わかりやすい日本の政治風景? | |
[日本の政治] | |
2017年10月28日 20時56分の記事 | |
昨日の本ブログ「わかりやすい日本の政治風景?」(2017年10月27日)の続きです。
メッキがはげた小池氏や前原氏が今後、いかに動くか? 一般的な視点で考えるのなら、自民党の補完勢力として、またリベラルつぶし、中道つぶしということで、動くのは目に見えています。だからそのように今後も動くでしょう。ザ・フナイ次号12月号で書きましたが、日本の政治の現状のポイントは、憲法改正と戦争の構造を温存することです。これは超党派の動きですが、その背景は同じです。希望の党はそのための装置なので、同党がばらけないように小池氏は代表の座に残るでしょう。そして、残った民進党が立憲民主党に行かないようにありとあらゆる措置を講じるのは当然の動きとして予想できます。このことは、野党再編や与党云々(うんぬん)というレベルではなく、その垣根を越えて包括される上位の動きとして、憲法改正と戦争の構造を温存することにその主眼の全てあります。 したがって、今の日本の政治において核心はこの戦争の構造を温存するか、否かというところに全てあります。それが2017年、18年の意味なのです。降って湧いたように生じた政治現象ではなく、すべて意図の下に動いている計算された動きであるわけです。そして、その動きはここ何年も実は続いているのです。このことをこれまでザ・フナイで書いてきました。だから、与野党で見るものではなく、このことを進める勢力か、否かと言うことになります。明治維新以降、日本の近代がこの戦争の構造にさいなまれ、次から次へと戦争をしていることからも、明らかに近現代の日本の政治の最大の問題です。そして70余年を経て、このことが改めてポイントになるのもしっかりと理由があります。そのことは、ザ・フナイなどで2年以上前から言っています。ザ・フナイ次号12月号を是非ご覧下さい。 こういう状況を具体的に考える上で、実は以下のリテラの記事は非常に良いのです。 「民主党解党を画策の前原、細野、長島の本音は安保法制推進! 背後に米国ジャパンハンドラーとの癒着が」(2015年11月22日 リテラ) 2年前に書かれた記事ですが、秀逸です。この記事を読むとこの秋に生じた民進党と希望の党の一連の動きと見間違えるほどで、キャストも同じです。つまり2年前から既に動きが始まっていたと言うことで、それが今回動いたということがはっきりとわかるものです。記事には冒頭取り上げた松原氏や、希望の党の首班指名に名前が出た渡辺周氏の名前もちゃんと入っています。当然のごとく、前原氏、細野氏、長島氏が中心的な動きをしていたことも書かれています。冒頭で取り上げたTBSの番組で松原氏は、希望の党に民進党が合流すると言うことは考えてもおらず、そこで何があったかはわからないと述べているわけですが、上記のリテラの記事を読むと普通に考えてその発言は嘘だろうと言う評価になります。そしてこのような発言と現実とのギャップが松原氏自身の評価にもなっていくわけです。 上記リテラの記事では「ジャパンハンドラー」と書かれています。そう書かれていると陰謀論と考えてしまうかもしれませんが、逆に今やそう考えるのはもはや現実離れしているという範疇に入っています。実相は、2年前のリテラの記事と今秋生じた希望の党と民進党の動きは、ジャパンハンドラーがいることを決定的に証明したことになります。そして言うまでもなくこの動きに今回の解散総選挙と憲法改正論がクローズアップされていることも、また日米原子力協定や北朝鮮情勢も当然、入ります。したがって、与野党の動きの背景は同じと言うことですが、そのポイントは上述したように戦争の構造を温存するか否かにあるのです。このこともザ・フナイ次号12月号で書きました。そして、言うまでもなく戦争の構造を温存しない方が、日本人の圧倒的多数にとっては福音になります。 実のところ、今の日本の政界は非常にシンプルな構造で動いているのです。しかし、その実相をしっかりと理解するにはこれまで陰謀論と言われたようなことをまじめに考えないと現在起きていることについて何もわからないという状況になっているわけです。本当は昔からそうなのですが、時代の変わり目の現在は、このことが非常に重要で、日本人の未来を決めることに関わっているのです。そして、このことは教科書にも、新聞にも、週刊誌にも載っていないことですが、確実に日本人の命に関わる問題になっているのです。 このリテラの記事にはジャパンハンドラーとしてリチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、マイケル・グリーンなど個人名が出ていますし、その他CSIS(米戦略国際問題研究所)などの在米シンクタンクや安保ロビイスト、そして軍需関係企業(軍産複合体)などが書かれています。因みに暴言で世間を騒がせた過去に埼玉4区で選出された豊田真由子氏がマイケル・グリーン氏と一緒に映っている写真が今やネットに出回っています(小泉進次郎氏とともに)。これを見ると普通に豊田氏とジャパンハンドラーとして評されるマイケル・グリーン氏は関係があると考えられます。そうなると9月17日、フジテレビ『Mr.サンデー』において豊田氏が単独インタビューされていたのも、その系譜を考えてしまいます。このインタビューは宮根氏がしていましたが、内容は何もなく、実際の所、居酒屋で宮根氏が説教しているようで励ましている模様のようにしか私には見えませんでした。宮根氏が豊田氏のことをしかっている(批判ではない)ようで、実は豊田氏のことをわかってあげようというメッセージが全般から感じられました。 また豊田氏が先の総選挙に出馬したことを潔しとテレビで擁護する人も同じようにその系譜と考えるのが普通と考えます。あのような暴言を一切不問に付して豊田氏を堂々としていると擁護するのはやはりおかしいですし、同様に擁護する言葉として政治家は落選している時に真価が問われるなどというのも、無理があると考えます。そうなるとなぜそこまで擁護するのかと言うことが、実のところ逆に問題となるのです。 話をリテラの記事に戻すと、普通に考えてリチャード・アーミテージ氏、ジョセフ・ナイ氏、マイケル・グリーン氏などの“個人”が日本を操ることはできません。その背後にシンクタンクや軍産複合体があるわけです。巨大なものがあるからそのようにハンドルすることができるのですが、実相はハンドルしているように見えるのです。しかし、その先も実はあって、この先に世界的な金融構造(グローバル資本主義)があるわけです。だからこそ、この手の系譜のメンバーは皆、新自由主義者であるわけです。このことは戦争や軍事がお金や金融構造の問題であることを非常によく示しています。このような背景があるので、実はこの脈略に関係する人は日米において非常に多いと考えます。まだまだ表に出ていない人、関係があるが関係があるとは一般に考えられていない人はいくらでもいるでしょう。 この新自由主義(グローバル資本主義)は世界的に問題となっていて、99対1運動やサンダース旋風などとして現象として現れていますし、格差問題から移民の排斥など極右の温床にもなっています。法王フランシスコは2013年にグローバル資本主義と闘えと述べているように、諸悪の根源とも言えますが、なぜか日本では問題視されていません。しかし、確実にその影響は出ています。むしろ日本人がこの問題に真剣に取り組まないことが世界的な問題を誘発していると考えます。 上述したようにリチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、マイケル・グリーンなどの個人は単にフロントと考えるのが自然で、その人々にハンドルされているのが、日本の政治家という構造というのが実相と考えます。それならそういう政治家は当然、一般の日本人や日本のためには動かないのは道理と考えるべきことです。そして、この構造には上述のように上のさらに上がありますが、当然、日本側にもそのレベルでのカウンターがいます。そういう大がかりな構造によって動いているのが今の日本の政治の実相と考えます。このお金と戦争の関係は、もちろん戦後始まったものではなく、当然、日本の近代からずっとあるもので、基本的には戦前(近代)、戦後(現代)という期間において断絶していません。しかし、唯一、そのことに楔を打ったのが、平和憲法なのです。 いずれにせよ、この実相を背景として動いているのが昨今の日本の政治情勢ですが、もちろんそのことに反する動きも当然あります。その拮抗なのですが、この拮抗は実は日本だけではなく、世界的なものなのです。世界的な金融構造が関わる問題ですから、そうなるのはむしろ当然のことなのです。この辺りのことは詳しくザ・フナイ次号12月号で書きました。 「わかりやすい日本の政治風景?」(2017年10月29日)へ続く。 | |
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