国際情勢についての雑感 その2 | ||
[日本の政治] | ||
2023年3月20日 21時48分の記事 | ||
現状の米国を筆頭に生じている西側経済のパニック状態において、『日米欧中銀がドル供給強化で協調』と以下のように報じられています。少しこのことについて考えてみましょう。 ・ 『日米欧中銀がドル供給強化で協調−4月末までオペ拡充』(2023年3月20日 ブルームバーグ)
米のSVBの破綻など、米国を筆頭に西側経済における現状のパニック状態の主因はとても簡単で、FRBが金利を上げてきたことにすべての原因があります。そのことによる流動性の低下がポイントです。犯人はFRBです。 ・ 『キャシー・ウッド氏、SVBやシグネチャー破綻の主犯はFRBと主張』(2023年3月16日 ブルームバーグ) FRBが金利を上げてドルの流動性が低下してパニックになることは、昨年中には普通に予測できたことです。昨年に原稿を上げたザ・フナイ2023年2月号の文を文末に貼り付けておきます。 そうなると、どうしてキシダは国のトップの政策として2023年は『貯蓄から投資へシフト』と昨年末、証券取引所で打ち上げたのか? このことは、私には明らかに国民の財産を毀損する犯罪的な行為にしか見えません。 普通に考えて、ドルなどの流動性が低下するので、国民の財産を市場に出させて、その低下分を補うということが、その本質と観るのが常識的と考えますが、やはりそれは犯罪的であると私には見えてしまいます。 ・ 『岸田総理「来年は貯蓄から投資へシフト」東証大納会』(2022年12月30日 テレビ朝日) さて、話を戻すと、現状の米国を筆頭とする西側経済のパニックへの処方箋は簡単です。そのパニックの原因を解消すればよいだけです。だから、FRBが金利を下げれば良いだけです。金利0.25から4.75%にあげたものを少なくともまずは半分にすればよいのです。この金利上昇はインフレ抑制のために行なわれたので、金利を下げればインフレ退治が遠のくという声が聞こえてきそうですが、はっきりいってこのまま世界大恐慌になるよりはるかにマシでしょう。 しかし、金利はそのままで、日米欧の6中銀(FRB、日本銀行、ECB、イングランド銀行、カナダ銀行、スイス国立銀行)による協調介入でドル供給を増やすということを決定しました。 この決定で、FRBの金利引き上げでドルの流動性が低下したことが、現在の西側経済のパニックの原因と日米欧の中央銀行が認めたことになります。さらに、このFRBがつくり出したドルの流動性の低下を、日米欧の中央銀行が協調しないと対処できないという状態にすでになっているということも、もう一つのポイントです。そう、これが、いまやFRBの本当の姿なのです。どんな姿か? 基軸通貨であったFRBドルの流動性を日米欧の中央銀行が協調して行なうのは、基軸通貨FRBドルがすでに終わっているからです。基軸通貨発行ということができていない。そうなることがわかっていたから、お金を大量に刷ってきたのがここ数年の動きということです。 そして、このような背景において、米国をはじめとして西側経済がすでにパニックになっているということが、明確になっているということなのです。 昨年から日本のテレビなどのマスコミで、『ロシア経済がー』、『中国経済がー』と盛んに煽ってきましたが、実は自分たちの足下が完全に揺らいでいたわけです。昨年からのコメントは今後、再チェックは必ずされていくでしょう。 ザ・フナイ2023年1月号、2月号、3月号でザ・フナイ主幹の舩井勝仁さんと対談をさせて頂きましたが、そのとき以下のように申し上げました。
この対談は2022年10月中旬に行ない、上記二つの原稿はその後、手直しなどをして昨年末中に提出したものです。金利を上げ、ドルの流通が収縮し、株価などの暴落のリスクがあり、現状はそのリスク防止のためにマネーを日本銀行だけではなく、ECB、イングランド銀行、カナダ銀行、スイス国立銀行がFRBとともに供給するという事態なのです。そして、紙切れに金利をつけても、いずれにせよ紙切れです。 | ||
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