沖縄県のとても良い判断 | |
[日本の政治] | |
2020年7月31日 23時58分の記事 | |
沖縄県が県独自の緊急事態宣言を発令しました。短期間に感染が拡大し、一方でリゾート地、観光地としてのハイシーズンという事情の中、板挟みになって大変に厳しい判断を迫られたと思いますが、玉城デニー知事は大変に迅速で良い判断をなさったと思います。英断です。そして、人を大切にする思想がしっかりとあると考えます。 「沖縄・玉城知事「何としても医療崩壊食い止めたい」独自の緊急事態宣言発令」(2020年7月31日 毎日新聞) (※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)
本日の沖縄県での新規確認感染者数は71名、東京の人口規模に換算すると682名です。東京が463名で、かなり逼迫していますから、沖縄は相当危険な状況になっていることがよくわかります。また、以下のサイトによると、沖縄県の実効再生産数(ひとりが何人に感染させるかを示す)は6.06(昨日は6.29)で依然として高い数値になっています。とにかく沖縄県では急速に感染が拡大しているわけです。 「新型コロナ データサイト 日本国内の感染状況」 そして、上記、毎日新聞の記事では「入院を待っている人がいる」(7月31日 毎日新聞)とあり、医療も逼迫し始めています。さらに「県発表分とは別に県内の米軍基地での米軍関係者の感染も計248人」(同上)とありますから、医療問題とあわせると、沖縄は相当深刻な状況となっていると考えます。その上で、多くの観光客を受け入れる、つまり人口が増えるわけですから、状況はかなりの綱渡りとなっていることは間違いありません。沖縄県が本日中に緊急事態宣言発令を決断したことはとにかく英断であったと思います。この判断は沖縄県の将来にとっては間違いなくプラスになると考えます。 ただ、さらなる抜本的な感染拡大防止対策は必要と考えますし、離島への旅行客の渡航はやめさせた方がよいでしょう。すでに本島において医療が逼迫していますから、離島において感染が拡大した場合、かなり深刻な状況に陥ることは目に見えています。その上で、新型コロナウイルスに限らずなんらかの医療処置が必要な観光客が、医療崩壊のため、医療処置を受けられないという状況が出現した場合、これは大変な問題になります。そうなったとき、沖縄のイメージに問題が生じます。その方が長期的に見れば損害は大きいはずです。 広域判断をしないアベ政権・日本政府、それは国ではない 行政は、感染症の拡大傾向を、見たり、注視したいするものではありません。なぜなら、感染拡大は人と人との接触の数理モデルで、拡大について予測が可能だからです。ですから、緊張感を持とうが持つまいが、状況を見るのではなく、先手先手で手を打たないと感染拡大は防げないのです。 そして、アベ政権・日本政府の言葉を観れば、いつも状況を注視しているばかりで、結局、すでに感染が全国的に拡大しています。本日の全国での新規確認感染者数はなんと1557名です。1000人を超して数日で1.5倍です。感染症の拡大はねずみ算式、指数関数的になっていきますから、当然の数なのです。そして、ただそれを見守っていても、感染が収まることがないことは子どもでもわかることです。 しかし、この国の官庁長官やコロナ担当相が連日、状況を見守ると言って何もしていないのですから、それは当然、感染拡大をします。アベ政権はバカの集まりです。もちろん、この感染再拡大はアベ政権・日本政府の責任です。あとで損害賠償も起きることでしょう。 GOTOキャンペーンは道府県をまたぐ広域事業です。そのような広域事業を批判の中で強行しているのに、アベ政権・日本政府は都道府県をまたぐ広域的な防疫は、アベノマスク再発注以外、何もしていません。これは驚くべきことです。明らかに偏った政策を実行しているのです。ですので、玉城デニー知事は「『Go Toトラベル』事業との整合性もあると思うが、国は緊急事態宣言を出すべきだと思う」(7月31日 毎日新聞)と述べるのです。つまり、アベ政権・日本政府は広域での防疫判断を一切何もしていないと言うことなのです。これは明らかにアベ政権・日本政府の怠慢、機能不全、国民への義務を果たしていないということなのです。 7月31日の新規確認感染者数は1557名、沖縄県では71名で玉城デニー知事は緊急事態宣言を発令しました。もしこれで、GOTOキャンペーンが当初通りの8月上旬からの開始であれば、中止に追い込まれたことは明らかです。だから、前倒しをした。そしてそうすることによって、事業開始が確定して、ツーリズム産業共同提案体への委託費用1895億円も確定すると言うことなのです。旅行業界が大変であることは間違いないですが、それならしっかりとそのための救済策をすべきです。感染拡大防止、防疫を疎かにして、このような強引なやり方をして、巨額の血税が詐欺のように特定業界に吸い込まれていく。そして、その業界は自民党とべったりでは、まったくの国民不在です。国民への裏切りです。このことは、必ずあとあとになって響いてきます。このようなやり方こそが、業界にとって、自民党にとって命取りとなる可能性があるのです。 | |
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