腹心の友としては失格? | |
[日本の政治] | |
2017年7月25日 22時47分の記事 | |
国会の閉会中審査で、加計学園問題が取り上げられ、安倍首相の答弁についての疑問点が噴出しています。
これらの疑問点については、メディアで報道されていますが、まず加計学園が獣医学部新設を申請していたことを首相が知ったのは、1月20日なってからとの答弁について、過去に国会で答弁したこととの矛盾点があることです。このことについては、過去の答弁に誤りがあったと首相は訂正していますが、ここにはまだ当然、疑問点が残ります。そして、何よりもそのような首相の無責任な国会答弁が、まかり通ることに政治の根本的問題があります。あってはならないことです。 次に加計孝太郎氏と首相が、会食とゴルフをかなりしていることです。首相が加計氏について、心から信頼できる友という意味の腹心の友という表現をしていることからも、両者の繋がりが非常に親密であることがわかります。食事代を持ってもらったとまで、首相は答弁しています。 この二点だけでも、安倍首相の加計学園問題について多くの人が疑問に思っていると考えます。そして、その答弁も『また嘘か』ときっと多くの人々が思い、どうしてそんなに仲が良いのに、このような政権の重要政策に関わることのやり取りがなかったのかと不自然に思うわけです。その疑問は当然で、そこに嘘があると普通は思うわけです。そうでないと加計学園問題について様々と取り上げられた事象があまりにも上手く回りすぎていることに不自然さが目につきますし、同時に政権の関係者が加計学園に群がるように関わると言うことも、考えられないことです。もちろん、この疑義は真実を見抜いていると考えます。 一般的にこの問題については、安倍首相の加計氏に対するスタンスがポイントになっていますが、ちょっと逆に考えてみましょう。安倍首相は、加計学園が獣医学部新設を申請していたことを1月20日までは知らなかったと言っているわけですが、一方で当然、加計氏はそのことを知っていたわけです。加計学園の責任者ですから知っていなければなりませんし、そうでなければ、この獣医学部新設の申請は即刻却下されるべきです。そして、なおかつ岩盤規制云々(うんぬん)の国家戦略特区なるものの中味も非常に無責任なものであることになります。 当然、加計氏は知っていたわけで、それが首相の目玉政策の国家戦略特区に関わることもまた、当然、知っているわけです。その加計氏が首相の食事代を払ったと言うことは、当然、そこに払うだけの意志と意図があることは明白です。やり取りがなくとも、加計氏にはそうする理由が明確にあるわけです。加計氏は獣医学部新設申請の当事者ですから、このことから言い逃れはできません。そのような利害に関わることがなければ、腹心の友だから、食事代はお互いがもつことがありますと言えますが、今回に限ってはそうではないわけです。これがまず最大のポイントです。 加計氏と安倍首相の間に利害に関わる約束があったかということについては、犯罪に該当する可能性があり、それが首相の1月20日に知ったという答弁に関わります。だから、虚偽答弁と言われても過去の答弁を訂正するのは当然でしょう。ただ、加計氏には利害に関わる動きを当然、知っていますから、食事代をもったり、接触する理由は確実にあり、そこに確実に意志があります。贈賄の意志はあったと言うことです。そして、なぜ、加計氏は安倍首相に申請していることを伝えなかったかという最大の疑問点が安倍首相の今回の答弁から浮上しています。加計氏が安倍首相の目玉政策の国家戦略特区で新学部申請を準備しているので、食事代をもったり、頻繁な接点があれば、後々確実に疑われ、今回のように腹心の友である首相が窮地に立たされるのは、必然です。したがって、加計氏が申請しているという理由を首相に述べて怪しいことがないようにつとめるでしょう。それが普通の行動であるわけです。しかし、首相の説明ではそれもなかったと言うことですから、普通に考えてかなり悪質で、加計氏は首相にとって腹心の友ではないと首相は自ら証明しているわけです。加計氏が自らの利益のために、首相との関係を考えていたと言うことです。そして、それは少なくとも単に首相が欺されていると言うことです。それを、安倍首相は頭から信頼していたと言っていたるわけですから、首相として国の命運をあずけるにはあまりにも能力が欠けています。そう首相は自ら言っているのです。 今回の国会の閉会中審査での安倍首相の答弁は、少なくともご自分でここまで言っているわけです。ただ、この答弁で、どちらが腹心の友として失格かということになるかは、また別ですが。 「腹心の友としては失格?」(2017年7月26日)へ続く。 | |
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