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またいつものパターン
[日本の政治]
2020年1月6日 23時27分の記事

政界は年初から大きな動きを見せていますが、その発言を観るとまたいつものパターンと思わされるものばかりです。

「森法相『不法出国の犯罪、遺憾』ゴーン被告逃亡」(2020年1月6日 日刊スポーツ)

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上記記事では、法相の森氏がゴーン氏の密出国・逃亡について「適正な出国手続きを経ずに不正な手段を使って出国するのは、不法出国の罪に当たる犯罪。誠に遺憾だ」(2020年1月6日 日刊スポーツ)と報じられています。実際、ゴーン氏の密出国・逃亡が不法行為であるのはわかりきっていることで、その不法行為について遺憾というのもまた当然で、法務大臣ならそれは当たり前のことです。なぜ、このような実質意味のないことを言うのかと考えますが、このコメントに意味を見いだせません。むしろ、このようなコメントの前に、所管において不手際が生じているのですから、まずそのことを国民に謝罪すべきでしょう。この発言だけを観ていると自らの責任を棚上げしているように見えます。
さらに、この発言はゴーン氏との対立関係を作り出しているように見えます。世論においてゴーン氏に対しての怒りはかなりあると思いますし、これまでゴーン氏を持ち上げてきた人々はその見識を間違いなく疑われるでしょう。ただ、森氏のこの意味がよくわからない言葉は、すでに国際問題になっているこの問題において、ナショナリズムや対立関係を作り出して、責任を曖昧にしたり、世論誘導をしようとしている可能性を非常に感じます。
本ブログ「イラン・コントラなどなど」(2020年1月4日)では、あくまでも可能性のお話しとして以下のように書きましたが、森氏の発言はやはりその可能性を感じさせます。


そして、このように観ると、ゴーン氏の密出国は、日本政府がリリースした、もしくは知っていて黙認した可能性もあるということが考えられます。あくまでも可能性ですが、決して驚くほどのものではない可能性で、この辺りが自衛隊の中東派遣と何らかの関係があるとも考えられます。


1973年の金大中事件では、当時の田中角栄首相が、韓国側が金大中氏を拉致することを事前に了解していたということがありましたが、そのようなことを考えると、ゴーン氏が密出国することについて上述のような可能性がないとは言い切れないでしょう。少なくともその可能性は考えるべきことと考えます。ただ、金大中事件と今回のゴーン氏の件との違いは、時の政権にとってどのような意味を持つかと言うことでしょう。
一昨年の11月、にんげんクラブでの講演では、ゴーン氏の逮捕は日本の核に関係すると指摘しました。そして、ザ・フナイ2019年3月号ではこのことを詳しく書きましたが、日本の核が、北朝鮮やパキスタン、そしてイランへと繋がっていくことをザ・フナイの連載では再三指摘してきました。安倍政権にとってはゴーン氏が日本にいては困る事情がもしかしたらあるかもしれません。そのポイントは言うまでもなく日本の核です。世界において北朝鮮の核より日本の核の方が圧倒的に問題なのです。そして、このようなことが自衛隊の中東派遣に関わるということは、可能性としては十分考えられることです。

また秘書が・・・
衆議院議員の下地氏が、IR汚職事件に関して会見を開いたことが、以下の読売新聞の記事で報じられています。この記事のポイントは二つあって、一つは中国企業から100万円と書かれていることと、もう一つは贈賄容疑で逮捕されている紺野氏から下地氏の事務所の職員が100万円を受け取ったことについて下地氏は受け取ったという報告を受けた記憶は『今』はないと言っていることです。

「下地議員、中国企業から100万円『事務所で職員が受領』「報告受けた記憶ない」」(2020年1月6日 読売新聞)

まず中国企業から100万円ということは、政治資金規正法の外国人からの寄付の禁止を彷彿とさせますが、この中国企業の実態がよくわからないので抵触するのかどうかはわかりません。以下の東京新聞の記事では、このことをポイントにして書かれています。2006年に外国人からの寄付について緩和されていますが、明らかに厳格化する必要があると考えます。

「衆院5議員、任意聴取 IR汚職 一部は現金受領否定」(2020年1月4日 東京新聞)

また、下地事務所の職員が100万円を受け取った報告を下地氏が受けた記憶はないというのは、常識的にはないことと考えます。一般的に100万円は大金ですが、政治家の秘書にとってもそれは大金です。秘書が100万円をあずかれば、すぐに政治家に報告しますし、領収書を渡していないことも報告します。一般的にも普通そうするでしょう。そうでない場合は、大抵は着服しているケースと考えます(政界の場合)。
また、政治家の側から考えれば、そのような大金の寄付があったことを知らなければ、その寄付者にその後に会った場合、とんだ大恥をかくことになりますので、絶対に秘書に報告させます。特に下地氏はIR議連の副会長と以下の沖縄タイムスでは書かれていますから、このことはなおさらです。ただただ常識的な話しなのですが、下地氏はそうではないと言っているわけで、政界の感覚からすれば明らかにおかしいと考えます。もちろん一般的にもそう考えます。
100万円という大金の領収書を紺野氏に渡そうとした秘書が、そのお金に関してボスに報告をしないということはあり得ないと考えます。むしろ、報告をしていて政治資金収支報告書に記載していなければ、賄賂性の認識がそこにあると考えますが、この辺りがポイントと考えます。そうなるとこの職員がポイントになりますが、この下地氏のコメントは「秘書が・・・」という政治家が使うフレーズのように考えます。またもしかしたら、そのような秘書はいないかもしれないと考えます。

「下地幹郎氏、現在6期目 菅長官とは『しもちゃん』『すがちゃん』の仲 政界に幅広い人脈【IR汚職事件】」(2020年1月6日 沖縄タイムス)

もう一つ、100万円を受け取った報告を受けた記憶は『今』はないというのは、あとになったら思い出すという含みがあります。実際、このIR汚職事件に関して下地氏は以下の日刊スポーツにあるようにすでに一回、後から思い出していることをしています。記事には以下のように書かれています。


下地氏は、「500」社側が現金各約100万円を渡したと供述した衆院議員5人のうちの1人。当初、共同通信の取材に「俺が受け取っていたことはない。秘書もないと思う。収支報告書にも載っていないので調べている」としていた。他の4人は、これまでに記者会見や文書などで現金受領を否定している。
「カジノ汚職で維新下地氏が現金受領認める 離党も」(2020年1月6日 日刊スポーツ)


また、上記日刊スポーツの記事では、以下のように下地氏があっせん利得の予防線を張っていると思われる下地氏の発言が載っています。IR議連の副会長で、政界では南の○○オと言われるかなりアグレッシブに動き回る下地氏が、何もしないということがあり得るのかと考えます。


下地氏によると、提供者は、衆院議員秋元司容疑者(48)=収賄容疑で逮捕=への贈賄容疑で逮捕された「500」社側の紺野昌彦容疑者(48)で、以前から面識があった。17年10月15日ごろに那覇市の事務所で、職員が100万円が入った封筒を受け取った。中国企業側の意向を受けた政府機関などへの働き掛けはしていないと否定した。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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