シリア情勢の変化を考える | |
[中東情勢] | |
2016年2月3日 23時51分の記事 | |
シリアの和平会議が現在行われています。今後の趨勢を注視する必要があります。 1月31日、シリアの首都ダマスカスの南部で、自爆攻撃などによる爆発が相次ぎ、60人以上が死亡したテロ事件が発生しています。大変に痛ましい事件ですが、ここにシリアの情勢の変化が同時にあるものと考えます。 「ISISによる自爆テロで60人超死亡、一方で和平協議も本格化」(2016年2月1日 Newsweek)
このテロ事件で犠牲者が多く出たことは本当に痛ましいことです。しかし、この事件が「テロ」となったのは、ある程度、社会が安定してきていることをも示唆するものと考えます。フランスや米国などで発生した「テロ事件」が、「テロ」と呼ばれるのは、その事件が発生した社会の情勢が平和であるからです。今までシリアは戦争状態であったわけで、その状態において今回と同種の爆発事件が発生しても、それはテロとは呼ばれなかったことでしょう。アラブの春以来、混乱を極めてきたシリアの情勢は、ここ半年で大幅に安定化に向かっていると考えます。 実際、トルコから欧州へ向かう難民もシリアからよりも、むしろ現状はアフガニスタンなどからの難民の方が目立ってきていると報道などを見ると考えられます。 シリア情勢はまだまだしっかりと安定化をはかる努力をしなくてはならないと言えますが、いずれにせよ、最終的な目的はシリアが安定化し、トルコや欧州へ向かった難民が母国へ帰り、復興へと邁進することであることは間違いありません。そのためには日本も大いに協力すべきでしょう。平和への仲介を成し遂げることができて初めて世界に認められる国家になっていくものと考えます。このような外交姿勢が、今の日本で非常に欠けているものと考えます。 | |
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