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わかりやすい日本の政治風景?
[日本の政治]
2017年10月27日 20時52分の記事

昨日の本ブログ「わかりやすい日本の政治風景?」(2017年10月26日)の続きです。

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9月25日、本ブログにおいて「二つ目の小池新党」(2017年9月25日)を書きました。この文を書いた時、表題の「二つ目の小池新党」の後に、「二つの目の維新」と付けようと思ったのですが、当時、まだそのことを確認できなかったので書きませんでした。しかし、その後の推移からこのことは明らかでしょう。
さて、この日のブログでは以下のようなことを書きました。

?希望の党はいずれメッキがはがれるので、その時が小池氏の終わり
?民進党は共産党、社民党、自由党と連携するしかない
?民進党と第二小池新党が連携しても共倒れするだけ

今となってはその通りになっています。
?については、二つのことを前提として書きました。
まず、希望の党ができた頃は、小池氏が都知事選、都議選で勝ったことによって同氏の存在感を高めているだけで、反面、政治家としての実績はなく、今後、このギャップが同氏の命運を決めると考えると書きました。この構造についてはいまだもって変らないと考えます。勝つことができなかった先の衆院選後、「鉄の天井を知った」などの言葉を小池氏は述べていますが、その感覚は自分以外の何かが悪いというものです。しかし、一般においてそう思わない人はかなりの数になると考えます。実際の所、小池氏の世論支持獲得などの政治手法が明らかに時代遅れになっています。その上で政治家としての中味のなさが追い打ちをかけているものと考えます。鉄の天井とは自分の能力の限界なのかもしれません。
小池氏の劇場型の政治手法は、都知事選挙、都議会議員選挙では功を奏しましたが、しかし、政治家としての中身が無いので、その興隆に見合う政治的実績がその後、何もなかったわけです。だから、3回目の今回で同じ手法を演じても、その手法が瓦解する素地は既にできあがっていたのです。そのことを考慮せずに二匹目のドジョウを狙おうとして、排除発言などが出てきて一気に瓦解したわけです。故に、今回の衆院選がその手法の1回目なら、かなりの確率で成功していたことでしょう。実のところその程度のことなのです。
ただし、この失敗は、世相の移り変わりを見つめていないからこそ生じたものと言えます。このような政治手法は既に使えなくなっていると考えます。実はこのポイントは自民党にも言えることです。いずれにせよ、小池氏の政治手法の感覚と政治家として中身が無いというギャップが、今後の小池氏の命運を決めていくでしょう。少し古く、時代状況にそぐわないのです。そして、まさにこの小池氏と同じ理由で小泉進次郎氏は次世代のリーダーにはなれません。

もう一つの前提は、希望の党の初期メンバーの若狭氏や細野氏では基本的に同党を押し上げる力はなく、そこに小池氏という実績のないカリスマが加わったことで、当時、脚光を浴びたことです。しかし、この構造は空虚で、意外と早い時期にメッキがはがれると書き、その時が小池氏の終わりと書きました。
実際、同党結党1ヶ月でその結末を見るに至りました。若狭氏は衆院選で落選、そのまま政界を引退しました。以下の朝日新聞の世論調査結果では、希望の党は3%です。

「世論調査―質問と回答〈23、24日〉」(2017年10月24日 朝日新聞)

メッキがはがれたカリスマを担いでも、もはや意味はないと言えるでしょう。ここまで落ちると、この低支持率から脱出する糸口は現状はないと考えます。そして、恐らく今後もないものと考えます。いずれ維新との合併などの話は出てくるかもしれませんが、その程度では共倒れになるだけでしょう。自民党の補完勢力としての立ち位置に立ち、そのことによって民進党や旧民主党が低迷した原因をつくった政治家が希望の党にいるわけですから、基本的に伸びる要素はありません。また、仮に自民党が瓦解したり、自民党が二つに割れてそこと一緒になっても伸びる要素はないものと考えます。むしろそうなった時、希望の党も完全に終わるでしょう。
民進党や旧民主党をぐだぐだにした政治家は、どこへ行ってもその意味は変らず、またその評価も変りません。本ブログ「立憲民主党」(2017年10月3日)で既に指摘したとおり、民進党(旧民主党)で生じたことと同じことが起きます。そして上記の世論調査を見れば、そこから脱した立憲民主党が17%の支持率を獲得しています。この立憲民主党の支持率と希望の党の支持率を足して二で割ると、丁度、分裂前の民進党の支持率程度になります。つまり、希望の党へ移った右翼の元民進党の政治家は、実はリベラルによってこれまで守られ生きてきたと言うことです。そうであるのに、リベラル批判をし、排除し、やっと自分たちの求めた状態になったという時、支持率は地を這う状態であるわけです。驕れるもの久しからずです。これが偽らざる実相でしょう。しかし、残念ながらこれからは守ってくれるリベラルはいないのです。

上記「?民進党は共産党、社民党、自由党と連携するしかない」については、立憲民主党の躍進を見れば明らかでしょう。民進党が分裂せずにそのまま野党共闘をしていれば、かなりの数を取っていたものと考えます。今回落選した希望の党へ移った民進党の政治家も救われたでしょうし、必然的に野党の勢いが増したでしょう。そうなると希望の党へ移ったような民進党内の政治家もその野党の勢いの中で当面は声を潜めたでしょうし、その時の戦略は大きくなった民進党全体をいかに右寄りに変えるかということになりますが、すぐにはそのような動きは起きなかったでしょう。
前原氏は自らの実績もふいにしましたが、日本の政治風景で野党を壊しました。しかし、これは民進党が旧民主党において野党に転落した時から前原氏がずっと行ってきたことです。このことは後述することからも明らかですが、前原氏は政治家としての実績よりも優先するもの、もう少し端的に言えば、一般的な実績よりも前原氏にとっては上位にくる実績がそこにはあると考えるのが普通でしょう。ただ、前原氏は自分のことしか考えていないナルシシストで必然一般とのコミュニケーションがうまくないと考えますので、そのより上位にくるものの存在を隠すことができないと言うことが今や問題となっていると考えます。彼の行動は一般においてはバカな政治家、言動が不可解という評価になりますから、既に使い物になりません。このことは小池氏も、野田前首相も今や同じです。
前原氏が民進党代表として行ったことを、一般的な視点で考えてみましょう。仮に彼が首相で、今回と同じ行動をとってらどうなるでしょうか? 外交においてこの国と仲良くして、あそこと合併(同盟)しましょうと勝手に決めておいて、それが言っているとおりにならず、あげく私は知らなかった、よくわからないと言ったら政治は滅茶苦茶になります。そういうことを前原氏はしたわけです。こんな政治家を誰が育てたのかは知りませんが、普通に考えて今後、誰も信じることはないでしょう。信じた瞬間、不幸が待っているという存在に既になっています。
?の「民進党と第二小池新党が連携しても共倒れするだけ」については、既にはっきりしていますし、必然的な結果です。そして、これら???は今の日本の政治状況から発する連関している現象です。それではその政治状況の本質は何かと言うことが当然、ポイントになります。
「わかりやすい日本の政治風景?」(2017年10月28日)へ続く。

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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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