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内政はめちゃくちゃ、外交はぐちゃくちゃ、使い物にならない?
[日本の政治]
2018年5月3日 0時10分の記事

昨日の本ブログ「内政はめちゃくちゃ、外交はぐちゃくちゃ、使い物にならない?」(2018年5月2日)の続きです。

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実質、外交が行き詰まり、困ったから米国へ行ってゴルフをして、イメージを作っているだけで、その中味は非常に空虚で、その方向性は和平の反対に動き、戦争を画策してきたというのが安倍氏の外交の実相と考えます。このことは、実際、これまでも同じで、外国へ行ってお金をばらまいて、友好を演出して、実質は戦争の火種を作り出しているということを、ザ・フナイなどで指摘してきました。そして、世界もそう見ているから安倍氏とは現状、各国とも反対に動いているだけで、日本が蚊帳の外に置かれるのは実はかなり日本にとっては危機的な意味合いがあるのです。そして、気をつけなくてはならないことは、そのような安倍氏を許しているのは日本国民であると考えられるのは当然の帰結と言うことです。それは、このまま行けば安倍氏のつけを日本国民が払うことに必然的になると言うことです。現状、日本のマスコミは基本的に安倍政権に右にならえですから、マスコミの情報を見ていては、現在の日本と日本人の危機的状況について認識を持つことはできないでしょう。非常に危ない状況です。実相は先の大戦と同じで、70年以上が経ってもやっていることは残念ながら同じなのです。

南北首脳会談が行なわれた4月27日、実はもう一つ国際情勢において極めて大きな出来事がありました。以下の記事のように中国とインドが非公式首脳会談を中国の武漢で開いています。実はこのインパクトは非常に大きなものなのです。

「中印首脳、国境めぐる緊張緩和で一致」(2018年4月28日 AFP)

「習主席がインドのモディ首相と首脳会談 日米けん制」(2018年4月27日 毎日新聞)

この非公式首脳会談のポイントは二つで、中印国境紛争の緊張緩和、そしてこの会談が行なわれたのが4月27日と28日ということです。
上記のAFPの記事にあるように昨年の中印国境における緊張から続く状態の解決に今回の会談のポイントがあります。このことについては既にザ・フナイ2017年10月号で触れましたが、2015年1月、当時の岸田外相が訪印して中印国境問題で、インド支持を明確化しています。ザ・フナイ同号ではこのことが意味することを書き、同時に岸田前外相のこのような戦争の火を付ける不必要な行動を批判しました。さらにこのことに付け加えて日本からインドへのお金の流れを書きました。
こういう状況を解消するのが、上記の中印非公式首脳会談であるわけです。そして、それが日本の戦後構造=朝鮮戦争の構造の終焉に関わる4月27日と28日に行なわれたと言うことです。つまり、中印両国ともこの意味を知っているということであり、この中印非公式首脳会談のターゲットは基本的に日本と言うことです。中国包囲網と言ってインドへアプローチをしてきたのは、とりもなおさず安倍政権ですから、朝鮮戦争の構造が終結する段階が鮮明になった現状、この中印非公式首脳会談のターゲットは、明らかに日米ではなく日本なのです。正確にいうと日本ではなく、安倍政権なのですが、その意味はザ・フナイ2017年10月号をご覧頂ければ、理由の一端をおわかり頂けるはずです。いずれにせよ、当然、これまでの安倍政権の外交アプローチは完全に破綻したと言うことなのです。
そして、朝鮮半島情勢に関わり米中両国は歩み寄りを見せています。このような状況を見れば、日本が危険きわまりない孤立化の状態に陥っていることは非常に鮮明です。

2015年1月、当時の岸田外相は、中印関係で意味の無い戦争の火種をつくり出したあと、今度は欧州でウクライナ情勢に対ロシアで火を付けていますが、このことも同時に批判してきました。このように安倍政権は、朝鮮半島だけではなく、中印関係、中東、そして黒海周辺とずっと戦争の火種を作りだし、そして日本国民のお金をその地域に落としてきたわけです。これらすべて批判してきました。そしてこのように考えれば、この期に及んで安倍氏が中東を訪問している意味がおわかりになるでしょう。ザ・フナイ5月号では日本のお金と4月以降の戦争のフェーズについて予測し、実際その通りになっています。今回の中東訪問もそのラインの上にあることであり、私が安倍戦争内閣という評価を裏切るものではないと考えます。

問題は朝鮮半島だけではなく、すべてが繋がっているとみなくてはいけないのです。中印関係は、中朝関係に結びつき、中朝関係はおわかりの通り南北関係に繋がるのです。そういう中で、安倍政権は世界各地で火種をつくり出してきたわけで、そのことをずっとザ・フナイで指摘してきました。

朝鮮半島情勢、中印関係、中東、黒海周辺についての安倍政権の動きをこれまでずっとザ・フナイなどで批判してきたわけですが、これらの地域における解説で日本のマスメディアもこぞって安倍政権に右にならえできたことをここに記しておきます。このこともザ・フナイなどで指摘してきました。昨年の金正男氏と見られる人物の暗殺についての報道も、基本的に今の朝鮮半島情勢のマスコミの報道解説と方向性が同じで、南北和平とは反対になっています。
そして、マスコミにおいて安倍政権へ何の批判もないことが、これらの地域で緊張状態や戦争の火種の拡大が起きてきました。何の解決ももたらさず、問題の悪化を招いたと言うことですが、このことは非常に責任重大です。このことの結果がどれだけの危険を日本人に及ぼすかそろそろ日本人はしっかりと考えるべきです。そしてこんな危ない政権で外交が成り立つと考えるのはあきらかにおかしいのです。 
また、現状、与・野党(特に旧民主系)とも外交に関しては、これまでの構造が終わろうとしているのに新しい外交関係の方向性を示せていません。総じて将来を描けていない脳死状態です。このようなことにおいては韓国は遥かに先に行っています。韓国のほうがはるかに能力も人材も揃っています。私は日本共産党とは何の関係もありませんが、見る限り同党だけが先を見た発言をしています。
朝鮮戦争の構造が日韓の政治・経済体制、在韓米軍、在日米軍をこれまでまで規定してきたわけですが、上述のように今やそれが終わろうとしています。そういうときに米国に行って云々というようなこれまでの行動様式をとっても全く意味はないのです。まず、基本は善隣外交を旨として、平和憲法に準じて平和外交を展開していかなくてはなりません。まさに安倍政権とは全く反対の外交をすぐにでもしなくてはならないのです。そうしなければ、大変なことになるのは自明です。
そのためには、安倍政権は論外ですが、まず各政党とも善隣外交をベースとして、平和憲法に準じて平和外交を展開することを明示化して、内政においては安倍政権における不祥事をどんなに細かいこともしっかりと手を緩めずに追求をすべきです。野党はどんどんそうすべきです。
そして、今やはっきりしていることは右翼には政治ができない、内外政とも戦前と同じように日本を滅ぼすものになると言うことです。もはや右翼の必要性は日本や世界にとって内外政とも皆無、絶無、このことは極左も同じですが、これらに関わらない日本人がいかに団結して将来を形づくっていくかが、今の最大のポイントです。その方向性はザ・フナイ2月号ですでに書いています。もはや安倍政権の退陣しか日本の選択肢はありませんが、そこから日本にとって次の新しい時代の未来は始まっていくのです。
また、このことは経済も同じで、戦前の構造を引き継いだ朝鮮戦争の構造=戦後構造から脱却したものを作っていかなくてはならず、そのような方向性しか日本の未来はないのです。
そして、現状、ほとんどの日本人はコペルニクス的な認識の転回をしないと現在起こっていることはわからないと考えます。そして、実はエリートほどこのことが必要な状態と考えます。そして、恐らく大抵のエリートはそのことができないので、多くの場合、今後、エリートの没落がはじまっていきます。それは戦前から戦後に移り変わる時と同じですが、まあ、良く考えればこのことは既に始まっています。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐勇治(政治評論家) さん
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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