専制政治の支配者は国民に愛国心を強要する その1 | |
[日本の政治] | |
2022年12月17日 23時6分の記事 | |
自民党の前幹事長の甘利氏が、国防を借金でするのは無責任であり、税金ですべきなので防衛費の大幅増額で増税をすることは『賢明な日本国民は必ず理解してくれる』と発言したことを以下の朝日新聞が報じています。国の事業において防衛費だろうが何だろが、そこに差異はありません。昨日の本ブログ『問題なのはあくまでも防衛費の急激すぎる増額』(2022年12月16日)では、これから日本は軍拡競争に走り、ものすごく防衛費が増額されるので、遅かれ早かれ大増税になるがゆえに、自民党で行なわれていた増税か、国債かという議論は無意味だと申し上げました。そういうことをこの甘利氏は国防を借金でするのは無責任なので増税と言っているに過ぎないのです。この甘利発言でも明らかなことは、これから軍拡競争と大増税の時代が来ます。ただ、日本はそれで潰れていきます。それにしても自民党で反増税を言い張った人々は離党をしないのでしょうか? 早く離党をしないと、年を越してしますと政党助成金の関係で新党結成ができませんよ。 ・ 『防衛増税「賢明な日本国民は必ず理解してくれる」自民・甘利前幹事長』(2022年12月15日 朝日新聞)
この急激な防衛費増額の財源問題の本質は、何度も申し上げてきたように、財源ではなく、なぜそれほど急激に倍増させるほどに防衛費を増額させる必要があるのかと言うことです。あくまでもこのことが最大の問題で、そのことについてキシダ自民党政権はまったく何も言っていません。この甘利氏の議論もまったくこの範疇の話で、防衛費増額の理由をまったくすっ飛ばしています。その上で、賢明でない国民は私・甘利の言っていることは理解できなという上から目線。明らかに上級国民の目線で、何よりも国民に重要な説明と情報公開をしない完全な非民主的な政治姿勢です。 こういう甘利氏のような論点のすり替えを、姑息といいますが、英語言うのならチーティング(cheating)というと考えます。因みに甘利氏を英語で言うのなら『ミスター コーンヘッド(Mr. Conehead)』と常日頃から私は思っています。しかし、本当のミスター・コーンヘッドはとても真面目で実直、姑息なことは毛頭しない方なのですが。是非とも徹底して見習ってほしいものです。 こんな低劣な非民主的な政治家では、はやり選挙区で落ちるだけはあるなとつくづく思います。ただ、選挙区の対抗の立民の議員もたいしたことはありませんが。 甘利氏の発言は、何も実質的な説明をしていません。どうしていきなり防衛費を2倍にするほどの増額をする必要があるのか、どうして増税をしなくてはならないのか、増税による社会的な影響は考えているのか、増額以外の外交防衛政策の選択肢や方法についてそもそも考えてきたのか、またそういう施策をやってきたのか、この増額と増税で効果を保証できるのかなどです。 ただ、この甘利発言のように、私・甘利が言っていることは正しいからいずれ賢明な国民は理解してくれると言っているだけです。でも、何も説明をしていない甘利氏の発言を理解する国民を私は賢明とはまったく思いません。むしろ、民主主義を自ら捨てた愚か者と断言します。 このように甘利氏が、何も説明をしていないのに、その『理解』を国民に委ねるというトンデモ論を展開するのは、そもそも何も説明していないという民主的手続きを踏んでいないことの証左に過ぎません。だから、このような非民主的な言い方をするのであり、その発言の本質は『専制政治』そのものなのです。これは完全に民主主義ではありません。今また戦前の専制政治の時代に逆戻りです。そういうものがアベ政治以来日本に染みついてしまいました。そして、アベ政治の正当な後継者であるキシダ・ハギューダ体制は、まさにアベ政治を踏襲、より先鋭化させているのです。しかし、そこに彼らの瓦解の胚芽があるように見えて仕方がありません。 | |
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