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甘利氏疑惑、山東氏の発言などをもう一度、考える
[日本の政治]
2016年1月27日 23時50分の記事

先日、本ブログ「実は認めてしまっている山東氏の発言 」(2016年)で、甘利氏疑惑に関しての山東氏の発言に触れましたが、もう一度、この疑惑やこの発言について考えてみましょう。

『「まさに『ゲスの極み』。」業者と「両成敗」を…自民・山東昭子氏』(2016年1月21日 産経新聞)

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前回、この発言は実際のところ今回の疑惑について認めていると書きました。それは間違いのないことですが、他のことも見てみましょう。
贈収賄事件のポイントは、「権力」にあります。政策や制度にかかわることで、それを動かすことができる権力を使って恣意的に利益を得ようとする構図の中に、権力者への金銭の受け渡しと見返りが発生します。だから、権力がない人には、このようなことは絶対に起こりません。なぜなら、見返りが期待できないからです。
したがって、贈収賄は権力を中心に起こるものであって、特定の個人という要素で生じるわけではありません。だからこそ、権力の座にある人は常に、贈収賄ということのターゲットになるわけであり、そのことに心を動かすか、反対に公への責任を全うしそのようなものに手を染めない者となるかということが、ポイントになるわけです。今回のような疑惑が出るということは、この意味で前者という可能性を示唆しているわけです。これが今回の問題の中心的要素です。贈収賄事件は今に始まったものではなく、太古の昔からあるわけですが、常にポイントは同じです。
権力者へ金銭を渡し私益を画策する者からすれば、その画策の本質は権力者を使い仕組みを動かして利益を得るという構図であるわけです。こういう構図の中で得られた利益の一部がその権力者へと見返りとして動くというのが贈収賄事件の構図ですから、そもそもそのターゲットになった権力者は、この構図の中に嵌め込まれた人物と言うことなのです。そして、金銭を渡す者の意図にそってその権力者が動けば、この構図に嵌まったというより乗ったわけですから、その時点でアウトなのです。構図に乗ったと言うことは、そのおこぼれをその権力者が目当てにしたと言うことです。そして、これは国家と公共性に反し、国民を裏切る行為です。
今回の疑惑も同じ構造であると考えます。もしそうなら、「ゲスの極みの極み」はお金を貰った方なのは一目瞭然です。
権力の腐敗は国を弱めます。公正性や法秩序を弱めます。だから権力の座にある者の責任は極めて重く、責任が問われるわけです。その国家国民を背負っているわけですから、両成敗といってもイコールではないと考えます。
贈収賄は「権力」を巡って生じます。国民も主権者です。特に選挙の前は、このようなことに気をつけなければなりません。私は関係ないと思っていても、金銭を得る側に知らずになる可能性があります。
しかし、なぜ、今回のような疑惑を持ち上がった大臣に国会で経済演説をさせたのか理解に苦しみます。経済演説の時に民主党などが退席したのは当然でしょう。そして、ダボス会議に行くというのも、今回のような疑惑があるのに「日本の顔」として行かせたのも問題があるものと考えます。いろいろな意味で疑問のみが積み上がっていく今回の疑惑です。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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