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第41話「祭礼をいたしましょう」(不幸のすべて)
2009年6月30日 2時0分の記事
 
播磨陰陽師的「不幸のすべて」
 〜いざ進め、吾等に幸あらんことを願うなり〜

 第41話「祭礼をいたしましょう」



 節句の由来が書いてある金烏玉兎《きんうぎょくと》と呼ばれる、古い陰陽師文書の続きですね……。

 その文章の最後の部分には、
 「総じて、神祭り、仏事、法例、皆、ことごとくこれ、この祭礼を学ぶものなり。……憎みても憎むべし、巨旦が、邪気残族《じゃきざんぞく》。信じても、信じずべし、牛頭天王の部類……。」と書かれ……八王子の、おのおのの名前が並べ立てられます。
そして、
 「……ならびに、蘇民将来が子孫なり……。」で、この文章が終わります。

 厄除けには、良く「蘇民将来の子孫なり。」と、書かれています。それは、この古い陰陽師文書に基づいたものです。

 五節句以外の、祭礼としては……6月30日の「夏越《なごし》の祓い」が有名です。これは毎年、6月の晦《つごもり》に、大祓祝詞《おおはらいのりと》をあげて祈る祭礼です。
 一般では、神社の鳥居付近に「茅《ち》の輪」を作り、それをくぐります。
 また、神社によっては、人形《ひとがた》に息を吹きかけたり、体をなでたりして、厄を祓う儀式を行います。
 このブログが掲載される日は……その、夏越の祓いの日にあたります。
 古くは、世界の中心とされる場所で、朝日と共に大祓祝詞を唱えたようです。
 その祝詞が終わる頃には、その周囲の神社で唱え出し……順番に周囲に大祓祝詞が広がって行き……日が沈む頃には、日本全国で、祝詞をあげ終わっていたようです。今は、そのような風習はありません。

 ここで意味する世界の中心とは、いったい、どこでなのでしょうか?
 播磨陰陽師に伝わる伝承では、

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はじめまして、播磨陰陽師の尾畑雁多《おばた・かりんど》です。

 陰陽師には京都系統の「都《みやこ》陰陽師」と、播磨の国の「播磨陰陽師」の二種類の系統があります。  播磨陰陽師は、応仁の乱の時に京の都から播磨に戻った陰陽師達の子孫のことですが、播磨の国はもともとの陰陽師達のふるさとでした。

 播磨陰陽師には、夢に関してや、武術のことなど様々な伝承を持ちますが、今回はその中から「不幸のすべて」に関するお話と私が体験した不思議な体験「近世百物語」をお届けさせていただいております。



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