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第九十話「シガラミ」(近世百物語) |
2009年8月23日 14時0分の記事 |
◎近世百物語・完全版 第九十話「シガラミ」 人は、土地のシガラミに……しばられて、生きているような気がします。 しかし、その土地の、風習だとか、風俗だとかには無関係に……私には霊的なシガラミがついてまわります。 私は、人工的な土地へ行くのが好きです。 それは、開発された……埋め立て地のような場所です。 私が人工的な土地で、安心するのは……霊的な、シガラミそのものが、無いからかも知れません。 大阪南港の、コスモスクエア駅周辺に行った時、 「寺も墓場もなく、しかも、神社も祠さえ、無い土地だ……。」と思いました。 それが、なんだかフラットな感じがして……少しだけ、心地良かったのです。 それは、 「ここが埋立地だからだからだな……。」と思いましたが……ただ、海が近いからかも、知れません。 ……と、言うのは、霊的なシガラミが満載のハズの……北九州の門司港でも……同じ感じが、するからです。 ただし、対岸の下関では、それほど強く安心感を得られないので……門司港とコスモスクエア駅周辺には……何かの共通点が、あるのかも知れません。 ちなみに「シガラミ」は、漢字では「柵」と書きます。 辞書には、 「水流を塞《せ》き止める為に杭《くい》を打ち並べて、これに竹や木を渡した物。転じて、柵《さく》。また、せき止める物……まといつく物の意……。」とあります。 ある時……知らない土地を地下鉄で、通ったことがありました。 そこは、ただの通過駅に過ぎませんが……そこを通過するあいだ中……悲鳴のようなものが、聞こえたのです。 私は、電車の中で、少し眠りかけていました。 しかし、その悲鳴のような音を聞き、目を覚ましたのです。 ですが……他の乗客は、それに気づいても、いないようでした。 ふと、窓の外を見ると……そこはトンネルの中なので、ただの暗闇のハズですが……そこには、白い人影のようなものが、たくさん見えていました。 つづきをご購入いただけます(200円) 購入方法はこちら |
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[カテゴリ:近世百物語・完全版] |
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