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1月7日 七草粥 (用語解説)
[用語解説(無料)]
2021年1月6日 8時0分の記事

【七草のことなど】
正月七日。七日の朝と言えば七草粥ですね。

 皆さん、七草を言えますか?
——セリ・ナズナ、五行はこべら仏の座、スズナ・スズシロ。
 ……ですね。
 
江戸時代に書かれた『難波鑑』の中に、七草のことが書いてありました。


——七草の若菜を粥にして食べることは……人には、三魂七魄と呼ぶ魂あり。天《あめ》に七曜としてあらわれ、地《つち》に七草となる。これを採って服すれば、魂魄の気力を増し、命が伸びると伝わる。古代中国の宋《そう》の時代に、はじ­まったことである。


 この言葉の中の「三魂七魄」があります。

 三魂とは、天魂・地魂・人魂のことです。

 天魂とは、人が死んだ後、天に向かう魂のことです。

 地魂とは、人が死んだ後、地に向かう魂のことです。

 最後の人魂とは、人が死んだ後、墓場に残る魂のことです。


 七魄は、喜び・怒り・哀しみ・恐れ・愛・悪徳・欲望からなるもののことです。

 また、「七曜」とは運命を司る七つの星のことです。北斗七星のことも意味しています。



 さて、七草のことについて最近は、

——おせち料理を食べて疲れた胃を、休めるために、七草粥を食べる。


 と言われています。それは間違いです。


 七草のことは、室町時代に書かれた『七草草紙』の中に、

——正月六日に、七色の草を集めて、柳の木の盤にのせて、玉椿《たまつばき》の枝にて、正月六日の酉の時(午後六時頃)より始めて、この草を打つ。

 ……と書いてあります。


 正月の六日の夜から、すでに七草の儀式がはじまります。昔は「玉椿の枝」で叩いていたそうですが……江戸時代の記録では、


——普通のまな板に、菜切り包丁の背で叩いていた。

 と書いてありました。



 この『七草草紙』の続きには、

——酉の時(午後六時頃)にはセリを打つべし。

 戌の時(午後八時頃)には、ナズナを打ち。

 亥の時(午後十時頃)にはゴギョウ。

 子の時(午前零時頃)には、タビラコ(ハコベのこと)。

 丑の時(午前ニ時頃)は、ホトケノザ。

 寅の時(午前四時頃)には、スズナ。

卯の時(午前六時頃)にはスズシロを打ち……

辰の時(午前八時頃)には、七色の草を合わせて、

東の方より岩井の水を結びあげて若水と名づけ……

この水にて、白鵞鳥《しらがちょう》の渡らぬさきに服するならば、

一時《ひととき》に十年づつの齢を経《へ》返《かえ》り、七時には七十年の年を、たちまちに若くなる。




 ……と書いてありました。

 これは、ただのおとぎ話のようなものなので、七草を食べた人が若返る設定になっていました。
まぁ、七草を食べても若くはなりませんが、魂は活力を得るそうです。


 昔はニ時間ごとに起きて、七草を叩いていたのが、

やがて

六日の夜に、
「七草ナズナ、唐土の鳥の渡らぬ先に……」
 と唱えて、トントンと草を叩いていたそうです。

これは、おまじないの一種ですので……


六日の夜の八時頃に、七草を菜切り包丁の背で叩きながら、

——七草ナズナ、唐土《もろこし》の鳥が、日本《ひのもと》の国に渡らぬ先に……。

 と唱えてください。


その七草を、翌日の七日の朝に粥にして食べるのが正式な食べ方です。




七日の朝に叩いて食べても良いそうですが……。




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はじめまして、播磨陰陽師の尾畑雁多《おばた・かりんど》です。

 陰陽師には京都系統の「都《みやこ》陰陽師」と、播磨の国の「播磨陰陽師」の二種類の系統があります。  播磨陰陽師は、応仁の乱の時に京の都から播磨に戻った陰陽師達の子孫のことですが、播磨の国はもともとの陰陽師達のふるさとでした。

 播磨陰陽師には、夢に関してや、武術のことなど様々な伝承を持ちますが、今回はその中から「不幸のすべて」に関するお話と私が体験した不思議な体験「近世百物語」をお届けさせていただいております。



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