当代一流の政治思想家による保守思想の定義 | ||
[日本の政治] | ||
2023年11月26日 22時38分の記事 | ||
亀井静香さんというと、国民新党の元代表で、私のボスでした。私は同党の広報部長であったので、亀井さんの発言や考え方はできる限り頭に入れていました。だから、ある程度は、亀井さんのお考えが、自然とわかってしまう部分があります。国民新党の後も、その発言を可能な限り追っていました。やはり、その時々の世情について、どう考えられているのかということについて知りたかったからですし、知る必要があると考えていたからです。そして、最近、亀井さんの発言としては最高のものを、見付けました。
それは、『自民党という絶望』(2023年 宝島社新書 著者:石破茂、鈴木エイト、白井聡、古谷経衡、浜矩子、野口悠紀雄、鈴木宣弘、井上寿一、亀井静香)という本に書かれている保守思想についての定義です。以下のものです。
人類における多様性と、保守主義を最高の形で表現した最高の政治思想です。こう言ってはおこがましいですが、率直に『よく勉強されているな』とこの文を拝見して思いました。 これこそ人類に必要な多様性の原点であり、また保守主義の定義として私が観たもので最高のものです。この定義は、西洋政治思想を超えたものではないかとさえ率直に思っています。正直、この文には脱帽。私はまだまだだと思いました。この表現は使わせていただこうと思っています。ザ・フナイの連載で多様性について散々と書き、保守主義について書きましたが、この表現がとても気に入りました。 亀井さんが切れ者の当代一流の思想家というのはこういうところに現われると率直に思います。 民族性というのは、地球における地域毎の生態系と同じものです。その本質・意義は、『人間の生存』にあります。地球上には寒い地域での生活もあれば、暖かい地域の生活もあります。海辺での生活もあれば、山間での生活もある。そういうところで生きていくために文化ができ、民族性というものが生まれてきます。民族服一つとっても、そういう各地での生存というものが、色濃く反映されています。酷寒のロシアでの民族服は、まさに酷寒の地では生存に資するものですが、赤道直下の民族には生存には不向きです。当たり前です。 そして、その人類における生存の方法は多様であり、その多様性は人類にとって宝です。この宝を守ることが、保守というのなら、それは間違いありません。人間の生存と多様性、多様性は人間の生存のためにある。これが保守主義の本義ということです。 日本では、保守思想というと、新自由主義とタカ派・軍事優先主義と考えている人がいるようですが、そんなことはあり得ません。新自由主義はこの多様性を否定し、日本の特徴を否定するものです。また、タカ派・軍事優先主義は共産主義国にもあるものであって、それが保守主義、それも日本の保守主義固有のものではないことは一目瞭然です。タカ派・軍事優先主義は単にタカ派・軍事優先主義でしかなく、保守主義でもなんでもないのです。こういうことがわからないのですから、驚きです。単なるバカ。新自由主義でタカ派・軍事優先主義というのは大抵の場合、軍事産業の走狗。 亀井さんには色々な面があると思います。ただ、私にとっては、亀井さんの思想家としての面が際立っています。そして、この亀井さんの当代一流の思想家としての面、それが亀井さんの本質だと、国民新党のときから思っています。恐らく、亀井さんは現在の日本で最高の政治思想家だと考えます。 | ||
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