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[随想]
2010年11月1日 16時47分の記事

「日本外交のみじめさ、世界に」元島民怒る
以下、読売新聞記事
 ロシアのメドベージェフ大統領が国後島を訪問したことに、北海道根室地方を中心に暮らす元島民やその家族は、不法占拠を続けるロシアへの怒りとやるせない思いを募らせた。


 一方で、領土返還に向けて有効な手を打てない日本政府に対する不満も高まっている。

 国後島出身で根室市に住む漁業池田英造さん(77)は「(大統領の訪問は)尖閣諸島の問題と同じで、日本外交のみじめさを世界にアピールするようなものだ。ロシアでなく、日本への怒りの方が強い」と日本政府を批判した。

 父親が国後島出身の別海町、酪農業島崎誠子さん(53)は「日露の友好ムードに水を差す動き」と憤った。日本政府には「いまだに領土交渉に進展が見られないどころか、後退している」と批判。尖閣諸島での中国漁船衝突事件にも触れ、「ロシアにとっても、日本は押せば何とかなるという雰囲気を作ってしまったのではないか」と懸念する。

(2010年11月1日16時04分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101101-OYT1T00712.htm?from=main3

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 ロシアのメドベージェフ大統領が国後島を訪問したことに、北海道根室地方を中心に暮らす元島民やその家族は、不法占拠を続けるロシアへの怒りとやるせない思いを募らせている。
 一方で、領土返還に向けて有効な手を打てない日本政府に対する不満も高まっている。
 国後島出身で根室市に住む漁業池田英造さん(77)は「(大統領の訪問は)尖閣諸島の問題と同じで、日本外交のみじめさを世界にアピールするようなものだ。ロシアでなく、日本への怒りの方が強い」と日本政府を批判した。上記読売新聞の記事である。


 今の日本外交は、中国とロシアとの関係が最悪になっている。この原因の多くは、前原大臣の発言による部分が少なくない。
 もともと、民主党のあげていた政策は米国依存を脱却し米国に対しては対等の外交を展開すると共に、日中、日ロ関係を改善する事をうたっていた。菅政権になって以来、中国とロシアとの関係がこれまでになく悪化してしまった。その結果として、皮肉なことに日米関係が改善している。そして、思いやり予算の現状維持という考えられないこともおこっている。ところが、あまりの外交のまずさが続いたためについに政権批判につながってきた。普天間問題の時はあれだけ鳩山政権を批判したマスコミはなぜか前原氏の外交姿勢の批判はしない。本来ならば、中ロ関係がここまで悪化してしまった責任を厳しく問う必要があると思う。

 そこで、マスコミが批判するよりも前に国民が政府を批判し始めたのである。前原外相がもっとも得意とするブーメラン現象がここでも起こったものと考えられる。恐らく今の外交姿勢を続けていくと政権批判が先鋭化して自分たちにブーメランのように反ってくる。
 それを避けるために、またぞろスケープゴートとして「政治と金」を持ち出すに違いない。しかし、そのもくろみは頓挫する。なぜならば、自分たちの実力がないことを棚に上げて、いわば「政治と金」という癖玉を持ち出しているからである。いくらなんでも、これ以上国民も「政治と金」という事に幻惑されにくくなってきているのである。
 このように、「政治と金」の呪縛にがんじがらめになった政治とマスコミとが、本質から目を離している限り日本は疲弊していくと思う。最大の被害者は国民となるわけだが、やがて国民も生活苦を通して「何かおかしい」ということに気がついてくると思う。国民は、今からしっかりとした意識を持って民主党の外交のまずさを注視しておき決して「政治と金」問題に幻惑されてはならないと思う。

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