろしくたのむ。あとから連れが二人くるからな」
「森本藤次郎さまと、小島弥一郎さまでございますな。それも安達屋さんの知らせで存じております。四、五日のご予定だとか。早船さま、またお人助けでございますか」
「いや。その、あれだ。べつに、人助けということでもないのだ……。買いかぶっては、困る。ただの、商売だ」
 頭をかきながら、飛十郎は品川の海に目をやった。
「は、ははは。商売は、よろしゅうございましたな」
 楽しげに声を上げて笑うと、勝五郎は好意のこもった顔で飛十郎を見た。
「さすがは、江戸に名の知れた土蔵相模だ。なんともいえぬ、いい眺めだな」
「恐れ入ります」
「それに、あの金次とかいう男だが、なかなか気がきく。いい若い衆を置いているな」
 勝五郎は、苦笑いをした。
「あれは、この店の者ではございません。金次は、居残りでございます」
「居残り? なんだ、それは」
 飛十郎が首をひねった。
「ご存知ないでしょうな、早船さまは。あの金次という男は、日本橋・小網町の裏店に住む、下駄職人でございます。これが、なにを考えたものか、遊び仲間を四人集めて、こんな貧乏くせえ長屋で木を削ってばかりも、もうあきた。海を見ながら芸者をあげて、呑めや歌えのどんちゃん騒ぎをやらねえか。と、こう話をもちかけたそうでございます」
 勝五郎はそう言って、腰の莨(たばこ)入れから煙管(きせる)を抜き出すと、側の煙草盆を引き寄せた。
「仲間が、お足が無いというと、払いは全部この金次が持つ。てめえらには、一文も出させねえ。それで何処へいって遊ぶんだと聞かれると、馬鹿野郎っ‼ 海といやあ品川だ。これから品川宿までのして行って、土蔵相模へ乗り込むんだ。と、こう金次は答えたそうでございます」
「ほう、おもしろいな」
 飛十郎は、うれしそうに無精髭をなぜた。
 金着せの見事な細工の煙管から、ぷかりと白い煙りを、勝五郎は口から出した。いい香りが、あたりに広がっていく。
「金次のやつは、五人でこの店にあがると、芸者とうちの抱え女郎を呼んで、三味線をひくわ、太鼓を叩くわ、の大騒ぎをはじめました」
「それから、どうした?」
 飛十郎は、身をのり出した。
「思うぞんぶん酒を呑んで、料理を喰って三日目の夜、仲間を帰しました。次の日の朝、番頭が勘定書を持って遊び料を受け取りにいくと、金次は両の袖を振って、金なんかねえよ。と、こうでございます」
「ふむ。なかなか、胆の太いやつではないか」
 飛十郎が、にやりと笑いながら、無精髭をこする。
「はい。てまえが申してはなんですが、まことに腹のすわった男で」
「それに、役にも立つ」
「さようで。目から鼻に抜ける、といいましょうか。てまえどもの若い者たちより、よほど役に立ちます。それはもう、くるくると立ち働きまして調べましたところ、お客さまから頂戴する祝儀も一番の稼ぎ高でございました」
「ふ、ふふ、金次らしいな。女郎たちの評判はどうだ」
「それが、あっという間に、やり手婆と女たちを手なずけましてな。目を白黒させて怒っているのは、祝儀を横取りされた若い者たちだけで」
「ところで、金次が遊んだという勘定は、いくらだ」
「しめて五両二分でございます」
「そいつは大変だな。勝五郎、そういった金が払えなくて居残りする者は、よくいるのか」
「そんなにいられては、たまりませぬ。一年に二、三人というところで」
「それで居残った者は、どうなるのだ」
「はい。たいていは四、五日もすれば、親や親類が勘定を持って引き取りにまいります。しかし金次は身内が一人もいないそうで、今のところは誰もまいりません」
「それでは、本人も困るだろう」
「それが早船さま、あきれたことに金次は、品川に保養にきたと思えばいっそ気楽だ。ゆっくり、やっかいになるぜ。と、こうです」
「ふむ。世の中には、図太いやつがいるものだな」
「まったくで。てまえも、たいていなことには驚きませぬが。今度ばかりは、度胆を抜かれました」
「は、はは、そうだろう。しかし勝五郎、それほど図々しい金次も、おぬしだけは苦手とみえて、顔を見るなり雲を霞と逃げていったぞ」
 苦笑しながら、勝五郎は莨入れを腰に戻した。
「居残りの身としては、やはり煙ったいのでしょうな。さて、下で仕事も待っておりますので、てまえはそろそろ……。早船さまは、お連れがこられるまで、ごゆるりとお休みになってください」
 そう言って、にこやかに笑いながら、相模屋勝五郎は帳場へおりていった。
「おい、居残り。そんなとこに立っていないで、入ってこい」
 飛十郎が声をかけると、障子の向こう側から、金次が返事をした。
「へ、へへ、お気付きで。それでは、ごめんなすって」
 声と同時に障子が開くと、金次が左右の手に、料理の膳と酒の銚子をのせた盆を持って、座敷に入ってきた。
「早船の旦那も、風呂あがりの一杯をやりてぇんじゃないかと思いまして、持ってきやした」
 くるりと振り返ると、足の先で器用に障子をしめる。
「あい変らず、気がきくな。だが最初から銚子が三つとは、ちと多いではないか」
「あ、いえ、一つはあっしので。旦那もひとりで呑むのは淋しいんじゃないかと思いまして、あっしの盃も持ってまいりました」
 飛十郎の盃に酒をつぐと、さっさと自分の盃に酒をそそぐ。
「その酒の勘定は、おれに付けるのだろうな。居残り金次」
「へい、ごちになりやす。あっしはね、旦那。ここぞと見込んだお客さまには、遠慮なくおごって貰うことにしてますんで」
 たてつづけに手酌で三杯呑みながら、金次はその合い間に飛十郎の盃にも酒をつぐ。
「ふ、ふふ、面白いやつだな」
「へい。たいていのお客さまは、ここでご祝儀をくださいます」
 けろりとした顔で、金次が下から飛十郎を見上げた。
「祝儀か。そんな、けちな銭ではなく、もっと大きな金子をやろうと思っているのだが。どうだ、居残り金次、小判を六枚ほしくはないか」
「六両っ‼ へ、こいつはまた、めっぽう意外なお話ですな、旦那」
「ただし、おれの商売を手伝ってくれたらだ」
 金次は、首をひねりながら、腕を組んだ。
「旦那の商売をねえ……。まさか、手伝ったら首が飛ぶって、仕事じゃねえんでしょうね」
 人差し指を出すと、金次は指を曲げて見せた。
「さあ、どうかな。場合によっては、そうなるかもしれんぞ」
 飛十郎が、にやりと笑う。
「いやですよ、旦那。そりゃ六両は喉から手が出るほどほしいが、すぐそこの鈴が森の獄門台の上に乗っかるのも、いやでござんすからね」
「こら、居残り。情けないことをいうな。お前もこの土蔵相模へ、一文も持たずに仲間を連れて乗り込んできたからには、この品川の海へ簀巻きにされて放りこまれる覚悟で来たのだろう。いまさら命がほしいこともあるまい」
 盃を呑み乾すと、飛十郎がきめつけた。
「へ、こりゃ、図星だ。たしかに旦那が見抜いた通り、品川宿に乗り込んだ時は、その覚悟だ。江戸と違って、ここは気の荒い土地柄でござんすからね。ですが相模屋の旦那のお情けで、どうにかこうにか、こうやって生きておりやす」
「そのようだな。では勝五郎が、うんといえば手伝えるのか」
「へい。一宿一飯の恩義どころか、半年あまりも、やっかいをかけてます。相模屋さんが首を縦に振ってくれれば、あっしも気持ちよく、その旦那の商売をお手伝いできます」
「居残りにしては、なかなか義理がたいではないか。ますます気に入った。よし、あとで勝五郎に、おれから話しを通しておこう」
「ところで。旦那のその商売ってのは、いったいどんな商売でございます?」
    


 了〈助太刀兵法8 討ち入り象屋敷へつづく〉




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