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〈助太刀兵法15〉山の辺道中(2) (無料公開)
[【時代小説発掘】]
2012年2月12日 10時41分の記事


【時代小説発掘】
〈助太刀兵法15〉山の辺道中(2)
花本龍之介 



(時代小説発掘というコーナーができた経緯)


梗概
 古代の官道を旅していた飛十郎は、石上社にまつわる不思議な神話を、お日美から聞かされる。 長旅に喉が乾いた飛十郎は、いつものように茶店に立ち寄る。そこで生まれて初めて目にした光景に驚く。いにしえの大王の陵墓の雄大な景色に満足して、ふたたび旅をしようとした飛十郎は、喰いつめ浪人とやくざ者たち四人に襲われる。
 

【プロフィール】:
尾道市生まれ。第41回池内祥三文学奨励賞受賞。居合道・教士七段。
現在、熱海に居住している。


これまでの作品:
[助太刀兵法1]鎌倉しらす茶屋  
[助太刀兵法2]人助けの剣
[助太刀兵法3]白波心中
[助太刀兵法4]おとよの仇討 
[助太刀兵法5〕神隠しの湯
〔助太刀兵法6〕秘剣虎走り
〔助太刀兵法7〕象斬り正宗 
〔助太刀兵法8〕討ち入り象屋敷 
〔助太刀兵法9〕夜桜お七
〔助太刀兵法10〕夜桜お七 (2)
〔助太刀兵法11〕柳生天狗抄 (1)
〔助太刀兵法12〕柳生天狗抄 (2)
〈助太刀兵法13〉柳生天狗抄(終章)
〈助太刀兵法14〉山の辺道中

猿ごろし


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【時代小説発掘】
〈助太刀兵法15〉山の辺道中 (2)
花本龍之介 



一 布都の剣

「ほほう、見事な杉の巨木ではないか。あれはなんだ、お日美」
 山裾の雑木林を抜けた山の辺の道で立ち止まった飛十郎は、目の前に見える深い原生林のような森を指差した。
「ああ、あれは布留(ふる)の森や」
「そうか、何かが降ってきそうな名だな」
「ほんとに、天から落ちてきたそうや」
「あの森にか。いったいなんだ、天からやってきたのは」
 飛十郎はそう言って、ゆうゆうと雲が流れる青い空を見上げた。
「剣(つるぎ)や。けど、落ちてきたのは、あの森やない。さっき通ってきた、橋の下を流れていた川や」
 天から降って来たのが剣と聞いて、急に興味を引かれた飛十郎は、無精髭をこすりながら川のほうを振り返った。
「何千年昔か、わからへん頃のことや。天から降ってきた剣が、下流にむかって流れていったけど、その素晴らしい剣を欲しがった男たちが、取ろうとして手を出せば手を、木や鉄の棒を出せば棒を、岩でさえぎれば岩を、ふつっと切ってしもうたそうや」
「たいした切れ味だな。それは、並みの剣ではないぞ。手や木はともかく、鉄や岩まで切ったというのだからな」
「あたりまえやろ。天上から落ちてきたのやもん。神さんの剣や」
「ふむ。それからどうなった、その剣は」
「誰にもどうすることも出来ず、ただ流されていくのを見ているだけの剣が、あの森の近くで布を洗っていた美しい娘の手元まできて、ぴたりと止まったそうや。そこで、その川を布で留(とど)まると書いて、布留川。あの森を、布留の森。剣は、ふつっと切ったとこから布都剣(ふつのつるぎ)と呼ぶようになったそうや」
「は、はは、これはいい。美女がゆすぐ布を、なんでも切る剣が切れなかったというのが愉快ではないか」
「阿呆らし。うちは、それほど大声をあげて笑うほど、面白いとは思いまへんけど」
「そうか、面白くないか。それで、その美しい女の手ですくい上げられた剣はどうした」「このあたりを治めていた豪族から、古代の大王の宮城へ届けられたそうや。けど、その不思議な剣には、また別の話があります」
「よし。その話は、歩きながら聞こう」
 山の斜面に広がる段々畑のあいだを抜けて、山の辺の道はゆるやかに曲がりながら、布留の森にむかって行く。
「なんでも、神武天皇さんが東征なさったおり、紀の国の熊野において苦戦なされ、あわやという時に天くだってきた建御雷神(たけみかづちのかみ)から与えられた剣で苦境を脱したということや」
「同じ剣か」
 お日美は、歩きながら頷いた。
「その剣は、神武さんの手で宮中深くおさめられ国家鎮護の神剣・布都御魂(ふつのみたま)として長く祀られておられたけど、三輪王朝を中心にして国を治められた十代・崇神天皇七年の頃、勅によってこの先の石上(いそのかみ)布留の社へ移し祀られたそうや。その時もう一つの大神、布留御魂(ふるのみたま)もご一緒だったといいます」
「ちょっと待て。この森の中の社に祀られている祭神は、一つではなく二つあるというのか」
 ゆるやかに下っていた山の辺の道は、布留の森の手前でまた急な登り坂になった。その坂の前で、飛十郎は立ち止まった。
「いいえ。ご祭神は、三体です」
 澄ました顔で、お日美は答えた。
「なんだと、まだあるのか。布留に布都に、もう一つはなんという名だ」
「もう一体は、布都斯魂(ふつしのみたま)や」
「ややこしいな。最後の布都斯というのはなんだ」
 顔をしかめながら、飛十郎は頭をかいた。
「高天原(たかまがはら)を追われた素戔鳴尊(すさのお)さんが、出雲で大蛇を退治したときに使った十握剣(とつかのつるぎ)のことや」
「おう、あの八岐大蛇(やまたのおろち)を斬った剣があるのか」
 飛十郎は目を輝かせて、深い森の中へつづく山の辺の道の先を覗き込んだ。
「たしか、あの剣で斬った大蛇の尾の中から、草薙剣(くさなぎのつるぎ)が出てきたのだな」
「ええ。あの剣は、のちに天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)といわれて三種の神器の一つでおましたが、尾張の熱田神宮に祀られ、さらに平家滅亡のとき壇の浦の海へ没したといわれてますのや」
「ふうむ。蛇の中からあらわれ、海の中へ姿を消したか。じつに数奇な運命をたどった剣だな」
「へえ、うちもそう思います」
「それにしても、二つとも御神体は剣だ。ならば残る一体も剣なのだろうな、お日美」
「剣もおますが、それだけやありまへん」
 神さびた巨大な杉の林の中へ分け入る、急坂を先に立って登りながら、お日美は答えた。
「布留御魂は、高天原から天くだった饒速日命(にぎはやひのみこと)がたずさえて来た、八握剣(やつかのつるぎ)をはじめとする十種の神宝だといわれてます」
「なんだ、それは」
「剣のほかに、沖津鏡と辺津鏡という二枚の御神鏡。生玉、足玉、死返玉、道返玉などの宝玉。それに蛇比(へみのひれ)、蜂比礼、品品物比礼(くさぐさのもののひれ)の、あわせて十種の神器のことやといわれてます」
「鏡と玉と剣というのはわかるが、その比礼というのは初めて聞くな。なんのことだ」
「さあ。うちも、ようわかりまへん。魔よけの、布のことやゆう人もいるけど……」
 神代杉かとも思える、ひときわ太い杉の傍で、お日美は立ち止まって空を見あげた。枝や葉が茂った杉林の中は、陽がほとんど差し込まず、ひんやりとした風が流れて、霊気につつまれたように感じる。
「そうだな。お日美のいう通り、初めて来たおれも安らぐような気になる」
 飛十郎も、ざらざらした杉の樹皮を手で触れてみた。太い幹には、注連縄(しめなわ)が張ってある。
「ほんまにいつ来ても、すうっと気持ちが癒やされますのや。これから行く三輪明神さんもそうやけど」
 「しかし、お日美はこのあたりのことを、じつによく知っているな。たいしたもんだ」 神杉を見あげたまま、飛十郎は感心したように首を振った。
「なんでもあらしまへん。山の辺の道のことなら、もう何十回もお爺ちゃんと歩いて、そのつど色んな話を聞いてますさかい」
「これでは、おれがお前を飛鳥に連れていくのではなく、お日美がおれを連れていくようなもんだ。いい案内人に出逢えた。いや、道連れになってよかった」
「そんなに喜んでもろうたら、うちもうれしゅうおます。けど、なんか面映ゆいわ。もう行きまひょう」
 ふいに頬を赤らめると、お日美は杖を取りなおして足早やに歩きはじめた。
 神杉の中へつづく山の辺の道は、杉の葉が降りつもって、足の裏のやわらかく感じる。その道を曲がると、目の前に石上布留社(現・石上神宮)があった。
 朱色の丸柱に白い壁、目に鮮やかな回廊のむこうに二層に造られた桧皮葺きの重厚な楼門が見える。朱の回廊はその先にも長く続き、ぐるりと神域を取り囲んでいる。楼門に面した山の辺の道は、道幅がゆったりと広くなり塵(ちり)一つないほど掃き清められていた。
 お日美の後について楼門をくぐった飛十郎は、柄にもなく身が引き締まるような思いにおそわれていた。
白砂が敷きつめられた斎庭(ゆにわ)は、それほど広くはなかったが日本最古の社(やしろ)の一つとして知られ、神話の中で活躍した三振りの神剣を御神体として祭祀した拝殿の前に立つと、自然と頭が下がるのを飛十郎は感じていた。
「早船さん。この布留の社には、本殿がないのや」
「では、御神体はどこにまつられておる」
 見たところ神域には、神官はおろか緋袴をはいた巫女の姿も一人として見えなかったが、飛十郎とお日美も小声になった。
「この拝殿のむこうにある禁足地の、石上布留高庭(いそのかみふるのたかにわ)の土中ふかくに、埋納されているといわれてます」
「なんだ。それでは名高い御神剣は見ることができないのか」
飛十郎は、がっかりした声を出した。
「あたりまえや。どこに気楽に御神体を見せる明神さんがおますかいな。簡単に見れないから、尊いのやおへんか」
 あきれた顔で、お日美は言った。
「あんなもん、見たりしたら、目えがつぶれまっせ」
 自分の言ったことが面白かったのか、お日美は手を口に当てて、くすくす笑い出した。「それもそうか。だが浪人とはいえ、この早船飛十郎も侍のはしくれ。刀は武士の魂というからな。剣の御魂(みたま)を祀ってあるという高庭を、もう一度よく拝んでおこう」
 袖の中から銅銭を五、六枚取り出すと、無雑作に目の前の賽銭箱に投げ入れた。手を合わせ、口の中でぶつぶつ呟くと、頭を一つ下げて、さっさと楼門から出ていった。
「さすがは古代からつづく神社(かみやしろ)といわれるだけあるな。神域に入ったとたん、なにやら神代の空気につつまれたような、不思議な気分になった」
「そうやろ、うちも、ここが大好きや」
 石段を降りていく飛十郎を追いながら、お日美は声を掛けた。
「しかし、お日美は一度も高庭に、手を合わさなかったな。どうしてだ」
「小さい頃から、お爺ちゃんに布留の社に行くのはかまへんけど、絶対におがんだらあかん。と厳しゅういわれとる。それでや」
「そうか。それなら仕方がないが。なにか理由があるのか」
 石段を登って行く、緋袴姿の二人の巫女を眺めながら、飛十郎が訊いた。
「綺麗な巫女さんやなあ。けど早船さん、口をぽかんと開けて見とれるのは、阿呆みたいやで」
「馬鹿をいうな。口なぞ開けてはおらん」
 むっとした顔で顎をひとこすりすると、ふところ手の肩をそびやかして石段を降りきると、山の辺の道のほうへ歩いていく。足元の石の道しるべに〔左・山の辺の道・三輪山へ〕と刻んであるのが見えた。
「ごめん。怒ったらいややで。あんまり熱心に巫女さんばかり見てるから、いけずしとうなっただけや。早船さん、かんにんやで」
 置いて行かれると思ったのか、お日美は心細そうな声をあげて追ってきた。
「心配するな。あんなことでは怒らん」
 足を止めると、飛十郎は笑いながらお日美の顔を見た。
「いったん雇われたからには、おまえを無事に飛鳥まで送り届けるのが、おれの商売だ。心配するな、それまでけっして離れぬ」
「そう。よかった、安心や。ほなら七支刀(しちしとう)のことを教えてあげる」
「ほう、刀というからには剣のことだな」
「それも直刀の剣身の左右に、三本づつの小剣をたがい違いに付けた、珍らしい形をした剣や。お爺ちゃんに写し絵を見せてもろうたけど、まるで奈良の大鹿の角のような剣やった」
「ふむ。一本の刀身に、枝わかれした小剣が六本ついているとは、まさに異形の剣だ。わが国のものではないな」
 「ええ。日本書紀という古い書物に、神功皇后四十九年・百済の肖古王が七枝刀(ななつさやのたち)などの重宝を献上した。と、書いてあるそうや。今から千五百年も昔のことや、とお爺ちゃんがゆうとった。赤錆びになった刀身の裏表に、ようわからん文字が金象嵌で何十も彫ってあるともゆうとったな」
「その剣は、今どこにある」
 興味を引かれたように、飛十郎は身を乗り出した。
「さっき早船さんが拝んだ、石上布留高庭にある天の神倉の中におさめてあるそうや」
「なんだ。それでは、やはり見れないではないか」
 飛十郎は、またがっかりした声を出した。
「まあ、そうやな」
「それを聞いたとたん、急に腹がへってきた。お日美、このあたりに喰い物屋はないのか」
「このへんには、ないなあ。そや、釜大師さんまで行けば、大きな茶屋がある」
「大師というからには、弘法大師がつくった寺か」
「そうや。長岳寺というお寺さんや」
「そこまで、あとどのくらいかかる」
「まあ、ゆっくり歩いて、一刻(約二時間)ほどかなあ」
 首をかしげて空を見あげたお日美の顔を、杉木立の間から斜めに差し込む陽光が明るく照らし出した。
「まいったな。そんなにかかるのか」
「ふん、しょうがないわ。上街道と違って、この山の辺の道はほとんど人が通らんから、茶店なんか出しても商売あがったりやからな」
「よし、わかった。その釜大師とやらまで、急いでいくぞ」
 袖から両手を出すと、飛十郎は杉の葉が降り積もった道を大股で歩き出した。


二 関東煮

「おう。これが、お日美のいっていた根上がりの松か」
 目の前の高い崖を這っている巨大な太い松の根を見あげて、飛十郎は立ち止まった。松の根元に、古びた石仏が据えてある。
「ならば、あれに見える山門が、長岳寺か。やれやれ、ようやく酒とめしにありつけそうだな」
 袴の股立ちをおろすと、裾に付いた土埃りを手ではたきながら、飛十郎は歩いてきた道のほうへ目をやった。しばらくすると、民家の石垣を曲がって歩いてくる、お日美の姿が見えた。
「おおい、茶店はどこだ。見あたらんではないか」
 お日美は傍へ来ると怒っているのか、つんとして飛十郎を見た。
「子供でもあるまいし、なにも駆け出すことはないやろ」
「いや、すまん。腹がへってなあ、すぐそこだと聞いたとたん、つい走ってしまった。まあ、ゆるせ。お日美、その茶店はどこにある」
「この先を曲がって、脇道を上ったところや」
「そうか。ところで、酒はあるんだろうな、その茶店には」
「あると思うけど……。あかんよ、お酒なんか呑んだりしたら」
「堅いことをいうな。どうにも喉が乾いてかなわん。少しぐらい呑ませてくれ」
「そやけど、お酒なんか呑む人は、うちはすかん。早船さんは、うちを送っていく大切な役目があるやろ。また、さっきのように悪い奴らが襲ってきたら、どうするの」
「なに、心配することはないぞ。おれは二、三杯ひっかけたほうが、調子がよくなるのだ」
「あかんて。お爺ちやんが、昼間からお酒を呑む人は、頭の病いやというとった」
「また、お爺ちゃんか。まあいい、まずその茶店へいこう。話はそれからだ」
 口ではお日美には勝てぬ、とみた飛十郎は顔をしかめて、さっさと茶店へむかって歩きはじめた。ゆるやかな下り坂になった山の辺の道は、曲がるとすぐに石段のある脇道が見えた。お日美の言葉通り、その石段を登った高台に茶店があった。
「ほほう、これはまた見晴らしがよさそうな茶店ではないか。うむ、ここでゆっくりと休むか」
 街道によくある葦簀張りの粗末な茶店ではなく、二階もある立派な茶店である。
「おやじ、休むぞ」
 奥にむかって声を掛けて、店先の床几の一つに腰をおろした飛十郎が、眼下の風景に目をやったとたん慌てて立ち上がった。
「おお。あれは、なんだ!」
 信じられないような光景が、飛十郎の足の下に広がっていた。
 満々と水をたたえた巨大な濠の中央に、鬱蒼と森が茂った島が浮かんでいる。しかもその島は飛十郎が生まれて初めて目にしたような、奇妙な形である。自然に出来たものではなく、あきらかに人の手によって作られた建造物であった。
「古代の天皇さんのお墓や。古い書物に、山辺道勾岡上陵(やまのべのみちのおかのうえのみささぎ)とあるのが、どうもこれらしいてお爺ちゃんがゆうてた」
「ふうむ……。いったい、何者だ。お日美の祖父(おじじ)どのは、学者か?」
「ううん、学者なんかやない。ただの商人(あきんど)や」
 お日美がそう言いながら床几に腰を掛けた時、茶店の亭主が盆に茶碗を二個のせて外へ出てきた。
「おいでやす。よいお日和で、ほんまに、けっこうだすな。お茶漬(ぶぶ)も、うどんも、関東煮もおまっせ。なんにしまひょ」
「関東煮というのは、おでんのことだったな。では、それと酒を冷やで一杯たのむ」
「ヘぇへ、おおきに。お嬢じょうちゃんのほうは、なんにしまひょ」
 お日美の顔に目をやった亭主が、驚いたように茶碗を置く手を止めた。
「おや、これは三諸屋(みもろや)はんとこの、お孫さんじゃおへんか。ちょっと見ん間に、えろう大きゅうならはりましたな。勘右衛門はんはお元気だすかな」
「なんだ。知っているのか、お日美を」
「へえ、よう知っとります。ちっちゃい時から、勘右衛門さんに連れられて、ようお見えにならはりました」
「そうか、わかった。悪いがな、つまみは後でいい。冷やを一杯、大急ぎでもってきてくれんか」
「そうでっか。ほな、すぐにお持ちしまひょ」
 飛十郎の喉の乾きがわかったのか、亭主は足早に店の奥に入っていった。
「しょうがないなあ。あれほど、お酒は呑んだらあかんとゆうたのに」
「ゆるせ。一杯だけだ。これで剣さばきがよくなるのだから、いいではないか」
 にやりとして無精髭をなぜた飛十郎の前に、枡に入った小皿が置かれた。小皿には奈良漬が三切れに、ひとつまみの塩が盛ってあった。
「おう、きたか。やはり暑気払いは、これにかぎるからな」
 待ちかねたように飛十郎は、枡を口に持っていった。
「ううむ。これは、うまい。このあたりの地酒か。おやじ、なんという名の酒だ」
もう一口呑んだ飛十郎は、枡に押してある焼印に目を止めた。
「ほう、日御子(ひみこ)というのか。いかにも大和の国らしい名の酒ではないか」
「なにをおっしゃるやら。これは勘右衛門はんとこの、お酒だっせ。つまり蔵元は、このおじょうちゃんのお家やないか。知らんのかいな。ほんまに、けったいなお侍さんやなあ」
 亭主は、あきれ顔をした。
「なんだと。では三諸屋というのは、造り酒屋をやっているのか」
「そうだす。それも、三輪では有名な老舗の蔵元だす。誰でも知ってまっせ」
 二人の話にあきたのか、お日美が口をはさんだ。
「おじさん。うちも、おなかが空いたわ。冷たい素麺(そうめん)くれへんかな。それと冷やし飴や」
「ほう、素麺があるのか」
「そりゃもう、素麺はこのあたりの名物やさかいな。三輪は、素麺発祥の地ですがな。一年中おます」
「ふむ。それなら、おれも素麺を大盛りでくれ。それに関東煮もだぞ。忘れてはいないだろうな、おやじ」
「ちゃんと、おぼえておりますがな。すぐに出しまっせ」


三 大王の陵

 よほど空腹だったとみえて、飛十郎は茶店の亭主が持ってきた、関東煮ひと皿と大盛りの素麺を、たちまちのうちに腹に納めてしまった。
 目の前には、古代の天皇のものだといわれる、陵墓を中心とした雄大な景色が見えている。下界から吹きつけてくる爽やかで涼しい風が、日除けの簾を何度も揺らすと、〔お休み処〕と書いた茶店の旗を空にひる返して吹き過ぎていった。
「なあ、お日美。眺めていると、心の内が清々しくなるようないい景色だな。だが、見れば見るほど、不思議な形だ。そうは思わぬか」
 風に乱された鬢を指でなぜ付けると、飛十郎は気持ち良さそうに伸びをした。
「あの形はね、前方後円てゆうんやて」
「うむ。勘右衛門どのがそういったのか」
「ちがう、下野国(しもつけのくに)の宇都宮というところから、大和の国へやってきた蒲生(がもう)という人がゆうとったらしいわ」
「どうして、そう呼ばれる?」
「ほら、前が角で、後が丸やろ。つまり方形と円形や」
 目の下に見える陵(みささぎ)を指差しながら、お日美は説明した。
「しかし、どちらが前でどちらが後か、よくわかるものだな。たいしたものだ」
「そこや、問題は。もしかしたら、後円前方かもしれん。と、お爺ちゃんもいうとったわ」
「文字もないほど古い時代のことだ。はっきりしないのは当然かもしれぬ。どっちが前か後か、わからんぐらいだ。誰が葬ってあるのか、わからんだろうな。」
「わかるよ。あれは第十代の天皇さんの、崇神さんの陵やと、お爺ちゃんがゆうとった」「崇神天皇というのか、知らんなあ」
 亭主が持ってきた茶を、飛十郎はすすった。
「このあたり一帯を治めて三輪王朝をつくり上げ、のちに飛鳥朝廷となる最初の大和の国を築きあげられた、偉い大王さんや、とうちは聞いとるわ」
「わからんな。造り酒屋である勘右衛門どのが、なぜそれほど古代のことを知っているのか」
 飛十郎は、首をひねった。
「寛政の頃というから、いまから三十年あまりも前のことや。下野から大和へやってきた蒲生君平という学者さんが、三諸屋へ泊まりはった。まだ若者だったお爺ちゃんは、蒲生さんのお供をして、大和じゅうに何十もあるご陵を、ぜんぶ調べて廻ったそうや」
「たいした男だな。その蒲生という学者と、勘右衛門どのは」
「ところが、最後にこの陵まできて、二人は大喧嘩にならはったそうや」
「ふうん、喧嘩をな。どうしてだ」
「土地の人に、行灯山(あんどんやま)の塚と呼ばれていた、この陵の主が、崇神天皇さんやとゆうたお爺ちゃんの説に、蒲生さんは真っ向から反対しなはったんや」
「ならば、この陵には誰が葬られていると、その蒲生どのはいうのだ」
「第二十代の景行天皇さんや。景行さんゆうのは、古代の英雄のひとり日本武尊(やまとたけるのみこと)の父親といわれる、えらい大和の大王だったお人やそうや」
「まてよ。ここを景行天皇の陵というなら、崇神天皇の陵はどこにあるというのだ。蒲生どのは」
 珍しく鋭い質問を、飛十郎はした。
「この山の辺の道を一町(約一キロ)ほど行ったところに、王の塚と呼ばれるご陵がおます。そこは古い書物に山辺道上陵(やまのべみちうえのみささぎ)とある通り、ここと同じようにすぐ道の横におます」
「両方とも山の辺の道のすぐ傍にあって、名もまぎらわしいな。何千年もの長い間には、埋葬者を取り違えても不思議はないだろうな」
 腕組をすると、飛十郎は顎の先をこすった。
「うちも、そう思います。どっちの陵が、崇神さんでも景行さんでも、かまへんような大きさの立派な陵や。ふたつとも」
「それで、勘右衛門どのと、蒲生どのの喧嘩はどうなった」
「どうにもならへん。宇都宮に帰りはった蒲生さんは、一年後に山陵志(さんりょうし)という書物を出しはりました。その中で、この行灯山の塚が景行天皇さんの陵、この先にある王の塚が崇神天皇さんの陵やと書かれておます。三十年たった今では、日本中の人がこの陵は景行さんのものやと信じこんでます」
 お日美は、悔しげに唇を噛みながら、下に見える巨大な陵墓から目をそらした。
「それは違うぞ、お日美。すくなくとも三人は、この陵を崇神天皇のものだと信じているではないか」
「へええ、その三人て誰や」
「お日美と、勘右衛門どのと、早船飛十郎だ」
「阿呆らし。たった三人やないの。すくなすぎるわ」
 がっかりしたような声を、お日美は出した。
「そうでもないぞ。三人しかいないから、面白いということもある。世の中のことが定まるには、長い時がかかるものだ。評価が逆転することも多い。まして、二千年もの昔のことだ。誰が葬られているかなぞ、当の本人しかわかるまい」
「どうゆう、意味や?」
 奇妙な目で、お日美は飛十郎を見た。
「いいか。たった三人でも信じつづける者がいる限り、いつの日にかそこに見える行灯山の塚が、景行天皇から崇神天皇の陵に変わり、もう一つの王の塚が崇神天皇から景行天皇の陵に変わることがあるかもしれぬ。な、そう思えば楽しいではないか」
「うちは、ぜんぜん楽しゅうないわ。そんなことは、絶対におこらへんもの」
「まあいい。あんがい、陵の中の立派な柩(ひつぎ)に横たわった貴人が、大きな声で笑っているかもしれん。どちらとも違う、といってな……」
 飛十郎がそう言った時、風にもて遊ばれるように空高く舞っていた二羽の鳶が、輪を描きながらゆっくりと下降していくと、水に浮かぶ陵のひときわ大きな樹の間に消えていくのが見えた。
「は、ははは。あの鳶たちに聞いて見れば、わかるかもしれんなあ」
「本当のとこは、掘って調べてみなくちゃわからん。と、お爺ちゃんがゆうとったわ」
「では、掘ればいいではないか」
「早船さんは、ほんまに、のん気でええわ。そんなことをしたら、たちまち役人に捕まって流罪や。一生どこぞの離れ小島で、暮らさなあかんようになるで」
「そうか。学問のためでも駄目か」
「そうや。誰かて、先祖の墓をあばかれるのは、いややろ。京にいやはる天皇さんも同じや」
「そうだな。ではこの陵も、幕府の役人に見張られているわけか」
「ほら、あそこに見える小さな屋根が、番屋や。京や奈良の町奉行所からきたお役人が、昼も夜も見張ってるんやて」
 陵の参道らしい広い道の横に、ぽつんと見える瓦屋根の建物を、お日美は指差した。
「そいつは、ご苦労なことだな」
「ほっとけば穴を掘って、石の柩の中にある財宝を盗みだす悪党らが、いっぱいおるらしいわ。ほとんどの塚や陵が盗掘にあってるかもしれんて、お爺ちゃんが嘆いとったわ」 「ううむ。陵墓を荒らして何千年もの間つづいた大王の静かな眠りをさまたげるとは、神をも恐れぬ極悪人ではないか。ゆるせん!」
 床几から立ち上がると、飛十郎は山の辺の道のすぐ脇に造られた、大和朝廷の礎を築いたといわれる古代の英雄の巨大な墳墓を、腕組をして眺めた。
「おやじ、いま何刻(なんどき)だ」
 皿や鉢を片付けていた亭主は、店先へ出ると小手をかざして、大和平野のほうに目をやった。
「そうだすな。二上山にむかうお日さんが、あの高さやからな。かれこれ七つ(午後四時)を過ぎた頃でっしゃろな」
「このあたりでは、あの山を見て時(とき)をはかるのか」
「へえ。峰が二つ見えますやろ。高いほうを雄岳、低いほうを雌岳いいますねん。謀叛の疑いを受けて殺されはった、大津皇子はんの墓所がある山だす」
 二上山のほうを見ていた飛十郎が、その隣りの山を指差した。
「あの山は、なんという名だ」
「あれは葛城山。その昔、役行者はんが修行しなはった山だす」
「おう、あれが修験道の霊山といわれる葛城山か……。お日美、さりげない振りをして中へ入れ」
 ふいに声を掛けられたお日美は、こくんと頷くと素直に立ち上がって、店の奥へ入っていった。
「おやじ、世話を掛けたな。そろそろ行くぞ。勘定はいくらだ」
「ヘえ、二百五十文だす」
「釣りは、いらんぞ」
 手の中に落とされた一分銀を見て、亭主が目を丸くした。
「これでは多すぎますがな、お客はん」
「いいから、取っておけ。そのかわり頼みがある」
「そうくると思いましたがな。なんだす、頼みというのは」
「お日美を、あずかってもらいたい」
「へえ、ほかならぬ勘右衛門はんの、孫娘はんやからな。かまいまへんで、引き受けまっさ」
「ありがたい。おやじ、礼をいうぞ」
 無精髭をひとこすりすると、飛十郎は何気ない足取りで店へ入っていった。
「雲行きが変わった。足は早いか」
 驚ろいて飛十郎を見たお日美の白い顔が、すっと青くなった。
「待ち伏せされたのやな」
「心配するな。ほんの四、五人だ。すぐに片付ける」
「そやけど、もし早船さんが斬られたら、うちはどうするのや」
「そのときには、すぐに長岳寺に逃げ込め。そのあとは、ここのおやじに案内してもらって、三諸屋へいけばいいだろう」
「そんな……。約束したやないの、きっと飛鳥へ連れていくって。うちは、早船さんが戻ってくるまで、じっとここで待ってる」
 深い緑色の瞳が自分を見ているのに気付くと、うろたえたように飛十郎は頭をかきながら、茶店の外を覗いた。
「無理をいうな、お日美。剣の勝負は、やってみなくてはわからん。生きて帰ってこれるとは決まっておらん。おれのいうことを聞いて、三諸屋にいってくれ」
「いやや! うちはここを動かへん。早船さんが生きて戻ってくるのを、うちは信じているんや」
「よし、わかった。そこまでいうなら仕方がない。ここにいろ、かならず迎えにきてやる」
 刀を帯に差すと、飛十郎は茶店の亭主の顔を見た。
「おやじ、酒と素麺がうまかったぞ」
「へえ。関東煮のほうは駄目でっか」
「ふ、ふふ。いや、関東煮もなかなかうまかった。帰りもまた立ち寄って、食べるのを楽しみにしているからな」
「おおきに。またのおいでを、お待ちしてまっさ」
「すぐに来る。それまで、お日美をたのむぞ」
「ご安心を」
「おやじ、爪楊枝をくれ」
 亭主が渡した楊枝を口にくわえると、ふところ手をしたまま飛十郎は、ゆっくりと茶店の外へ出て行った。


四 大坂侍

 山の辺の道を下っていくと、歩くにつれて高く盛り土をした堤のために、青く水をためた濠は見えなくなった。飛十郎は目の前にそびえる小山のような陵墓を、あらためて感心したような顔で見あげた。
 後円部の周濠に添って弓なりに曲がると、その先にあるという王の塚にむかって、山の辺の道はまたゆるやかな登り坂になっていた。そのまま山の辺の道を進むと見せた飛十郎は、ふいに身をひる返すと、田圃の畦道にむかって走り出した。細い畦道は、まっすぐ陵墓の築堤まで続いている。
 芝を植えた堤の斜面を、飛十郎は爪楊枝をくわえたまま、息もつかずに駆けあがった。堤の上は、人ひとりが通るのがやっという、細い道である。にやりと笑うと、飛十郎は山の辺の道を見おろす斜面に腰をおろした。
「おおいっ、出てこい。おまえら、楠公の政に雇われた用心棒だろう。そこにいるのは、わかっているんだぞ」
 小石を拾い上げると、飛十郎は目の下に見える竹藪めがけて放り投げた。竹に小石が当たる、高い音があたりに響いた。
「こんな石ころでもな、当たれば痛いぞ。は、はは、出てくるまで、投げてやる」
 石を掴んだ手を振りあげた時、竹藪をかきわけて、浪人者が路上に姿をあらわした。
「やめんかい! 阿呆な真似は。石なんぞ投げんでも、出るわい。待ち伏せは、見破られたようやな。おい、皆んな出てこい」
 怒鳴り声をあげた、がっしりした体格の浪人者が、頭領らしい。
「おのれか。鬼松がいうとった、銭勘定がでけん江戸の浪人ゆうのんわ」
「ほほう。大坂の侍というのは、とうてい武士とは思えぬ言葉を使う、と聞いていたが本当だな。それとも、おぬしは町人なのか」
 斜面に腰をおろしたまま、飛十郎はあきれた顔で浪人を見おろした。人相は悪いが用心棒の頭株になるだけあって、剣は使えるらしく面ずれのために頭の毛が薄くなっている。「ど阿呆! 大坂は商人(あきんど)の町や。ええか、町人が三十五万おる町に、幕府の役人はたったの二百人や。おのれみたいに武士や侍やゆうて、肩で風きって偉そうにあるけんのは関東だけやで。関西へきて、刀を差して威張っとったら、ぼこぼこにされるで。大坂ではな、銭を持っとる者が一番えらいんや。おぼえてくされ!」
 大坂弁の面ずれ浪人が大声を出している間に、竹藪の中から浪人者が二人、少し離れた納屋のむこうか博奕打ちが二人、のそのそと道の上に出てきた。
「ううむ……。大坂にはまだ行ったことはないが。聞きしにまさる、乱れようだな」
「なにを、ぶつぶついってけつかるんや。おのれが小判三枚で小娘を渡しとけば、わいらが出張ってくる手間はなかったんやで」
「そいつは、悪かった」
 無精髭をこすると飛十郎は、自分を見上げている五人の男たちにむかって頭を下げた。「お、素直やないか。どや、五両で手をうたんか。小判二枚、うわ乗せや。かけ引きなしのとこやで、あの小娘をこっちへ渡さんかい」
「ことわる。おれは、あの娘に助太刀人として、二朱銀二枚で雇われている。五両ごときで、雇い主を裏切るわけにはいかんのだ」
「ちょっと、待ちいな。五両といえば、四朱の二十倍やで。算盤がてんで合わんやないか。どこの世界に、四朱とって五両すてる阿呆がおるかい。ほんまに、聞いたこともないわ」
「すまん。どうやらこのおれが、その阿呆らしいな」
「やかましいわい! ど頭が、おかしいんと違うか。今日び大坂で、四朱と五両を勘定間違いさらす、けったいな奴はおらへんで。もう勘忍袋の緒が切れた。野郎ども! そこにおる銭と金の区別もでけんような侍(さんぴん)を、たたんでまえ」
 仕事を邪魔されたからではなく、経済の常識を無視されたことに腹を立てているらしい。いかにも大坂侍らしい面ずれ浪人が、どうにも飛十郎は憎めなかった。
「ふ、ふふ、せっかく顔を合わせたのだ。これも、なにかの縁ではないか。おれは江戸からきた早船飛十郎という者だ。おぬしたちの名を知りたい」
「おのれが、早船やゆうことは、鬼松に聞いて知っとるわい。まあええ、極楽へいく前に教えといてやるわ。べつに、へるもんやないからな。耳をほじくって、よう聞いておけ。わいは、河内(かわち)で楠公政の用心棒をしとる、塚田三八郎というもんや。どや、ええ名やろ。あの世への土産にさらせ」
「うむ。なかなかの名だ。ほかの連中はなんだ」
 足元の雑草を引き抜くと、山の辺の道の真ん中に並んで見上げている無頼浪人たちの顔を、飛十郎はにやにやしながら見廻した。
「ほなら、わいは用心棒をしとる――」
 ぽっちゃり太った童顔の浪人が、藪蚊にさされた腕を掻きながら口を開いたとたん、塚田三八郎が怒鳴り付けた。
「阿呆! 道頓堀の芝居やあるまいし、ひとりひとり名乗っとったら日が暮れるで。見てみい、二上山へお天道さんが落ちかかっとるやないか。名はなあ、斬りかかる前に、引導がわりに教えたらええんや。早よう掛からんかい!」
「それもそうやな。ほな、やりまっさ」
 口調はのんびりしていたが、さすがに喧嘩なれしているらしく、ぱっと二手に別れると堤の斜面をよじ登りはじめた。前後から、はさみ討ちにする気らしい。その手に乗る飛十郎ではない。先頭をきって登って来た太った浪人の前に駆け寄ると、口の爪楊枝を投げ捨てた。
「おい、名はなんという。どこから来た」
 爪楊枝は風にのって舞い上がると、ゆらゆらと濠の水にむかって落ちていく。
「わいは、大坂浪人の森川角之進ゆうもんや。これでも、くらえ!」
 いきなり凄まじい抜き討ちが、刃筋を鳴らして襲いかかってきた。並みのものならば、右肩から胃の腑まで袈裟に斬り裂かれたろうが、飛十郎には通用しない。
 すっと身を沈めて、森川の足元へ飛び込むと、刀の柄をくるりと廻して相手の足首を殴りつけた。
「うわあっ」
 爪楊枝のあとを追って、森川は刀を握ったまま斜面を転げ落ちていった。水音があたりに響くと、濠の水面に波紋がゆっくりと広がっていく。
「おぬし、名は」
 二番手にむかって、飛十郎はむき直った。
「なかなか、やるのう。わしは西国浪人、鈴木吉之助じゃ。いくぞ」
 すらりと刀を引き抜くと、右八相に構えながら飛十郎の背後に目をやった。これは同時に斬りかかれ、という仲間への合図の目くばせだった。
 するすると前へ出ると、鈴木に抜き討ちするとみせて後ろを見る。蒼白な顔をした博奕打ちが、長脇差を振り降ろそうとしたところだ。
「む」
 半身に躰を開いた飛十郎は、柄頭をあいての顔面めがけて突き出した。目を突かれると思った博奕打ちが、のけぞるように下がったとたん、飛十郎は真後ろにいる鈴木に刀の切っ先を突き出す。右八相から打ち込もうとした鈴木が、ぎらりと光る切っ先に牽制されて思わず半歩さがった。瞬間、振り向きざまに手の内で柄を半転させると、刀の棟(みね)で博奕打ちの首のつけ根めがけて殴り付けた。
「ぐわっ」
 両膝を地面についた博奕打ちの躰が、ゆらりと濠にむかって傾いていく。
「とうっ!」
 右八相から上段に構えを変えた鈴木の刀が、風を切って飛十郎の頭をめがけて振りおろされる。だが、この動きを飛十郎は、あらかじめ読んでいた。半身のまま、右手で刀を差し上げると、鎬(しのぎ)で鈴木の刀を受け止めた。鉄と鉄が噛み合う音が高く鳴ると、ぱっと火花が飛び散った。
「うむっ」
 刀の峰で肩を打たれた鈴木の剣先が、むなしく地面を斬った。飛十郎が見切った、一寸(三センチ)の間合いである。ぐらりと崩れた鈴木吉之助の躰が、博奕打ちのあとを追うように濠の斜面を転げ落ちていく。水音が高く上がると、波紋が二つゆらゆらと水面に広がっていった。
「塚田さん、あの連中は泳げるんだろうな」
 目にも止まらぬ速さで刀を鞘に納めると、飛十郎は無精髭をこすりながら濠の中を覗き込んだ。
「なんや。自分で落しといて、こんどは溺れる心配かいな。ほんまに、けったいな侍やな、あんさんは。あんな奴ら、どうなっても、かまいまへんがな」
「そうはいかん。死にでもされたら、寝ざめが悪い」
「そうやな。おい鈍虎(にぶとら)、あいつら水練はできるんやろな」
「へえ、大丈夫だす。みんな泳ぎは、でけます」
「あ、ははは。ほんまや、三人とも泳いでけつかるわ」
 森川と鈴木と博奕打ちが、水音を立てながら遠去かっていく。 
「けど。あんさんは、ほんまに、ええ腕をしとるな。森川と般若の辰を、同時に片づけた剣さばきは見事なもんや。あれは、なんちゅう技や」
「無双直伝英信流・奥居合の多敵刀、ならびに受流しの二つを合わせた技だ」
 飛十郎は、にやりと笑った。
「へええ、たいしたもんや。わいは、あんなすごい居合は初めて見たで」
 よほど感心したのか、塚田三八郎はしきりに首を振った。
「あの博奕打ちは、般若の辰というのか。背中に般若の面でも彫っているのか」
「へい。兄貴は、なんかあると、それを見せて自慢します」
 鈍虎と呼ばれた三下が、刀を構えたまま答える。
「それにしても、おまえの鈍虎という名も変わっているなあ」
「すんまへん」
 へっぴり腰のまま、両手で握った長脇差を前へ突き出すと、鈍虎はぺこりと頭を下げた。
「こいつの本名は、虎造といいますねん。何をやらしても鈍うて、どんくさいもんやから鈍虎ゆう名になりましたんや。こら鈍虎、早よう刀をしまえ。おのれが五十人束になって掛かっても、かなわんお人や。それとも、辰みたいに水の中にたたき落とされたいんか」「せ、先生。てんごう、いわんといてや。わては、泳げまへんがな」
 慌てて長脇差を鞘にいれようとするが、手が震えてなかなか入らない。
「これや。ろくな身内はおらへん。楠公政ゆうのは、くれるもんなら日暮れの葬式でも貰うくせに、出すのは舌も出さへん、ゆう欲深かな奴や。どけちやから、ろくな子分は集まらん」
「塚田さん。斬り合いは、もうやめか」
「ああ、そうや。たった一両で、片輪にされたうえ、水に落とされるのはまっぴらや」
「いや、手心をくわえて峰打ちにした。十日もすれば直る怪我だ」
 飛十郎は、そう言いながら刀を鞘に納めた。
「ええとこがあるな、早船はん。ますます、あんさんが気にいったわ。どや、このまま一諸に大坂へ出て、鴻池あたりで用心棒をやらんか。わいらが組めば、月に五両の儲けはかたいで。ひと口のりなはれ、年に六十両や、ええ思いが出来まっせ」
「せっかくだが、遠慮しよう。塚田さんと、おれとは違う。おれは、こうやって気ままに旅をするのが気性に合っている」
 前に見える陵墓の森に、飛十郎は目をやった。ひときわ高い樹の枝から飛び立った鳶が、二上山にむかって滑るように飛んでいった。
「あの鳶みたいに、自由にでっか。ま、人それぞれや。わいは、早船はんの居合を見て、目が覚めましたわ。もう一回、大坂の町道場で、剣の修行をやり直すつもりや」
「それはいい。おれも、最近はなまけているが、稽古で汗を流すと躰の中から不浄なものが、すべて出ていく気がする。あれは、じつにすがすがしいものだ」
 晴れ渡った空を、飛十郎は見上げた。
「ほんまに、そうでんな。わいはな、こう見えても若い頃は、浅山一伝流の鬼才て、いわれたこともありますねん」
「ふむ。たしか、実戦剣法で有名な流派だな」
「そうや。わいは足を狙うのが得意で、ねちねちした嫌な剣さばきやゆうて、道場仲間にきらわれたもんだす。自分でいうのもなんやけど、あの頃は強かったな。師匠のほかには、負ける気いがせんかったもんや」
 そう言って、塚田は遠くを見るような目をした。
「足狙いか……。塚田さん、もし立ち合っていたら、おれのほうが斬られていたかもしれんよ」
「なにをいってますねん。英信流には、ちゃんと八重垣(やえがき)たらいう足防ぎの技が、あるやおまへんか。てんごう、ゆうたらあかんわ」
「いや、わからんぞ。おれは塚田さんは、相当できると見た。真剣での闘いは、斬るも斬られるも紙一重の差だ。案外おれが斬られていたかもしれぬ」
 塚田は、ひらひらと手を横に振った。
「それは、ありまへん。わいも、だいぶ人を斬って、喧嘩剣法には自信がおましたけど。しょせんは、どしろうと相手や。それに酒と女に溺れて、技も躰も崩れきって、もうめためたや。それに引きかえ、早船はんの剣は本手や。ほんものでっせ。わてらの、かなう相手やおまへん」
「塚田さん。それは、ちと買いかぶりだ」
 飛十郎は、無精髭をごしごしこすった。
「あ、はは。なんも照れることは、おまへんで。わいは、しょむない男やけど、何年も大坂と河内をうろうろして賭場の用心棒をしてきた人間や。見る目は、ありまっせ。なあ鈍虎、そうやろ」
「へえ、そうでんな」
 背後から吹きつける風に、虎造の油気のない髪が逆立った。
「考えたんやけどな。おまえも、ここが思案のしどころや。このまま楠公政のとこへ帰ったかて、ろくなことにならんで。どや、これを機会に博奕打ちをやめたらどうや。鈍虎にはむいとらんで、この稼業は」
「そうやなあ……」
 ぼんやりした顔で、虎造は答えた。。
「そのうち、どこぞで斬られて、のたれ死にするのが、おちやで。鈍虎、生まれ在所はどこや」
「へえ、丹後の宮津だす」
「なんや、ええとこやないか。天の橋立があるとこやな」
「そうだす」
「家は、あるのか」
「へえ、おかげさんで。ふた親とも、まだ生きてまんねん」
 虎造は、うれしそうな顔をした。
「父親は、なんの商売や」
「漁師だす」
「阿呆! 親のおるもんが、こんなとこで何してけつかんねん。早よう帰って家業を手伝って、嫁をもろうて子でもこしらえんかい」
「そやかて、塚田先生……」
 とまどった声を、虎造は出した。
「なにが、そやかてや。とっとと家へ帰って、親孝行をせんかい。今度その間抜け面(づら)を見たら、たたっ斬るからな。鈍虎、ほら餞別や」
 口ではののしりながら、塚田は虎造の手に金を握らせた。
「へえ。すんまへん、先生。一両も、おおきに」
 小腰をかがめて頭をさげると、虎造は涙声になって鼻をすすり上げた。
「やかましいわい! おのれの泣きっ面を見とったら、へどが出るわい。さっさと消えんかい! 二度と
わいの前に顔を出したら、承知せんで。わかったか」
 塚田の見幕に、虎造は慌てて堤の斜面を駆けおりた。
「おおい、ちょっと待て。これは、おれの寸志だ。母親に、土産でも買って帰ってやれ」 飛十郎は、ふところから取り出した小判を、虎造にむかって放り投げた。くるくると宙を舞う一両小判は、黄金色に輝きながら虎造の足元に落ちた。
「気をつけて帰れ。二度と、博奕なんかするなよ」
「おおきに、早船はん」
 虎造が小判を拾いあげて、堤の上を見た時には、飛十郎は背中をむけていた。
「さて、塚田さん。いよいよ、お別れだな」
「そうやな。なごり惜しいけど、しょうがおまへんな。生きてさえいれば、またどこぞで顔を見ることも、ありまっしゃろ。これがほんまの、一期一会ゆうやつや」
「そうだな。塚田さん、もし江戸へ出ることがあれば、両国の回向院裏にある安達屋をたずねてくれ。そこで聞けば、おれのことはすぐにわかる」
「よっしゃ。もし江戸へ行ったら、顔を出すわ。ほな早船はん、またな」
 軽く手を上げると、あっさり背を向けて塚田三八郎は歩きだした。二上山に沈みかかった太陽が、塚田の遠去かって行く後姿を、金色に縁どっている。つかの間見送っていた飛十郎は、振りむくと陵墓の斜面を、ゆっくりと山の辺の道にむかって降りていった。
「早船さあん」
 茶店の坂道を駆けくだって来たお日美が、手を振りながら飛十郎めがけて、一直線に走り寄った。
「どうした、お日美。なにを泣いてる」
 泪で濡れた顔を見ながら、生意気なことは言うが、まだ子供だと飛十郎は思っていた。「相手は五人もいるし、てっきり早船さんが斬られる、思うたんやもん」
「そうか。だが、もう大丈夫だ。連中もこれにこりて、しばらく襲ってはくるまい」
 胸の中でしゃくり上げている、お日美の肩を飛十郎は軽く叩いた。
「だけど、早船さんは強いなあ。うちが思うたより、うんと強い。あっという間に三人をお濠へたたき込んだかと思うたら、あとの二人は刀を抜きもせずに、追い払ったもんな。たいしたもんや」
 いま泣いた鴉がもう笑う、の言葉そのままにお日美は飛十郎を見上げると、にっこり笑った。
「それは違うぞ、お日美。あの三人は刀を振り降ろしたはずみで、自分から濠へ転げ落ちたのだ。それにあとの二人も、べつに逃げ出したわけではない」
「まあ、そんな細かいことは、どうでもええわ。とにかく、あの五人を追い払ってくれたんは、たしかやからな」
 飛十郎は振り返って、大和平野のむこうに連なる山脈へ目をやった。夕陽は、じりじりと二上山の頂きへ近付いている。
「これから、どうする。この先の三輪山の麓にあるという、三輪明神とやらへ寄るのか。それとも、お
爺どのがいる三諸屋へいくか」
「ふん、そうやな。お爺ちゃんの家へ行く前に、うちは早船さんに三輪明神を見せたいなあ。こんな近くにきて、お参りせんかったら、うちら二人に神さんの罰があたるわ」
「ほう。神罰がくだるというのか、お日美」
 飛十郎は、面白そうな顔をした。この世に神や仏があるなどとは、もとより頭から信じていない。
「そうや。三輪明神さんをおろそかにすると、昔から恐ろしい罰がくだるんやて」
 真剣な声で、お日美は言った。
「よし、わかった。ならば、その三輪明神へむかおう。日本で一番古いという神の山だ。素通りして祟られたら、かなわんからな」
 無精髭をこすると、二上山を横目で見ながら飛十郎は歩きだす。その背中にむかって小さく頷くと、お日美はうれしそうな顔で、小走りにあとを追った。

                     了 〈助太刀兵法16・十五夜石舞台へ





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