第3話「馬の思い出」 | |
[播磨陰陽師の独り言] | |
2018年9月3日 19時0分の記事 | |
播磨陰陽師の独り言 第3話「馬の思い出」 小学生の頃、学校へ通う近道に、馬が放牧してありました。 そこには……大きな茶色のサラブレッドが一頭いて……とても優しい性格でした。 馬が放牧されている草原は……馬が危険と言うこともあり……小学生は立ち入り禁止でした。 もちろん、誰も近づくこともないので……私が、そこを通って学校へ行っていることなど、誰ひとり知りません。 しかし、私は毎日、その近道を通っていたのです。 ある日のことです。 何日か雨が降って、風邪をひき……しばらくぶりに、草原を通ったら……馬が、いなくなっていました。 自然にいなくなることは、ないので、 「飼い主が、どこかへ連れて行ったのだろう」と思っていたら…… 腰くらいの背丈の草の中に……切り取られた、あの馬の生首を見つけたのです。 生き物の死骸は、私の田舎では、良く見る光景です。 馬の生首は、イヌよりも大きな感じがしました。 そして、それから毎日……馬の生首が、自然にかえって行くのを眺めながら……学校に通ったのです。 大きな生き物の一部であった生首が、次第に自然にかえって行く。 やがてそれは、白骨と化して、土に埋もれて行くのです。 そんな光景を、毎日、眺めながら、 「自分も死ぬと、自然にかえって行くことを、学んでいるよう」な気がしました。 今、乗馬クラブにかよっているのは、そんな思い出があるからなのかも知れません。 播磨陰陽師の独り言 前回の話◀︎[もくじ]▶︎次の話
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