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野党共闘に魅力がなくなっているのではない、時代の趨勢が見えていないだけ
[日本の政治]
2023年4月10日 22時6分の記事

統一地方選の前半戦が終わり、以下の毎日新聞の記事では、大阪ダブル選挙、北海道知事選の結果を受けて、野党共闘が『魅力を失っている』と評価しています。この記事の視点や考えは、実にワンテンポ遅いもので、同時に時代の趨勢が見えていないものと評価します。言ってみれば間抜けな記事と言うことです。

・ 『結果伴わぬ野党共闘「魅力失う」 大阪ダブル・北海道知事選敗北』(2023年4月10日 毎日新聞)

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すでに数年前から自公一党体制が続き、さらにその自公に近い維新や国民民主などの存在で日本の政界は大政翼賛的になっていますから、政界において多様性のダイナミズムを取り戻し、独裁・先制的な政治を廃し、政治を正常化させるためには『野党共闘』が必要なことはいうまでもありません。
ただ、この『野党共闘』は、すでに立憲がイズミ体制になって以来、期待すべきもないものになっていることは明白です。野党共闘自体が一年以上前から、完全に不可能になっているのです。その戦犯は間違いなく立民イズミにあるわけですが、それにプラスして連合ヨシノであるわけです。
野党のリーダーで、お正月に乃木神社に行くという政治的意味を理解していないのではまったく話になりません。立民イズミのことです。私は一般的な日本人よりははるかに神社に参拝にまいりますし、宗教はと問われれば『神道』と答えます。
しかし、日本の軍国主義時代に多くの宗教が弾圧されたことを、教科書で読んで知っています。私の高校はミッションスクールでしたが、学校では戦前・戦中にキリスト教が迫害されたことを何度も聞かされました。そのような歴史の現実を聞かされたことは非常に大切なことと今でも思っています。
戦前・戦中の軍国主義時代のことを知っていれば、野党のリーダーとして少なくとも乃木神社に初詣にいったことを得意気に発信することはしないでしょう。もしくは、立民の支持者になり得るクリスチャンなどへの配慮の言葉を最低でも発信するでしょう。しかし、イズミはそういうこと一切しないのですから、話になりません。恐らく立民イズミは戦前・戦中の知識がほぼ皆無なのでしょう。あっても、右翼と同質の大日本帝国は何一つ悪いことをやっていないけど、連合国に不条理に罰せられたという被害者意識だけなのでしょう。このような人物に野党のリーダーがつとまると考える方が間違っています。
立民イズミ体制になって1年以上経っていますが、立民として、また野党のリーダーとして、政策の方向性及び与党との対立軸を打ち出せたでしょうか? はっきり言ってまったく打ち出せていないどころか、反対ばかりと揶揄されていたころの立民よりも悪い状況になっています。
現状の立民において、無能なイズミや、首相として総選挙で完敗したまったくの敗軍の将であるノダがいまころ出てきても、何の意味もありません。繰り返しますが、ノダは完全なる敗北者です。でもそう思われたくないから、一年ほどした首相という肩書をふりかざすのだと考えますが、彼には中味と実績がないからそうするに過ぎないと考えます。完全に終わっている人物です。彼には国トップとしての運がない。そういう運があれば2012年の総選挙で負けることはなかったでしょう。
そして、立民。実際、完全に終わっています。岐阜で立民を裏切った候補者にやられるがまま、手も足もでない。まったく話になりません。この党には、有望な方がいるのかもしれませんが、この党に肩入れすれば、間違いなく人生の時間を浪費することになると思わせるに十分なレベルにすでになっています。
ただし、放送法について追及した小西氏は、彼の行なったことに本当に正義と国益があるのなら、必ず彼は再浮上するでしょう。
いずれにせよ、この毎日新聞の記事が言うように野党共闘が『魅力を失っている』のではなく、日本の政治を正常化するための野党共闘をする存在がすでに一年前になくなっているのです。そういう現実を見ないと、単なる野党共闘の必要性を否定するだけのアホ記事になるだけで、現状の日本の大政翼賛化を加速させるだけです。記事としてはかなり甘い。


○ 時代の趨勢が見えていない
この毎日の記事をご覧いただきたいのですが、そこに『主な知事選の支援勢力と結果』という写真入の図表があります。この図表を見て何かをお感じにはならないでしょうか?
この図表を見て、私が強調したいことは、女性の時代がすでに終わりになっているということです。控えめに言っても、女性が表に出ての神通力はすでになくなっていると言うことです。大阪と北海道の知事選で女性が圧倒的に大差で敗北しています。以前、選挙に負けても、『女性』ということで一定程度の集票力がありましたが、もうすでにそれはなくなっていると言えるのが、この2つの選挙の最大のポイントと考えます。
こうなった理由は2つあると考えます。
1つは、バブル前後から始まった女性の時代、もしくは女性をもてはやすだけの時代が終焉に近づいていることです(もしかしたら終わっている)。
そして、もう一つは、その約30年に及ぶ女性の時代に女性が実績を残せなかったことです。女性だからと言って国民の味方でもなければ、平和の使者でもないことは明らかになりました。このようなことを含めて、女性と言うことでそこに希望を見いだすことが、すでにできなくなっているのです。むしろ、『女性』はこれまでの30年の時代の象徴としての要素があり、それはすでに希望とは反対の要素をもっているのです。
今回、大阪と北海道の知事選などに、このことが非常に色濃く出ていると考えます。確かに、今回の統一地方選挙の前半戦では、女性の当選者が最多ですが、このトレンドはいずれ近いうちに変わり、4年後にはトレンドでなくなっているだろうと考えます。
あと若い男性と言うだけでもてはやされると言うことは、今後は起きないと考えます。『若い』という要素は『女性』であることが持つ要素の派生のようなもので、この女性の持つ要素が変わって意味をなくしていくと同時に『若い』という要素も変わって意味をなくしていくでしょう。
これからの時代のキーワードは『消費から生産』です。この『生産』というキーワードに引っかかるものだけが、前向きな評価をされていきます。お遊びの時代は終わりと言えるかもしれません。
このような時代の趨勢において、立民は今後、世論に対する方向性を示すことはできないだろうと考えます。それが今回はっきり出たにすぎないと考えます。

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1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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