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第二のイラク戦争?
[日本の政治]
2017年2月27日 7時53分の記事

2月26日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で、去る2月13日に発生した金正男氏とみられる方の殺害事件で使用されたとされるVXが空港内に残存していないか、検査がマレーシア当局職員によって行われたと報じられています。

「金正男氏殺害、現場空港で毒物検出されず 安全を確認 」(2017年2月26日 AFP)

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この記事を見たとき考えたことは、そもそもマレーシア当局にVX検知能力があるのかということです。そして、ポイントはその能力が昨日の26日ではなく、13日にあったのかということです。
13日に殺害事件が発生したときに、普通、その殺害の状況から見て神経ガスの可能性は当然考えるでしょう。そうなると必然的に今回行った毒物検査は、遅くとも翌日の14日に行われるべきことです。それは空港を利用する人々の安全に関わるからです。それがなぜ、すぐに行われなかったのか、このことが明らかにポイントになります。考えられることはVXの検知能力がなかったか、もしくはVXを知らなかったということです。さらに言えば神経ガスということが認識できなかったという可能性すらあります。また可能性としてはVXが使われていなかったということもこの行動からは、考えられます。そして、昨日になってやっと安全確認をしたということです。明らかにおかしいわけです。
しかし、日本では死因が特定されるはるか以前からVXということが言われていました。これもまた不自然なことで、上記記事が報道されるとさらにその不可解さが浮かび上がります。
VXが使用されたとマレーシア当局によって公式に発表されるやいなや、今度は以下の記事のように韓国が北朝鮮には大量のVXがあるということが大々的に打ち出されます。

「北朝鮮、化学兵器5000トン保有か 正男氏遺体から検出の猛毒VXも」(2017年2月24日 AFP)

このニュースが出たとき、やっぱりなと思いました。国連で大量破壊兵器に指定されている化学兵器が大量に北朝鮮にはあるとニュースは言っているわけですから、これはイラク戦争を始めるときの展開と全く同じです(核兵器も大量破壊兵器ですが)。そして、2003年のイラク戦争開戦前に米国政府は大量破壊兵器があり先制的自衛権を行使すると戦争に突入していきました。当時、イラクに大量破壊兵器があることは疑わしいという見方が世界的に多くありましたが、そのような見方はナチスに対する宥和政策と批判されました。しかし、その大量破壊兵器はついぞ発見されず、このイラク戦争を契機に今度はダーイッシュ(IS)が跋扈することになるのです。
このように明らかに仕掛けられている戦争の構図は、常に考えておかなくてはなりません。自らと国を守るためであり、平和を実現するためです。しっかりと見ておかなければ戦争が仕掛けられ、アジアが中東のようにめちゃくちゃにされ、国の形が元にもどらなくなります。
マレーシアの殺害事件がなぜ2月13日に生じたのも意味があると考えます。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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