第5話「ヤギの思い出」 | |
[播磨陰陽師の独り言] | |
2018年9月17日 19時0分の記事 | |
播磨陰陽師の独り言 第5話「ヤギの思い出」 牛も馬も、大好きですが……ヤギは、大嫌いです。 あれは、中学生くらいのことだと思います。 友人の影響で……時々、本屋さんに、小説を買いに行く趣味が出来ました。 当時、主に読んでいたのは、星新一さんのSFショートショート小説。 小遣いは、ほとんど、本屋さんにつぎ込みました。 出来る限り近道して、はやく本屋さんに行きたかったので、競馬場の裏の細道を通って、通っていたのです。 裏の細道には、怖い物が付き物です。 私は幼い頃から幽霊の類が怖くなかった為……別な怖い物が、細道に隠れていたのでした。 その怖い物と言うのは、ヤギです。 あの、生きている哺乳類の、主に白い『ヤギ』。 意地悪な性格の、悪魔のような顔の……実際、西洋では、悪魔はヤギの顔をしています。 そのヤギが、怖いと言うか……もの凄く嫌いです。 ヤギは、意地悪な生き物です。 私が、本屋さんに小説を買いに行くと、必ずと言って良いほど、草むらに隠れてていて、襲って来たのです。 もちろん、紐に、繋がれていましたので……当たったことはありません。 いつも、ギリギリのところで、睨みをきかせ……やつは、脅して来るのです。 そして、荷物がバラバラに落ちたながらから、買ったばかりの小説を、バリバリと食べるのでした。 ヤギは、紙を、食べるそうですが……正確に言うと、ただ、噛んでいるだけのような気がします。 噛み跡と、たくさんヨダレが付いた小説は、もう、読むことなど出来ません。 せっかく買った小説を失うたびに、 「なぜ、競馬場の裏で、ヤギを、飼う必要があるののだろう?」と、いつも疑問に思ったものです。 そう言えば、祖母の家にも、あの憎々しいヤギがいましたが……その話は、また、今度……。 播磨陰陽師の独り言 前回の話◀︎[もくじ]▶︎次の話
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