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ベトナム原発日本が受注のニュースに思う |
[随想] |
2010年11月4日 13時38分の記事
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ベトナム原発日本が受注 レアアースも共同開発両国首脳合意 以下、読売新聞記事
【ハノイ=宮井寿光、永田毅】菅首相は31日、ベトナムのグエン・タン・ズン首相とハノイ市内の首相府で会談し、両国関係に関する共同声明に署名した。ベトナム政府が予定している原子力発電所建設計画について、日本を「協力パートナー」とすることで合意し、日本勢の受注が事実上決まった。日本が新興国で原発建設を受注するのは初めて。 日本はこれまで、新興国で激化する原発建設の受注競争で相次いで敗北してきたが、今回は官民一体で集中的に受注活動を展開したことが奏功した。
対象となるのは、南部のニントゥアン省に予定されている第2期工事の原発2基分。
ベトナム側は条件として、低金利での優遇貸し付け、最先端技術の利用、廃棄物処理協力などを示し、日本側も応じた。ズン首相は会談で、日本の受注について「政治的、戦略的決断だ」と語った。
両首相は省エネ家電などの部品に不可欠なレアアース(希土類)についても共同開発で合意した。
レアアースの生産量は中国が世界の9割以上を占めるが、輸出制限が世界的に問題となっており、「中国依存」からの脱却を図る狙いがある。
また、政治、外交、安全保障問題について協議するため、次官級による第1回戦略的パートナーシップ対話を12月に開くことでも合意した。ベトナムとしても国境を接する中国をけん制する狙いがあるようだ。
菅首相は会談後の共同記者発表で、「日本とベトナムの歴史的な新しい一ページが開かれた」と述べた。
日本政府は、急成長する新興国など海外市場へのインフラ(社会基盤)輸出を成長戦略の柱に据えている。特に、事業規模が大きく、安全性などで世界有数の技術力を誇る原発建設を重視している。
だが、競争激化により、日本は昨年以降、アラブ首長国連邦(UAE)では韓国に、ベトナム第1期分の2基はロシアに、相次いで敗北していた。
今回のベトナム第2期分をめぐって政府は、フランスや韓国などのライバルに対抗するため、原子力関連の製品輸出や技術移転に必要な原子力協定の締結を首相訪問直前の22日にベトナム政府と大筋合意。原発メーカーと電力会社などは、受注窓口となる官民出資の新会社「国際原子力開発」を設立して体制を整えていた。
今年3月には鳩山首相(当時)がズン首相に親書を送付。岡田外相、直嶋経済産業相、仙谷国家戦略相(いずれも当時)らも次々とベトナムを訪れていた。
(2010年11月1日 読売新聞) http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_10110106.htm
原子力発電所の建設を日本が受注したことを喜びのニュースとして報じている。これは、各紙一致しており官民一体の取り組みが功を奏したとの見方である。これまでアラブ首長国連邦(UAE)では韓国に、ベトナム第1期分の2基はロシアに後れを取っていたので一矢報いたというのであろう。
しかしながら、原発は発電によって放射性廃棄物が生じる。また、一度事故が起こるとその被害は甚大である。そういう点では、まず日本が外国で原発を建設するのに関わると云うことに諸手を挙げて賛成しがたい。
特にベトナム側は条件として、低金利での優遇貸し付け、最先端技術の利用、廃棄物処理協力などを示し、日本側も応じたという。
特に放射性物質の毒性は極めて強い。廃棄物処理の協力には、多額の費用がかかったり、様々な環境問題が起こるのではないかと思う。
漠然とした感想になってしまうが、日本も含めてベトナムも、工業依存、大量消費の考え方から脱却できないものだろうか。
大量消費社会ではなく江戸時代のような自給自足の循環形社会に戻れないものかと思う。大量消費社会は必ず行き詰まりがくる。そして、その行き詰まりは地球の破滅にまで至ると思う。言い換えれば、破滅しないためにはどこかで転換しなければならないのである。
非常に難しい問題であるが、右肩上がり、大量消費社会から脱却を試みる、そのような支援ができれば本当に良いと思う。しかしながら、日本の支援は大量消費社会をむしろ後押しするような支援に見える。日本がもしも、受注しなければ他国が受注するという矛盾もある。また、今更、下駄を履き「ちょんまげ」にすることは無理だとは思う。
しかしながら、誰かがこの問題に一石を投じないと大変なことになりそうに思う。いささか悲観論に過ぎるかもしれないが、原発受注のニュースを聞いて感じたことである。
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