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安倍政権はアメリカがお好き??
[日本の政治]
2017年9月18日 0時1分の記事

昨日の本ブログ「安倍政権はアメリカがお好き??」(2017年9月17日)の続きです。

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そういえば、北朝鮮への斬首作戦というのも高らかに言われましたが、北朝鮮緊張が高まる中、日本では米国製のイージスアショア(陸上型イージス)の導入が発表されました。北朝鮮有事が明日にでも起きるという論調が散見される状況でイージスアショアの導入の話がとんとん拍子で進みましたが、以下のように実際に導入されるのは5年後という記事が出ています。

「ミサイル迎撃の陸上イージス配備は2023年度 5年以上も先で、最新レーダー搭載は不透明」(2017年8月30日 ロイター)

北朝鮮にまつわる緊張状態が明日にも破裂しそうな論調の中、イージスアショアで日本の“安心・安全”が“完全”に実現でき、北朝鮮の脅威には完璧に対応できるかと思いきや、その配備は5年先。日本は北朝鮮と米国にことを始めるのを5年待ってもらうしかない状況ですが、5年待ってもらうことができるのなら、戦争をしないで平和的に解決してもらった方が明らかに良いでしょうし、そういうことができるとこのイージスアショア導入の問題は、示唆していると考えます。
上記の記事が出て、小野寺防衛大臣が以下のように最速のペースで配備できるようにすると力強くおっしゃっていますが、いつなのかははっきりとしません。

「新型迎撃ミサイルシステム導入へ調整指示 防衛相」(2017年9月11日 NHK)

上記ロイターの記事が出なければ、このロイターの記事に書かれたペースでことが進んだと推測しますが、現状の安倍政権の北朝鮮への強硬なアプローチを考えれば、今日中にも配備してもらわなくては無責任というものです。しかし、仮に今日配備されても普通に考えて、脅威と言われているものに対応できるのかははっきり言って不透明でしょう。明らかにおかしいのですが、実はここに日本と北朝鮮との距離感が見えてきます。なぜか敵対しているようで信頼感があるわけです。こう考えると北朝鮮との距離感は、言われているものとは反対に近いわけです。そして、これは上述した中国と北朝鮮の距離感とは対照的です。
新しい兵器の開発や配備は、通常、年単位の時間がかかるのは常識です。このイージスアショア配備については最初から違和感があります。どさくさに紛れて買わされてしまったという印象も当然ありますが、いずれにせよ、時間的な整合性がどうにもつかないわけです。
また兵器の開発というのにも非常に多くの時間がかかりますが、そう考えると北朝鮮のミサイル開発も実はかなり速いペースで行われています。中国やロシアがコントロールできていない北朝鮮が単独でこのような速いペースでの開発はできませんので、普通に考えて8月にニューヨークタイムズ紙が報じたように武器輸出大国として名を馳せたウクライナの関係の可能性は非常に大きいわけです。このことをウクライナ当局は否定していますが、実際のところ説得力はありません。ウクライナはロシアと敵対していますが、一方で日本が多額の援助を行い、米国のマケイン上院議員やトランプ政権が肩入れをしているところです。

北朝鮮についての日本での報道は、常に時間軸が欠けているのと、ステレオタイプで語っている部分が非常に多いと考えますし、当然、その結果として実相とのギャップが生じています。イージスアショア配備が仮に5年後というのなら、そのとき北朝鮮は存在しているのか、もしくは存在しているとしてもイージスアショアでは対応はできないレベルになっているのかと普通は考えるでしょう。しかしそういう疑問は日本の報道においてほぼ皆無です。仮に北朝鮮が5年後、なくなっていたとしてそれでは一体、このイージスアショアは、どこをターゲットにしているのか? 韓国でロッテの敷地に配備されたTHAADと実際のところ本質は変らないでしょう。そしてそこに安倍政権の本質もありますし、中国がコントロールできない北朝鮮の動きの本質もあると考えるのは自然でしょう。
このあたりのことは、ザ・フナイ次号11月号にも書きました。是非ご覧ください。

そして、このような状況で衆議院解散の話が出ていますが、明らかにこの解散の話は、日本と北朝鮮の距離感を示すものと考えます。明日にでも北朝鮮有事があるような状態、雰囲気の中で、10月に総選挙をしても北朝鮮は全く問題ない、大丈夫とこの解散の話は明らかに示しています。5年後に配備されると指摘されたイージスアショアの時間軸がずれる意味不明な導入を表明することと、この解散の話は全く同じでしょう。日本政府(安倍政権)と北朝鮮の間には見えない糸、何とも言えない信頼関係があるように見えて仕方がありません。
政権公認で、現状と今後は衆議院解散ができるほど北朝鮮情勢は問題ないと言うことですが、それとは全く異なる意味不明な動きをしている政権は一体何なのかということになります。冷静に考えれば、現状、北朝鮮よりは我国の政府の方が日本国民にとって実害は大きいという状況と考えます。
しかし、北朝鮮情勢が大丈夫と衆議院選挙をやれば、当然、そこで北朝鮮の動きがあるでしょう。ただ、それは日本にとって致命的なものではなく、北朝鮮の脅威を印象づけるもののはずです。致命的であれば、当然、解散を打った政権の責任問題で政権が追い込まれ選挙で不利になりますから、それはしないわけです。あくまでも脅威を印象づけるものというのが、今からでも予想できるわけです。そして、その動きは誰を利するか? 解散を打ったものであるのは誰でもわかることと考えます。
この解散があるとすれば、臨時国会で追及されるべきイージスアショアの問題、そして政権中枢を直撃している加計学園問題や森友学園問題はそのままになります。そして、選挙にかかって北朝鮮の動きがあれば、これらは不問に付される状況になると考えますが、それは今からでもそう予想できるシナリオでしかないと考えます。そして、それは見えない繋がりがないと普通はできないでしょう。北朝鮮でなければ、米国が動く。しかし、衆院選にかかって米国が動くのなら当然、現状において解散総選挙など到底できないことは、政権は承知しているはずです。米国が突発的に動くはずはないからです。そのような国なら早めに関係改善を考えた方が明らかに日本のためになります。だから、選挙に関わり米国が動くというのは、明らかにおかしなことなのです。
「安倍政権はアメリカがお好き??」(2017年9月18日)へ続く。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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