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活発化する野党の動き
[日本の政治]
2017年9月27日 22時9分の記事

現状、野党の動きが活発化しています。

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一体、今回の選挙の意味とはどんなものなのでしょうか? そう考えたとき中国の歴史小説『三国志』などを思い出します。三国志などで描かれている良くある場面は、城壁のある領地内に追い込まれ包囲されて、東西南北四箇所の門の三箇所が塞がれ、なぜか残る一箇所だけ手薄にされているのを見付けて、そこから起死回生、逃げられると思いきや、そこにトラップが仕掛けられて一網打尽、全滅する、そんな場面です。とても静かな日本の政界の昨夏、一時の政権支持率回復を見て起死回生をはかって解散総選挙を実施したが、そこにトラップがあった、今やそういう状況になりつつあります。

今回の選挙が意味することは、始まりではなく、一つの終わり、そういう可能性が非常に大きくなっていると考えます。それはここ数年のことではなく、この70年近くの状況の終わりです。その処理が恐らく、これから始まり、当面は踊り場的な意味となります。ただ、問題なのは実はその踊り場の先で、平和と人々の安寧をはかるため、今からちゃんと考えなくてはならないというのが、間違いなく本当の政治的な現在の意味と考えます。
一方でその踊り場的な状況での当面の課題は二つで、一つはアジアの平和をいかにはかるか、そしてもう一つは政治状況を国民の信頼を得られるものにするかです。アジア地域において戦争の火種を消す、日本はその意志と能力を持たなくてはなりません。もちろん、このために憲法改正は必要ありません。朝鮮半島情勢を含めて問題を解決する信念と能力が求められているのです。憲法改正は確実にこの問題を悪化させます。
また、国民の信頼にたる政治にすることは、踊り場的な状況の先にある未来の日本が安定的にしっかりとした歩みをするためには、どうしても必要でしょう。あくまでも10年先、20年先を見据えて考えていかなくてはならないのが、現状の政治の本当の意味と考えます。これら二つのことを可能にする意志と能力があるか、それが現状の政治の明らかなポイントで、それら以外に重要な要素はないと考えます。

野党の動きが活発化しています。安倍政治があまりにひどいので、歓迎すべき動きと考えることもできます。しかし、上記二つのポイントを外して、結局、この動きの結果が、現政権と比べてどっちもどっちというようになるのなら、日本の政治はさらに荒れていくでしょう。そして、それは日本と国民のためにはなりません。必然、そのためにいずれ将来、必ずもう一度、大変動があると考えますが、その動きは、政治に対する国民の大きな不信感を内包するので、危険な動きになる可能性があります。安倍政治がひどいので、そして選挙前のどさくさで、現状の野党の動き、特に民進党と希望の党との関係や動きは、良く考えれば論理的に無理があり辻褄が合っていませんが、それが不問に付されている傾向があります。この無理が、状況次第では、単なる保身として国民に映るなどの可能性もあり、今後の政治状況を混迷化させる可能性はかなり大きいものと考えます。
いずれにせよ、上記二点のポイントを外すか外さないかが、今後の日本と日本国民の命運に関わっていくでしょう。憲法改正は争点ではありません。

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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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