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貧相への変化
[日本の政治]
2017年11月26日 23時30分の記事

日々見ているものは、なかなかその変化に気がつかないものですが、一定の期間をおいて眺めると目に見えて変化していることに気がつくことがあります。現在の社会。明らかに悪い方向に徐々に変化していて、半年間という決して長期間でなくともそのような変化が目につくようになっています。そして、その本質を考えると、やはり現在の社会状況の深刻さを感じます。

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心から敬愛する知人と久しぶりに語り合うために都心の居酒屋へ行きました。早めに到着してしまったので、待っている間、頼むものを先に決めておこうと思ってメニューを開けたのですが、いつも頼んでいた梅酒のロックがない、そう思ってメニューをよく観ると全体的に品数がかなり減っているわけです。その知人も以前、頼んでいたものがなく、結局、別のものを頼んでいましたが、メニューが明らかに貧相になっているわけです。これまではメニューの数が増えるというのがある意味、当たり前でした。大学生になって飲み始めて以来、居酒屋のメニューが豊富になっていくというのはこの20年以上当たり前という感覚があったので、この変化にはさすがに驚きました。
品数を減らしてコスト削減をしているのでしょう。最近、巷では居酒屋を利用しなくなった、居酒屋が値上げをしたという話を目耳にします。そのような話から考えられる景気は全く良くないわけです。店が過剰なのではなく、明らかに利用しなくなって売り上げが落ちているのでしょう。実際、その“過剰な状態”で数年前まではやれていたのですから。だからこそ、今の状況は深刻と考えるますが、そういう深刻な状況を、今回は肌身で感じました。
利用した居酒屋は、名古屋を拠点とする東証一部上場のチェーン店、高くない普通の店で、半年前に同じところで同じメンバーで飲みました。そして、この半年という短い期間にメニューが大きく変化したわけですが、この変化が物語る社会状況の深刻さは、高値を更新している株価や政府やマスコミが言う景気が良いというニュースとは、鮮やかなほど、また皮肉なほどにコントラストが鮮明です。
知人との話は実りあるもので、時を過ぎるのを忘れて話しましたし、そもそも話すことが目的なので、品数が減っても不便は一切感じませんでした。しかし、このメニューの変化という小さいことから考えられる社会の変化は大変なものだな思いながら話をしていました。
この状況を見るとプレミアムフライデーが云々(うんぬん)と言っても、何も効果を発揮していないことは明らかですし、そのような小手先のことで変えられるほど今の状況は簡単ではなく、抜本的に思考を切り替えて、根本的に施策を打たないと大変なことになると率直に思います。そういうことは本ブログで様々に書いてきました。アベノミクス? アベノミクスが上手くいっていれば、今回のようなことはなかったでしょう。メガバンクなど金融機関で大リストラが発表されています。今後はこの波が各企業に広がっていき、もっと大変になるでしょうし、労働問題はこれから大きな社会問題になっていくでしょう。賃上げを首相が要請した、声高に主張している、そんな話を聞きますが、実際は言っているだけでしょう。言っているだけなら私にもできます。そして、その程度だからこそ現実は変っていないわけです。むしろ悪くなっている。今後は、現実がいかに変ったかをしっかり見て政治を判断しないと、国民はわりを食うだけと率直に思います。そして、政府や政権は一体、この国をどうしようとしているのか、全くもって道筋が見えないものになっていると心から思います。正直、迷走していると考えます。破綻という言葉がおぼろげながら見えています。

そんなことを思いながらその居酒屋からの帰途、菓子パンを買おうと思ってコンビニに入るとよく買っていた菓子パンが、値段はそのままで心なしか小さくなっているわけです。これを見て、世の中、貧相の方向に徐々に変化しているとため息がでました。社会は良い方向には変っていない、明らかに悪い方向に変っています。そういうものをしっかりと見つめ、良い方向に変えていくことを考えなくてはならない時代になっています。そのためには少なくとも今のままではダメでしょう。

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先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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