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政策を変えるのは日本の方ではないのか?
[日本の政治]
2018年6月12日 23時59分の記事

先ほど、本日(6月12日)のテレビ朝日『報道ステーション』を観ていましたが、本日の米朝首脳会談についてシンガポールから生中継で報じていました。司会者、記者、解説者という構成でしたが、記者の方は以前、国民新党の番記者をされていたよく知っている方です。解説者の方は慶応大学の研究者の方で、一度、本ブログで取り上げているように思いますが、その方の発言が非常に印象的でした。その発言とは、1年前に今回のようなことが想像できたでしょうかというものですが、非常に耳に残っています。明らかに素人です。


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専門家が、町の居酒屋論議と同じレベルのことを言っていては、意味がありません。どうしてこのような人物をテレビ朝日は解説者として出すのか理解に苦しみますが、このレベルだと本人に自覚はなくともミスリードや誤解を当たり前のように社会に与えます。そして、それは今や東アジアの人々の命に関わります。実は大変に危険なことで、これまでもテレビ朝日はこの危険なことを繰り返してきたのではないかと思います。この解説者を出さないで、司会者と記者レベルで情報だけを伝えるものに明らかにすべきであったでしょう。実際、観ていて何が今日あったかということが、よくわからなかったと思います。もっと突っ込んで取材できたのではないかと思います。いずれにせよ、この解説者の人選はテレビ朝日の体質を示すものかもしれないと、ふと思いました。本日のその解説者のコメントを1年後、数年後と状況の推移と比較して観るとその体質・本質がよく見えてくると思います。
ザ・フナイに書きましたが、専門家であれば普通なら一昨年の8月には、日付は別としても南北首脳会談、米朝首脳会談という方向性は、はっきりとわかるはずです。一昨年の8月はほぼ確定的にわかるというレベルで、その前でも方向性についてはわかるレベルです。

さて、マスコミの話はここまでとしますが、このお粗末なコメント以上にお粗末なコメントが以下の菅官房長官のコメントです。
本日の米朝首脳会談について、北朝鮮の政策変更を期待するとあるのですが、そもそも北朝鮮は政策変更をしているからシンガポールまで来ているのは100%明らかなことです。そうでなくては来るはずがないものです。そういう意味で、国の官房長官としては全く馬鹿げた発言で、間抜けな安倍外交の真髄を示しています。このようだから後手後手に回るわけですが、実相は朝鮮半島和平の反対をずっと行なってきたから、今になってどうにもならなくなっているわけです。北朝鮮周辺国で同国と直接話せていないのは日本だけです。朝鮮戦争の当事国の米国や韓国ですら会談を行なっているわけで、なぜ平和国家日本ができないかの理由は、これまでザ・フナイなどで指摘してきたように安倍政権が反対に動いてきたからです。そういうことが上記の報道ステーションの解説者にも実は現われていると考えます。はっきり言えば、日本は朝鮮半島和平をリードすることも本当はできたのです。ただ、それを安倍政権はやるつもりがなかったわけで、その理由などもザ・フナイに書いてきました。

「米朝首脳会談、北朝鮮の政策変更を期待=菅官房長官」(2018年6月12日 ロイター)

実際のところ、政策変更をしなくてはならないのは、北朝鮮よりも日本の方であり、それは米韓も含めた東アジア周辺各国の一致した見解と考えます。
このようなことが6月初旬の日米韓防衛相会議に良く表れていて、会議では、同会議の声明として北朝鮮への『最大の圧力』という言葉を盛り込むよう主張した日本に、韓国は不快感を表明し、結果として圧力と言う言葉は盛り込まれず、外交による解決が言われています。つまり、韓国が反対し、米国も韓国に同調しているわけです。既に日米韓の中でも溝ははっきりできていたわけです。そして、中露朝とも溝ができていますから、当然、日本は蚊帳の外、孤立という状況なのです。
このような日本の姿勢・政策についてはほぼ2年前から批判をしてきましたし、その結果として日本は蚊帳の外におかれる、孤立するとザ・フナイでずっと指摘してきました。予想通り事態は展開しているのです。
現状を見るに、何よりも安倍政権の政策的失敗と行き詰まりは明白で、国内的には政権の責任の問題であるのも明白です。上記の報道ステーションに出てくるようなレベルの低い専門家が幅をきかせているから、このような責任は追及されませんが、世界的には明らかに問題になっているのは、上記の日米韓防衛相会議の実相を見てもあきらかです。
この菅官房長官のコメントは単に責任隠しであって、この安倍外交が国家・国民にどれだけの不利益を与えているかと考えます。責任はとってもらわないといけないのです。

拉致の問題などは明らかに大事ですが、まず日本にとって最高に重要なのは、朝鮮戦争が終焉することです。それがなされれば全てが解決されますし、何よりもこのことは日本と日本国民の安全に直結するわけです。このことに日本がこれからどれだけ力を示すことができるかが、米国を含めた東アジア諸国の一致した注目点であるのは、論を待たない明白なことです。この1,2年の日本(安倍政権)の東アジアでの行動を一番よく知らないのが、何よりも日本国民と考えます。それはしっかりと報道されていないからです。そういうことがこの菅官房長官の言葉にも表れています。平気でこんなごまかしの言葉を言えるのですから間違いありません。また、河野外相の言葉もこの半年だけをとっても見てもいかに問題あるかよくわかります。もちろん、その大本の責任者は安倍首相です。日本国民はもっと真剣に考えないと安倍政権の外交的失敗のとばっちりをもろに受けることになると考えます。本当はもうすでになっているのです。それを示すのがこの菅官房長官のコメントなのです。



最終編集日時:2018年6月13日 0時0分

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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