時をかける少女 | |
[DVD] | |
2007年5月11日 0時0分の記事 | |
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何度も映画やテレビドラマ化された名作「時をかける少女」がアニメーションで登場。2006年・夏、単館上映にもかかわらず大ヒットとなり、第30回アカデミー賞アニメーション部門で最優秀作品を受賞した話題作がDVDで登場。 紺野真琴・17歳は野球が大好きな少女。親友は男友達の功介と千昭。ずっと三人で楽しい時間が流れていくと思っていた。 ある日、帰宅途中の坂道で自転車のブレーキが壊れ、踏切を破り走行中の電車の前に放り出される。 「これで死んでしまうのか」と思った瞬間、真琴は不思議な空間に呑み込まれ、再び気づいたときは電車事故に遭う少し前の時間だった。 何が起こったのかわからない真琴。真琴から「魔女おばさん」と呼ばれている真琴の叔母・芳山和子はその能力を「タイムリープ」であると告げ、「思春期の頃には良く起こることなの。私もそうだったわ。」と明かす。 思わぬ能力を身につけた真琴は、小テストをやり直したり、妹に食べられたプリンを食べるため過去に戻ったり・・・。ばかげたことにその能力をつかう。 「あなたのやり直しのせいで、誰か不幸になっているのではないの?」和子は真琴に問うが、深く物事を考えない真琴は取り合おうとしない。 しかし、時間のひずみは少しずつ真琴の周りの人の運命を変えつつあった。
「時をかける少女」と言えば、断然尾道三部作の二作目、原田知世の「時をかける少女」でしょう! 僕たちの年代の男子は、あの映画に登場した芳山和子の、今にも崩れ去ってしまいそうな儚さと、近寄ることをためらわれる清楚さと、澄世界が違いすぎるとあきらめすら覚えてしまう透明感に骨抜きにされた物です。 それは原田知世自らの持つ清楚さ、透明感と、少女漫画チックな画面作りを得意とする大林監督の組み合わせだからできたこと。 さらに尾道という、訪れたことのない人でさえ郷愁を感じてしまう不思議な街の雰囲気が加わって、ジュブナイル映画としてはまれに見る傑作となったのだと思います。 偶然にも母校に選んだ大学が、「時をかける少女」のラストシーンで使われたと聞き、「どこだ!原田知世が歩いたのはどの廊下だ!!」と探し回った物です。 さて、本作はその芳山和子が深町君と淡い恋心を通わせた時から約20年後の世界が舞台。 主人公は芳山和子の姪。芳山和子の職場にはひっそりと飾られたラベンダーが・・・。 ああ、今もまだ彼女は深町君を待ち続けているんですね・・・。 ラベンダーとともに僕もあの頃にタイムリープしてしまいます。 残念ながら本作の舞台は尾道ではありませんが、味気ない都会の物語でもありません。 徹底的にロケハンしたという背景は、どこか懐かしいけれど、ある場所ではひどく現代的という不思議なというか、妙な安心感を覚える街が舞台です。 キャラクターの存在感に関しても文句なし! 真琴、功介、千昭は言うに及ばず、名もない友人から教師、町のオバサンまで、そのシーンのその場所にいるのが当たり前で、逆に群衆の中の一人でもかけたら不自然に感じてしまうのではないか?と思うほど生命力にあふれています。 監督は「ハウルの動く城」(ジブリの超有名作)の監督を務めるはずだった細田守。 (ハウル降板のいきさつなどは、ネットにたくさん紹介されているので調べてみてください。) 実力も折り紙付きです。 主人公・真琴は芳山和子とは正反対で活発で行動力にあふれ、考えるより先に行動するタイプ。 だけど、見終わったあとの寂寥感とすがすがしさの入り交じった不思議な感動は、紛れもなく「時をかける少女」。 またしても、原田知世の「時をかける少女」の時代にタイムリープさせられます。 この映画は登場人物ではなく、観客がタイムリープしてしまう映画。 もちろん、僕のように原田知世の「時をかける少女」に強い思い入れがない、見たことがない人で十分に楽しめます。 が、やはり一番この映画に心ふるわせるのは・・・あの芳山和子(原田知世)に心奪われた僕たちの年代ではないかと思います。 原田知世の「時をかける少女」に対する思い入れが強くて、訳のわからない感想になりましたが・・・ この映画は文句なくオススメ!! 普段はアニメ映画を毛嫌いしている人も、是非見てください。 | |
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