《日本の政治》 労働生産性の問題は端的に日本社会のリーダーの問題 | |
[日本の政治] | |
2022年2月18日 0時0分の記事 | |
以下の労働新聞社の記事はとても良くて、内容は日本の労働生産性の下落が止まらず、早急な対策を主張するものです。この労働生産性下落の原因として同紙はバブル以降の経済失策を言っていますが、その通りと考えますし、さらに奥が深いと考えます。とにかくバブルは一つの大きなポイントです。この労働生産性を考える時、絶対に勘違いしてはならないことが一つあります。それは労働生産性は労働者個人の問題ではなく、その核心は労働者が働く環境であり、さらに言えば経営者、社会(政財官学・マスコミ)のリーダーの資質・能力の問題であるということです。 「【主張】下落が止まらない生産性」(2022年1月27日 労働新聞社)
この労働生産性の話しを考える時、どうしても想起してしまうのが、先の大戦における日本軍の杜撰さです。まったく杜撰な兵站、戦略。行き当たりばったりとメンツにこだわる首脳部。以下の毎日新聞の記事では日本兵の6割が餓死した『学説』もあると報じていますが、学説ではなく事実でしょう。公式記録がないから確かめようがないだけで、実数はもっと多いと考えます。 「6割『餓死』の学説も 無謀な作戦が惨劇招く」(2014年8月15日 毎日新聞) 当時の日本の軍部・政治の上層部による杜撰で無謀な戦略で、極めて多くの日本兵が食べるものもなく窮地に追い込まれ、最後は『生きて虜囚の辱めを受けず』と上層部から言われて玉砕、自決したわけです。はっきり言って『6割が餓死した』なんていうレベルではないのです。実態はもっと凄惨と考えます。よくあれで戦争をすると考えたものと心底驚きます。レベルが低すぎます。まあ今もまったく同じですが。 因みにこの『生きて虜囚の辱めを受けず』ということを日本兵に強要したのは東条英機ですが、その東条は、いざ、自分がGHQにつかまるということになったとき、ピストルを『自分の胸』に当てて、発射、タマがはずれて死ねませんでしたとなった人物です。最初から、自決をしようとはしていないのです。自決しようとするのならピストルは頭に当てるものです。日本兵には『生きて虜囚の辱めを受けず』と自決・玉砕を強要しておいて、いざ自分となるとできない腰抜け。それが戦前日本のリーダーの実像です。 東条は形だけの自殺未遂などをせずに、堂々とGHQに逮捕されることを選ぶべきでした。最後の最後まで日本の恥さらしになったわけです。 かつての戦前日本のリーダーは、アジアで戦争の惨禍を起こし、多数のアジアの方々の命を奪いましたが、同時に同胞である日本人の命、日本兵の命を軽くもの扱いしていたのです。今の日本人はこのことをすっかり忘れてはいませんか? 戦前は日本兵が死んでから崇めるようなことはしていますが、結局、それは何もしていないということなのです。 まったく戦前のリーダーはこのようなものであったのですが、それでいて自分が窮地に立てば、まったくの腰抜け。そういうリーダーを頂いていたのが戦前の日本で、当然のごとく滅びたわけです。それがすべてで、これ以上はありません。 こういうリーダーがいては、一般の日本兵がどんなに粉骨砕身しても、どんどんやられてしまうわけです。どんなに米国兵よりがんばっても無理なのです。 一人の人間がどんなにがんばっても、その限界はあります。その限界を取り払い、一人の存在を、生産力を大きくさせるのが『リーダー』の役割なのです。 上記の労働新聞の記事のように、日本の労働生産性が落ちているのは、端的に日本のリーダーの劣化を示しているに過ぎないのです。 諸外国から現在の日本の状態を見れば、黙っていても日本は滅びていく過程に入っていると普通は思うでしょう。ただ、じっと見えているだけで自滅する国『日本』とうことです。 今の日本の政財界、官界、学会、マスコミ界のリーダーを観れば一目瞭然です。自分のことだけしか考えていない。平気で国民に嘘をつく政治のリーダー。その嘘は自分の地位を守るだけなのです。そういうことが新型コロナウイルス対策一つとっても、当たり前のようにあらわれているわけです。これでは日本は必ず滅びるでしょう。 労働生産性劣化の問題は、労働者個人の問題ではなく、全体を司る日本社会のリーダーの劣化の問題なのです。このことを真剣に捉え、変えない限り、日本の復活はあり得ません。どんなにこのことを糊塗しても、このことが変らない限り日本は必ず滅びます。そして、その答えは右翼には微塵もない。そちらは戦前と同じ、滅びの方向性です。 リーダーが自分のことしか考えずに日本が右傾化したときは、必ず日本は失速し、滅びます。それがバブルの時から始まっているのです。 | |
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