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ナメクジのようにのろい(sluggish)と言われる始末?
 
2020年4月18日 23時53分の記事

韓国の文在寅政権は、新型コロナウイルスに対する防疫にほぼ成功しています。韓国での累計感染者数は10635人(数字はすべて4月17日時点)ですが、その内6827人はテグ(大邱)で発生した大規模集団感染です。しかし、そのテグにおいても17日の新規感染者はゼロになっています。2月29日にピークとなり、その後、完全におさえています。人口970万人で東京より高い人口密度のソウルでの累計感染者数はなんと621人。累計ですよ。一方、ダイヤモンド・プリンセス号の感染者数が696人ですから、比較すれば大変に少ない数ですし、逆に言えば同クルーズ船の状態がいかにひどく、厚労省管轄下での完全な超濃密大規模集団感染であったことがわかります。培養室と言われるだけありますが、やっていることは731部隊と同じ人体実験レベルです。普通なら集団訴訟になるのではないかと考えます。
このソウルの621人という数字が100%完全に正確な数字ではないにせよ、韓国はPCR検査をしっかりとやっていますから、日本よりははるかに正確な数字でしょう。その上でのこの数字なのです。とても少ないのです。これは間違いなく検査と隔離を的確に行ってきた秀逸な文在寅政権及び行政の対処・対策の結果の成功例であり、それは高い判断力と行政能力を示します。そして、もう一つの特筆すべき大事な要素は、その施策を迅速に、早め早めにやってきたことです。

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)

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韓国には解決策があり、一方、日本の安倍政権・日本政府にはない。だからブレる・・・
日本で最初の感染者が確認されたのは1月16日で、韓国は1月20日です。実は韓国の方が遅いのです。
一方、PCR検査のドライブスルーについては、韓国で最初にできたのは2月26日です。実は日本でも3月1日に新潟市で始まり、18日に同市で本格的に運用開始、翌19日には名古屋市も運用を開始しています。ただ、この両市とも独自に運用をしているわけで、厚労省が正式に認めているのは以下の記事のように、実はたった3日前の4月15日であるのです。ずっとドライブスルー方式でのPCR検査が必要と日本で言われてきましたから、当然、日本経済新聞では厚労省の動きについては「遅すぎた追認」という表現になります。韓国の中央日報も韓国で生まれたこの方式を日本政府は「今になって公式採択」ということになるわけです。本当に本当に遅いのです。これ、一分一秒を争う人の命に関わる感染症のお話しなのです。行政としては間違いなく明らかな失格で、その失敗の結果とその証が緊急事態宣言の発令であるわけです。

「厚労省、遅すぎた追認 ドライブスルー検査やっと始動」(2020年4月16日 日本経済新聞)

「日本政府、韓国で作られたドライブスルー方式の検査を今になって公式採択」(2020年4月17日 中央日報)

新潟市や名古屋市については、中央日報の記事「日本、『精度落ちる』と評価したドライブスルーを導入…厚生労働相は謝罪」(2020年3月19日)にあるように、3月17日時点で厚労相はドライブスルー方式について否定はしていません。ただ、この記事には以下のように、厚労省当局者が否定的にこの方式について考えていたことも書かれ、その後に厚労相が謝罪をしてることが書かれています。


最近、日本厚生労働省の当局者は「韓国が施行中の(ドライブスルー)検査方式は医師の診察を伴わないことが多く、むしろ地域社会の感染を拡大するおそれがあり、導入する計画はない」という立場を明らかにした。
(中略)
加藤厚生労働相は17日、ドライブスルー方式について否定的に評価をした厚生労働省の立場に関連し「当初の(メッセージ)発信に正確でないところがあった。おわびしなければならない」と述べた。加藤厚生労働相は、いかなる形態であれ感染拡大の防止が確実であるのならするべきだと付け加えた。


要するに3月17日の時点では、厚労相は否定はしていないが、厚生労働省としては前向きに進めるつもりはなかったということなのです。要するに政権・政府全体としては前向きではないのです。そして、その後、世論の動向や世界的な実施状況と実績が積み上がり、日本は1ヶ月も経って誤りを認め、ドライブスルー方式を正式に認めたということなのです。それなら日本経済新聞が『遅すぎる』と表現するのは至極当然なのです。
そして、何より日本政府は防疫に失敗し、緊急事態宣言発令してから、このような正式な追認をしたわけですから、誠に話しになりません。本当は緊急事態宣言を発令しない状態を作るためにドライブスルー方式を早期に実施しなくてはならなかったわけです。韓国はそうやってすでに一応の収束傾向を実現しているわけです。しかし、日本は緊急事態宣言が出てからこの方式を認め、これからやりますというのですから、韓国とはやはり実質2ヶ月の違いが生まれているわけですが、これがこれまで指摘してきた安倍政権・日本政府の空白の2ヶ月なのです。感染症の問題で2ヶ月の空白は犯罪です。
このように日韓には行政能力、判断力で雲泥の差があるのです。
以下のロイターの記事では、安倍政権の新型コロナウイルスへの対応ぶりが臆病でのろい(sluggish)との表現が掲載されています。ナメクジをslugと英語で言いますから、sluggishは『ナメクジのようにのろい』という意味です。要するにこの国際的な記事には、安倍政権は臆病でナメクジのようにのろいという評価が公然と載っているのですが、私からすれば『無能でなおかつナメクジのようにのろい』の方が正確と考えます。臆病ではなくバカなのです。バカでナメクジのようにのろいのですらか、この新型コロナウイルス対策が上手くいくはずは当然ありません。
以下の東スポの記事では、このロイターの記事が紹介されています。そこではこのロイターの記事で安倍昭恵氏が『世界一間抜けなファーストレディー』と書かれていると紹介されていますが、『日本の恥』という表現はありますが、世界一間抜けとは書かれていないと考えます。ただ、いずれにせよ、世界一間抜けであるのは間違いないでしょう。
しかし、実際には同氏は『私人』ですからファーストレディーでもなんでもないのですが、世界はそう見ません。当たり前です。それに『私人』というのも森友学園問題で責任を回避するための国民をなめたテクニックに過ぎません。そして何よりも、このロイターような記事が出るのですから、結果として日本の面汚しになっているのです。これがまさにクールジャパンの実態なのです。日本で一番、日本の価値を下げているのが、クールジャパンを推進した安倍夫妻であるということです。皮肉とも言えますが、クールジャパンとは所詮はその程度の子どもだましなのです。
私はこれまで安倍政権について無能、愚鈍と散々言ってきましたが、別にそれは過激な言い方ではなく、世界的には当たり前のことなのです。日本人は政治家や官僚を少し甘やかしすぎなのです。もっとしっかりと見て、批判し、たださないと、甘やかした不利益を被るのは自分たちということになってしまいます。そして、私からしたらとっくにそうなっています。これからは安倍ナメクジ政権と公然と批判するくらいしないと政府・政治・行政力が国際標準にはなりません。

「Wife of Japan's Abe criticised for group shrine visit, adding to his coronavirus woes」(2020年4月16日 ロイター)

「立川談四楼 安倍首相と昭恵夫人をチクリ」(2020年4月18日 東スポ)


新型コロナウイルス対策において、韓国は正確な施策を早め早めに行って成果を上げて、感染拡大の早期収束を実現しています。そしてこのことは世界から賞賛されています。韓国はまったくブレていません。その施策のポイントは早期のPCR検査で感染者を見分け、そして早期に感染者を隔離することです。デイリー新潮の記事「世界から賞賛された『韓国』の新型コロナ対策 『この時期、韓国にいて良かった』という日本人も」(2020年4月16日)では、韓国での自宅療養になった方々へのしっかりとしたケアが以下のように書かれています。自宅療養になって感染者が生活必需品を買いに外出すると感染が広がるからですが、日本はしっかりとやっているのでしょうか?


「自宅療養」となった人には自治体から生活必需品をそろえた“自宅隔離セット”が無料で提供される。中身はレトルトご飯、インスタント麺、水といった食料品から、歯磨きセット、石鹸、トイレットペーパー、ウェットティッシュ等の衛生用品までそろっている。また、市の職員が訪れ、検温チェックもあるという。
 日本がろくにPCR検査を行わず、少しずつ感染者を増やしていた頃、韓国では積極的にPCR検査を行いながらこうして医療崩壊を防いでいたのだ。


韓国は短時間の内にとても機能的に、そしてとても的確な判断をして対処をしてきています。とても素晴らしいと心から考えます。だから、上記記事にあるように、現状、韓国にいて良かったと思う日本人がいるというのは紛れもない事実でしょう。私でもそう思うと思います。というより、このような時期、日本にいて良かったと思えないのが何より情けないことです。だからこそ、そのように思うことができる政府と社会をつくり出さなくてはならないのです。それには、あまりにも安倍政権が障害であるのです。
韓国では、上記のような早め早めの検査と隔離という措置に加えて、しっかりとソーシャルディスタンスも行っています。新型コロナウイルス感染症は人から感染するわけですから、ワクチンや特効薬ができるまでは、このようにするしかないのです。実はとてもシンプルなお話しなのです。
それを日本では偉そうにふんぞり返った大臣様やお役人様、専門家様やワイドショーの司会者様やコメンテーター様が、このような施策に対して散々否定をして、結局、予想通り防疫に失敗、緊急事態宣言発令となり、あげく今頃になってドライブスルー方式を追認するとなるわけですから、それは本当に呆れるほど低いレベルです。この低レベル、国民からしたら呆れるというより、命の危険の恐怖を感じるほどでしょう。大半の国民はおかしいと思っていても何もできないわけですから、その恐怖は計り知れません。ただ、一般においてソーシャルディスタンスが徹底しているかといえば、日本ではまだ今ひとつのような気がします。
いずれにせよ、新型コロナウイルス対策について、文在寅政権・韓国政府には確信と解決策と明確な意志があり、一方、日本の安倍政権・日本政府にはそれらがないのです。だからこそ施策がブレるのです。何も確たる解決策も、意志も、確信もないのですが、でも偉そうにはずっとしている。しかし、現実は日に日に悪化していく。かつての旧日本軍の上層部とまったく同じです。ビックリするほど似ています。ただ、末期の旧日本軍と旧政府と同じように、すでに混迷し、思考・判断能力は崩壊しています。これだけブレると、首相官邸がまともに機能しているとは言えませんし、ほぼ崩壊していると考えます。
「」(2020年4月19日)(作成中)へ続く。



最終編集日時:2020年4月21日 21時2分

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1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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