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オーバーシュート・医療崩壊する東京とスガ氏の失敗の告白 (2)
[日本の政治]
2021年8月20日 0時0分の記事

昨日の本ブログ「オーバーシュート・医療崩壊する東京とスガ氏の失敗の告白」(2021年8月19日)の続きです。

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◎ 感染症対策は本気で専念しなければ解決しない
実際、現状の感染爆発・オーバーシュートは、スガ自公政権・日本政府とコイケ都政が、感染防止に専念してことなかった結果なのです。それ以外に原因はありません。だから、彼らは、『宣言』しか出さずに、GOTOトラベル・イートやパンデミックの状態でのオリンピック強行開催を行ったのです。そして、現状の医療崩壊の状態となっているわけです。
感染症・伝染病は甘いものではないのです。政治が全力で取り組まないかぎり問題が悪化するのです。そういうところに『ご懸念』があるものと拝察します。
政府が片手間で感染対策をして、感染が終息するほど、日本政府には能力は力もありませんし、感染症・伝染病・疫病は甘いものではないのです。
8月17日、スガ氏は記者会見で「8月末には全国民の半数近くの方が2回の接種」を行うと断言しています。ただ、状況はそこまで楽観的なのでしょうか? はっきり言って、これまでのスガ氏やスガ自公政権・日本政府のコメントは、基本的に楽観的な想定や仮定の話ばかりで、ほとんどが詐欺的、これまで実現していることはあまりありません。だから、現状の感染爆発・オーバーシュートとなり、首都東京で完全な医療崩壊になっているのです。

「新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見」(2021年8月17日 首相官邸)

以下のように神奈川県や沖縄県の状況を観ていると、8月末に人口の50%が2回接種はどうなのかと考えますし、楽観視はできないと考えます。神奈川県は8月18日の記事の段階で、2回目接種完了者は全体の3割です。沖縄県は8月末に『1回目』の接種が5割目標になっています。

「ワクチン接種開始から半年 遅れる神奈川、全国平均に届かず」(2021年8月18日 神奈川新聞)

「沖縄、月末までに県民の50%接種へ 11月中に2回完了めざす【市町村の一覧表あり】」(2021年8月13日 沖縄タイムス)

「沖縄、20代の接種率6.79% ワクチン2回目、70代は最高85%」(2021年8月17日 琉球新報)

そして、今後はラムダ株の問題や、医療従事者などの3回目ブースター接種の必要性が10月から出てきます。ワクチン接種は進めるのは当然ですが、ワクチン一択ではなく、感染拡大防止を一刻も早くし始める必要があります。明らかにスガ自公政権・日本政府とコイケ都政の失策が目立ちますし、方策が非常にチンケで総合性に欠けています。ワクチン以外は、はっきり言って何もやっていないに等しいものです。これなら私でもできるレベルなのです。

◎ 実はオリンピック強行開催の非を認めたスガ氏
スガ氏が、8月末までに人口の50%の2回接種を完了すると豪語したのですが、実は、この発言は重大なことを言っているのです。それは、ワクチン接種しか防疫手段を持たないスガ自公政権・日本政府が、不十分なワクチン接種状況で、感染拡大防止に専念せずにオリンピック強行開催をし、その後、感染爆発・オーバーシュートとなったということなのです。これが確定したのが、この17日のスガ発言なのです。
この発言をした記者会見で、スガ氏は以下の記事のように『経験のない感染拡大、危機的な状況だ』言っているわけですが、これは不十分なワクチン接種状況で、感染拡大防止に専念せずにオリンピック強行開催をしたことの結果なのです。これでスガ氏は詰みです。発言の意味が自分でわかっていない。

「首相『経験のない感染拡大、危機的な状況だ』…宣言追加に理解求める」(2021年8月17日 読売新聞)

◎ パラリンピック開催を延期せよ
以下の記事では、パラリンピックのパーソンズIPC会長が『感染状況悪化しても大会は安全に開催できる』と開催を正当化しています。
しかし、問題なのは大会開催ではないのです。すでに東京はオーバーシュート、医療崩壊となっているので、感染防止対策及び感染者ケアに優先されなくてはならないのです。それがすべてに優先することは自明です。パラリンピックがどんなに素晴らし大会であっても、優先されるべきは東京都及び日本国民の命です。大会は今年はなくとも延期はできますが、東京都及び日本国民の命は、一度、なくなれば延期はできないのです。
大会が開催できることではなく、東京の人が危機にさらされていることがことの本質。はっきり言って、大会よりも東京の人々の命の方が大切で、この発言はちょっと非常識にも程があります。スポーツ大会より劣る命は何一つないのです。
パラリンピックに対して医療資源も削がれますし、日本政府、東京都は感染防止対策及び感染者ケアに専念しなくてはならない。それが政治の役目です。そのことを政治は実現しなければなりません。そのくらいの交渉力がなくてどうするのでしょうか? この程度では、今の政治が日本人を守ることは到底できません。

「IPC会長単独取材『感染状況悪化しても大会は安全に開催できる』」(2021年8月19日 TBS)

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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