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お金をばら撒くのは信頼の証
[日本の政治]
2020年1月9日 23時50分の記事

安倍首相の中東訪問が行くの行かないのとくるくる変わるその本質は、一つしかありません。それは、安倍首相が外交プロセスに入っていないということです。つまり、蚊帳の外だから右往左往するわけです。恐らく質の良い情報も入っていないのではないかと考えます。

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ロシアのプーチン大統領がシリアを電源訪問していますが、今年に入って中東で生じていることはすべて同じ方向性を持つもので、すでにこれまでとは別次元で物事が動いています。しかし、日本ではそのことがほとんど分析できていないと考えます。そういう意味での外交プロセスに入っていないということなのですが、ということは日本とは異次元で外交プロセスが進んでいるということになります。
もちろん、日本は別の外交プロセスには入っています。そういうところに安倍政権でのバラマキ外交の本質があるわけですが、それはメインストリームではなく、これから消滅するもので、言ってみれば、ソレイマニ氏と同じ意味をもつと考えます。安倍政権のこのような外交に付き合わされると、日本人は大変な思いをすることになると考えますが、このことはずっと以前からザ・フナイの連載などで指摘してきました。
ここ数日の安倍首相中東訪問で右往左往したことがすべてを示しています。状況をコントロールできる立場にない、そのような立場からも遠い、そしてまったく次元が違っている。そういうことがすべてこの数日間に凝縮されているのです。
自衛隊の中東派遣も、そのようなレベルで行かされるものですから、行かない方がよいですし、そもそも行く理由が明確ではありません。また行っても実際、力も権限もないのでその意味は本当にないのです。要するに憲法改正のための派遣であって、それでは順序が逆であって、あくまでも国民を裏切るものでしかないのです。国民を裏切るのは戦前だけにしていただきたいと心から考えます。

ゴーン氏の会見については法相の森氏が、以下の記事のように徹底した反論を展開、その国士様ぶりを産経新聞がそれらしく伝えています。ゴーン氏の人物が劣悪なのはよくわかりますが、しかし、今回のケースは法相の失態とも言えるものです。そういう間抜けさを棚に上げて国士様を気取るのは、ゴーン氏と同じほどの人格的劣悪さをやはり感じてしまいます。法相を交代して新しい人に反論をさせるのが筋でしょう。

「ゴーン被告会見に法相が2度会見で反論 『誤った事実の喧伝、看過できず』」(2020年1月9日 産経新聞)

さて、このゴーン氏について日刊ゲンダイが以下のように面白い記事を書いています。要約すれば、安倍政権はレバノンに231億円もばら撒いているのに、何の効果もなく安倍首相は舐められているというものです。確かにそう思う国民は多いでしょうし、怒りもあるでしょう。ただ、敢えて言うのなら、この日刊ゲンダイの記事は面白いのですが、しかし、それは金にものを言わせて他国に言うことをきかせるともとれる話しになるので、それは気をつけるべきでしょう。そしてさらに言うのなら、このお金と安倍政権とレバノンの関係の実相は日刊ゲンダイがいうことと反対と考えます。

「ゴーン逃亡レバノンに231億円 安倍政権バラマキ外交効かず」(2020年1月8日 日刊ゲンダイ)

どういうことかというと、こういうバラマキができているところは、実は裏ルートができている可能性があるということです。
これは例えば、日本からODAを出して、現地政府と結託してその10%を日本にキックバックさせ、そのマネロンを宗教団体などを通じて行うというようなことです。もちろん、お金を日本に戻すと言うことは国民に戻すと言うことではありませんが、このようなバラマキは現地政府としっかりとしたパイプがないとできないわけです。つまり、もっとはっきり言えば、現地政府ときっちりと関係ができているからバラマキをするということです。ここに何よりのポイントがあります。
他にも例えば、ODAでの開発を日本企業が通常の2倍で受注して、その差額を日本の政治家などに還流するということもあるのではないかと考えます。そういうことも現地政府ときっちりとした関係がなければできません。
いずれにせよ、日刊ゲンダイのように意味もなくばら撒きがあると考えるのは少し甘いのではないかと考えます。安倍政権が途方もない額を海外にばら撒いているということは、このようなことがある可能性をまず考える必要があり、このような不正がないかマスコミ、政治家などありとあらゆる形で国民が精査する必要があることなのです。
この日刊ゲンダイの記事にあるように中東でバラマキが多くありますし、ウクライナでもあります。このようなことが、実は米国民主党のバイデン氏のウクライナ疑惑と関わる可能性もあるわけです。しっかりと見つめて行く必要があります。2016年の大統領選挙の時に、外交の安倍は、候補者であったトランプ氏を無視して、ヒラリー氏に陣中見舞いをしています。ここからすべてがはじまり、そこにすべてが凝縮され、いまもそのことが続いているのです。

以前、近代五種の国際会議に出席するためにブルガリアのソフィアに行ったことがありますが、その時、現地に日本の政治家に関わる銀行があったのには心から驚いたことがあります。日本では国民に知られていない色々なことがあるのです。

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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