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第五話 「人面疽の恐怖」(近世百物語)
2009年5月29日 14時0分の記事
 
◎近世百物語・完全版
 第五話 「人面疽《じんめんそ》の恐怖」



 子供の頃の思い出と言えば……実家の近くに「人面疽《じんめんそ》」を持つ老婆がいました。
 私は、北海道の十勝平野で、昭和30年〜40年代頃、子供時代を過ごしたので……時代的にか……さもなくば地域的にか……まだ、まだ、不思議な出来事が、普通にあったと思います。

 当時、人面疽は、呪いでかかる病気の一種だと思われていました。
 そして、ただの迷信だとも……伝説だとも、言われていました。

 祖母は、
 「人面疽とは、人間の体の一部に、人の顔のようなデキモノが出来て……次第に顔そのものになり、やがて物を食べたり、言葉を話すようになるものじゃ。その多くは、呪いや祟りによって生まれる……。」と、言っていました。

 それが、本当なのかどうかについては、分かりません。
 ただ、唯一の本物の人面疽を見るチャンスを……私は自分の中にある恐怖の為に、逃してしまいました。
 当時、近所の子供達は……その老婆が恐ろしくて、みんな家の前を通るのも避けたものです。

 その老婆は、


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はじめまして、播磨陰陽師の尾畑雁多《おばた・かりんど》です。

 陰陽師には京都系統の「都《みやこ》陰陽師」と、播磨の国の「播磨陰陽師」の二種類の系統があります。  播磨陰陽師は、応仁の乱の時に京の都から播磨に戻った陰陽師達の子孫のことですが、播磨の国はもともとの陰陽師達のふるさとでした。

 播磨陰陽師には、夢に関してや、武術のことなど様々な伝承を持ちますが、今回はその中から「不幸のすべて」に関するお話と私が体験した不思議な体験「近世百物語」をお届けさせていただいております。



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