天皇陛下のお言葉 | |
2019年2月24日 23時25分の記事 | |
天皇陛下が本日行われた政府主催の在位30年記念式典でおっしゃっられたお言葉が、以下の通り報じられています。 「在位30年記念式典 天皇陛下のお言葉全文」(2019年2月24日 日本経済新聞)
ご即位をされてからの30年の御代をお振り返りなられたお言葉は、どれもご慈愛に満ち、厳粛で、言い表せないおもみに満ちてございます。冒頭では以下のようにおっしゃられています。 平成の30年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちましたが、それはまた、決して平坦な時代ではなく、多くの予想せぬ困難に直面した時代でもありました。世界は気候変動の周期に入り、我が国も多くの自然災害に襲われ、また高齢化、少子化による人口構造の変化から、過去に経験のない多くの社会現象にも直面しました。島国として比較的恵まれた形で独自の文化を育ててきた我が国も、今、グローバル化する世界の中で、更に外に向かって開かれ、その中で叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していくことが求められているのではないかと思います。 国民の困難に常に寄り添われた天皇陛下と皇后陛下のお心が改めて心にせまる想いが致します。そして、平和を何よりも大切にされる大御心がやはり「平成の30年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちました」に表れていると存じます。わが国の近現代における歴史において戦争のない時代となった平成の御代をおつくりになられた大御心は、日本と世界の情勢を分析している端くれの者として常にいたいほど感じるものでございます。その大御心にありがたさや感謝を申し上げるとともに、国民の一人として大御心をわが心の中心として行かなければならないと改めて存じる次第でございます。そして、そのためには「今、グローバル化する世界の中で、更に外に向かって開かれ、その中で叡智を持って自らの立場を確立し、誠意を持って他国との関係を構築していく」ことをしなくてはならないと前を見据えることが必要で、またそのように改めてわが心に言い聞かせた次第でございます。 天皇として即位して以来今日まで、日々国の安寧と人々の幸せを祈り、象徴としていかにあるべきかを考えつつ過ごしてきました。しかし憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠く、これから先、私を継いでいく人たちが、次の時代、更に次の時代と象徴のあるべき姿を求め、先立つこの時代の象徴像を補い続けていってくれることを願っています。 このお言葉を拝読して、平和と安寧がなった平成の御代の大御心が今後も様々な形で引き継がれていくことを皇室と国民がともに成し遂げていかなければならないことと改めて存じました。 平成が始まって間もなく、皇后は感慨のこもった一首の歌を記しています。 ともどもに平(たひ)らけき代(よ)を築かむと諸人(もろひと)のことば国うちに充(み)つ 平成は昭和天皇の崩御と共に、深い悲しみに沈む諒闇(りょうあん)の中に歩みを始めました。そのような時でしたから、この歌にある「言葉」は、決して声高に語られたものではありませんでした。 しかしこの頃、全国各地より寄せられた「私たちも皇室と共に平和な日本をつくっていく」という静かな中にも決意に満ちた言葉を、私どもは今も大切に心にとどめています。 大変に心に響くお言葉でございます。大御心が本当に温かく感じられます。 平和国家の建設。私たちが進むべき方向性は明らかです。しかし、我々国民はそのための努力も、知恵を絞ることもまだまだ道半ばではないかと存じます。 お言葉を拝読して、平成の御代が近現代でのわが国のあり方を変えたように、我々国民は考え方、国内外との接し方に新たなる平和の次元をつくり出し、平成の御代が生み出した平和の礎を守り、発展させていかなくてはならないと心から存じた次第でございます。陛下の大御心をわが心として歩み出さなければならないと改めて存じました。 | |
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