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問題なのは思考?
[日本の政治]
2019年9月1日 5時49分の記事

昨日の本ブログ「問題なのは思考?」(2019年8月31日)の続きです。

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真逆だからこそ意味がある
日ユ同祖論なんてことはそもそもないと考えますし、厳密にいって、ユダヤ教文化と日本の文化は真逆です。しかし、真逆だからこそ意味があると考えます。これは、30年以上前に糸川英夫さんがいったことの受け売りですが、それはまったく正しいと考えます。
ちょっと話しはそれますが、私は糸川さんの自称弟子、高校・大学時代は熱狂的ファンで、大学生のときの就職活動で最初にお願いに行ったのは糸川さんのところでした。お願いしにいった結果は、糸川さんには一度、社会を見てからまた来なさいというものでしたが、その後、何度か勉強会に呼んでいただき、その後、私は渡米をしました。高校以来、糸川さんの思考に熱中し、勉強して今日に至りました。その糸川さんがイスラエルのことを熱心に日本に紹介し、研究をされていましたので、私も高校生、大学生の時からユダヤ教やユダヤ人について考えてきました。まさに30年以上もユダヤ教のことを熱心に見つめてきましたから、私の思考はユダヤ人的な傾向があると思います。実際、米国で一番、話しがあうのもユダヤ人や牧師や神父で、今でもユダヤ人に対して尊敬をしていますし、そのユダヤ人の思考は常に私の指針です。実はその糸川さんの縁で昨年はイスラエルに連れて行ってもらいました。
話しを戻すと、上述のように日本の文化とユダヤ教の文化は真逆です。そして、最も根本の違いは文字と歴史の集積及び分析にあると考えます。日本は歴史ということに極めて疎く、歴史学がない文化で、そういう意味で歴史のない国といって良く、すぐに忘れる文化です。時間軸がない文化ともいます。そしてだからこそ、議論のない国でもあります。ただ、この日本の文化は現代では極めて大きな欠点になっていると考えます。日本と日本人の生存に関わるほどに。
したがって、日本はユダヤ人から学ぶものが多いと考えます。そうすれば今ある問題も多くは改善に向うことでしょう。ただ、ユダヤ人のまねはしないことですし、イスラエルと付き合っても、今の日本人では欺されるだけでしょう。彼らが文字と歴史の集積及び分析の文化がない日本を評価するとも思えません。なぜなら神聖ではないからです。
ユダヤ教だけではなく、キリスト教なども見つめてみると、歴史学の意味がわかると思います。そうなると仏教や儒教の意味もわかってきますし、神道の本質もわかってくると考えます。そうしていけば日ユ同祖論が暴論であることもよくわかるでしょう。そして、そういう思考の営みが日本の明日を必ずつくっていくことでしょう。

歴史を忘れた文化は亡びる
最近、韓国から「歴史を忘れた民族は亡びる」という言葉をよく耳にします。この言葉は日本だけに向けられているのかと思っていましたが、先日、韓国ドラマを観ていたら、この言葉を韓国人同士の飲み会の席で声を合わせていっている場面があり、この言葉は韓国人同士で普段言い合っているものと思いました。そして、なによりこの言葉が意味することは正しいのです。
むしろ、この言葉を使用する韓国人を見れば、ユダヤ人に似ているのは、日本人よりも圧倒的に韓国人の方だと考えます。この言葉はサバイバルのためにあるわけで、だからこそ歴史はきちっと学ぶ必要があるわけです。良いことも悪いことも。歴史学が神聖であるのは、構造と因果を見極め、それが現在と未来を救うからです。間違っても過去の肯定をするためではありません。そもそもそんなことをする必要もないですし、してはならないのです。
歴史学とは過去を覆い隠し、現在を有利に運ぶために使用されるものではありません。そのような思考は、何も学びがありませんし、神聖な歴史学に嘘が入れば、同じ失敗を繰り返し、身を滅ぼす結果になるだけです。今の日本は正に歴史学的には、大変に危険なパターンの一つでしょう。
実際、歴史を改ざんする力も利益もあるのは権力者ですが、そのようなことが行われれば、権力者の都合が良い状況が作り出され、横暴を許し、同時に権力者がそうするが故に同じ失敗を繰り返すことになります。今の日本がまさにそうでしょう。
今の日本にはその神聖な歴史学はありません。政府の記録を改ざん・破棄するというのは、悪政の象徴ですが、そのようなことが生じ、同時にそのようなことをあまり問題としないことも非常に日本的であるわけです。また、約74年前にぼろぼろになって亡びた価値観を、何の反省もなく今また復活させることに躊躇がない現在の日本に歴史学がないのは、なにより明らかでしょう。
一度、亡びの道に至ったことを、また復活させようという思考は、単に思考や文化に歴史・時間の観点がないからです。そして、その結末はまた亡びに至るのは当然で、このような思考を主導するものの真意は、日本をまた亡ぼしたいか、先の大戦で大きく地位と利益を失った人々の復活運動か、単にバカであるかのいずれかでしょう。恐らくその3つともでしょう。
言うまでもなく、このような思考は日本の将来と大半の日本国民にはまったく利益がないことは明らかです。害しかありません。それはまさに先の大戦と同じなのです。だから、そもそも右翼は今や意味がないのです。そして、このように考えても、私は日本人としての誇りをまったく見失いません。むしろ安倍政権下で政治も経済もガタガタになってしまって、この先、どうやって日本を立て直すのかと考えます。
現在の日本で復古主義をいっている人たちの間に日ユ同祖論をいっている人々がいるわけで、これは笑止の沙汰といわずしてなんというべきなのかと考えます。一貫して目茶苦茶でまったくこじつけばかりなのです。現在の日本の動きや、かつて戦前にあった日ユ同祖論が出てきた状況を観れば、そもそも日本の右翼がユダヤ教を理解しているとは思えません。歴史学を重視しているのなら、現在のような復古主義は生じないはずです。日ユ同祖論のそもそもの目的は、ユダヤ人の持つものなのでしょう。それか右翼の背景にユダヤ人がいるかのどちらかでしょう。
日本の右翼ほどユダヤ人とわかり合うことができない人々も珍しいのではないかと考えます。到底、そこに思考の接点があるとも思えませんし、日本の右翼がユダヤ教を理解しているとは考えません。結局、その実相は、自分なりに勝手に解釈して、その気になっているだけでしょう。

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○ 『餓死した英霊たち』

○ 『世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか』

先の大戦も、現在も日本国民を大切にしない政治。この2冊がそのことを雄弁に物語ります。

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◎ 拙著です

○ 『この国を縛り続ける金融・戦争・契約の正体』



内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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