第三部 2話【涙の再会・・・・】 | |
[ハラベエさんの犬星☆猫星(第三部)] | |
2012年10月21日 0時22分の記事 | |
ハラベエさんの犬星☆猫星 =BEEとハラベエの愛の物語= 作・原 兵 衛 第三部 2話【涙の再会・・・・】 UPしましたー(*´∀`*)ノ 今回のお知らせイラストは 【シーズーのイラスト】 です是非見てくださいね♪
ハラベエさんの犬星☆猫星の第一部〜三部の リンクを作りました。 使ってくださいね(*´∀`*)ノ♪ ☆【第0部】【1P】 ☆【第一部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】【7P】【8P】【9P】【10P】【11P】【12P】 ☆【第二部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】【7P】【8P】【9P】【10P】【11P】【12P】【13P】 ☆【第三部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】 ハラベエさんの犬星☆猫星 =BEEとハラベエの愛の物語= 作・原 兵 衛 第三部 2話【涙の再会・・・・】 「B……BEEか?」 聴くまでもありません。 ハラベエさんの前に立っているのは、紛れもないBEEでした。 ちんちんのポーズで身じろぎもせず、ハラベエさんを見つめる大きな目には、溢れんばかりの涙です。 「BEE!」 ハラベエさんは、BEEを抱きあげ抱き締めました。 BEEも、ハラベエさんの顔を嘗め回し、二人の涙と唾液でべとべとでした。 やがて、一時の興奮状態から落ち着きを取り戻したハラベエさんが、BEEを優しく撫でさすっていると、リンが遠慮がちに声をかけてきました。 『感激的なご対面に水を差すようで恐れ入りますが、ここら辺りで改めてご紹介を……』 「はい、判りました」 と、BEEを下ろすハラベエさん。 向かい合わせになる二人。 『あなたに関する情報は、HPTのメンバーは全て知悉しておりますので省略させていただきます』 「は、はい」 『HPTことハラベエ・プロジェクト・チーム、サブリーダー……、地球名BEE!』 ファンファーレの替わりでしょうか、黒い仔たちのコーラスが荘厳にひびきわたります。 威儀を正して、ハラベエさんに歩み寄り徐に挙手、敬礼すると、 『お父さん、宜しくお願いします』 と、記念すべき第一声を発しました。 いい間で、忍び込んでくるコーラスが、ハラベエさんの感激をいやが上にも増幅します。 将に、ハラベエさんにとって記念すべき、BEEの第一声が、脳内の会話装置によって、伝達されたのです。 いささかの違和感もなく、BEEの言葉は、ハラベエさんに吸い込まれていきました……言葉として聞こえてくるでもなく、文字で見えるでもないのに、明瞭に相手発言の内容を、汲み取る技術はショウちゃんとの間で重ねてきた会話の中で、十分に習熟して居るハラベエさんにしてみれば、難しい作業ではありません。 しかし、以前二人の間で交わしていた会話は、断片的にハラベエさんが発する指令乃至命令形の短い言葉と、BEEの唸り声や吠える声あるいは噛む舐める……そして尻尾で表現するするリアクションでした。 それだけでも。十分だった二人の間の意思疎通の手段として、新たに会話が加わるのです。 (BEE!)と抱き締めて、胸に堪っていた想いを一気に爆発させるつもりのハラベエさん……爆発したのは、同じ言葉の羅列でした。 (BEE!……BEE!……BEE!……BEE!……BEE!) と、抱き締める腕から漸く逃れたBEE、 『お父さん!……BEEばっかりじゃないか……他に云うことはないの?』 (いっぱいある……BEEは?) 『あるとも』 (云ってごらん) 『はい』と、胸に飛び込んで、 『お父さん!……お父さん!……お父さん!……お父さん!……お父さん!』 (BEEも、お父さんばっかりじゃないか) 『いけねえ』 しとど涙に濡れながら……大笑いする二人でした。 リンを初めとする居合わせたメンバー、微笑む者、涙をにじませる者、様々ですがみなそれぞれに温もりを感じていたようです。 リンが、その場の全員に生まれた、微妙な雰囲気を、タイミングよくとらえ本来の業務に話題を戻しました。 『リーダー、間もなく出発の時刻になります、当、HPTの今後の行動予定と行動開始に際して心得るべきことなど、チーム全員へのご訓辞を賜りたいと存じます。』 と、威儀を正して言うと、床面を指差しました。 すると、白い床面の一部がせり上がって、、後部に三段ほどの階段がついた、演壇が設えられました。 シーズー犬のBEEの、身長体重は、メンバー全員の平均値を大幅に下回りますから、演壇が低いと、まるで谷底から命令が発せられるようで迫力に欠けます。 そこで、全員をやや見下ろす視線で、訓辞できる高さに調節してあり、リンに促されて、演壇上に立ったBEEの辺りを睥睨する凛とした姿は……我が子ながら天晴れと、口を極めて褒めそやしたくなるほど立派なものででした。 思わず溢れる涙を慌てて拭うハラベエさんでした。 『栄光ある、ハラベエ・プロジェクト・チームのメンバー諸君、このHPTのチームリーダーをおおせつかりました、認識番号SZB08409616地球名BEEであります……前任者に比して、まことに非力未経験ではありますが、情熱とと勇気は十二分に持ち合わせております……諸君のお力添えを頂きながら、当プロジェクトの行動目的に資する為、全力を傾注する覚悟です……宜しくお願いします』 ハラベエさんの熱烈な拍手に誘われて、メンバーたちの拍手そして拍手。 両手を差し伸べて制止するとBEEは続けます。 『HPTの最終目的地は、犬星の聖地とされ、有史以来未調査のまま残されているシークレットゾーンであります』 メンバーの間を微かなざわめきが走ります。 『但し、最終目的地に直行はしない……当チームは犬星猫星連合防衛軍の一翼を担う遊軍として、惑星間の平和維持のための奔走を、その存在価値の第一義とする……つまり、この宇宙でなにか揉め事があったら、いちばん先に駆け付けると云うことだ……宇宙の救急車ともいえる』 歓声が挙がります。 『これは、ハラベエさんに、宇宙の成り立ちから現状について、早急に学習していただく応急処置であって、その必要なしと、 ビッグ・ドッグが判断を下したとき、最終目的地に向かう』 BEEは、敬礼で訓辞を締め括り。演台を下りました。 『お父さん、お待たせしました……そういうことです』 (わかりました) と、全てお任せのハラベエさん。 リンの指先が、一閃しました。 平常はリーダーの司令室に於ける定位置に、先ほどの演壇より少し小振りの、BEE専用の指揮台と、ハラベエさん用に用意された椅子が、二つ並んで白く浮かび上がりました。 瞬時といえど離れていたくない、そんな二人の想いをおもんばかっての措置でした。 久しぶりに会ったBEEと、手を相携えて訪れる未知の世界は、不安や恐怖といったマイナスの要素は一切無く、全てバラ色の世界と思えるほどに、ハラベエさんの精神状態は、昂揚していました。 突然、鋭い電子音が鳴り響き、白い船内全体に、様々な色彩の照明が明滅しました。 緊張し、四肢がこわばるハラベエさんに、BEEが話しかけます。 『心配ないよ……緊急時以外の連絡事項は、今のように、電子音でのモールス信号と、照明の明滅で伝えるシステムなんだ』 (何?……モールス信号) 最新科学の粋を集めた筈の宇宙船に、モールス信号? ハラベエさんの犬星☆猫星の第一部〜三部の リンクを作りました。 使ってくださいね(*´∀`*)ノ♪ ☆【第0部】【1P】 ☆【第一部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】【7P】【8P】【9P】【10P】【11P】【12P】 ☆【第二部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】【7P】【8P】【9P】【10P】【11P】【12P】【13P】 ☆【第三部】【1P】【2P】【3P】【4P】【5P】【6P】 →ハラベエさん徒然草ヘ〜 ランキング参加中 ポチっとお願いします〜(*´д`*)ノ くる天 人気ブログランキング フルーツメール | |
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