今年1年を振り返る | |
[日本の政治] | |
2015年12月29日 23時49分の記事 | |
先ほど、今年1年のニュースを振り返るテレビの年末特番が放送されていました。今年も色々とあったなと思います。さまざまなニュースがありましたが、世相を反映してか、妙な事件も数多くありました。 りました。
その中で印象に残ったのは、近年、老人の犯罪が問題になっているということです。私が子供の頃はこのようなことは無かったなと思いますが、人間は肉体は衰えても、それにつれて意識が「老人」になるわけではありません。やはり社会において老人としての意識やコミュニティーに対する責任という枠組みがなくなっているのかもしれません。老人が社会から包摂されていないという状況と役割が与えられていないそんな状況があるものと思います。社会から飛び出してしまっていると言うことです。 永遠の若者社会、そんな状況に日本がなっているのかもしれません。これは以前、米国に住んでいたとき、米国の社会について感じたことでした。 この老人の犯罪率増加と同根と考えるのが、後継者育成がなされていないと言うことです。今の政界を見れば非常にそのことは鮮明です。次の後継者というものがいません。それは、明らかに後継者を育ててこなかった結果ですが、このことが政治の貧困を招いています。これも永遠の若者社会ということでしょうし、社会の後生へ伝えつないでいくことよりも思考の中心が「自分」にあるということでしょう。その本質は消費に志向があると考えられ、哲学の欠如とも言えるでしょう。 現在の政治の貧困は、恐らく10年以上前から確実に始まっていたことであると考えます。これらを一言で言えば、モラルの崩壊と言うことでしょう。ただ、そのモラルを取り戻すには認識を180度転換することが必要ですが、視点を少しずらすだけで可能とも言えます。むしろ、視点を少し変えると、結果が180度変わると言った方が正確でしょう。つまり、今のようにモラルを失ったのも視点が少しずれて結果が180度変わったと言うことです。モラルとはマナーのことではありません。モラルは視点を広くしないと成立しないものですが、マナーは視点を狭くするものです。このような視点の移動が必要なのでしょう。 消えた「ボーナス商戦」という言葉 昔、年末年始、街を歩くとその時々の雰囲気というものがありました。そういう時の雰囲気を味わいながら気分がリフレッシュされていたように思います。今や街を歩いていてもそんな風情を感じなくなっています。これは暖冬ということが問題なのではないでしょう。 以前なら、年末年始のこの時期になると「ボーナス商戦」という言葉が聞かれました。しかし、今や完全に死語になっています。労働人口の4割以上が非正規労働者になっている現状、そもそもボーナスがない人々が4割以上は確実にいますから、ボーナス商戦が成り立たない状況になっていることは間違いありません。それならこの言葉が死語になってもおかしくはないでしょう。ボーナス商戦を行う側も従業員に非正規労働者がいるでしょうから、いくら何でもボーナス商戦とは言えない、そんな状況もあるでしょう。 かつて日本はボーナスによって所得の低さを補っていたと言われていましたが、そのボーナスがなくなれば一気に所得は減り、可処分所得は落ちます。非正規労働者を増やす政策を行っておいて景気が悪い、消費が低迷したと言っても言動が錯誤しているとしか言えないでしょう。賃金を上げれば良いという安易なものではなく、やはりこの10年、15年、徐々に進行してきた状況が今に至って大きな問題となっていると考えるべきでしょう。それをいかに解決すべきかは、その問題をつくり出してきた人では思いつくことは本当は無理なはずです。 今年は不思議な事件が多かった 今年は、これまでなかった不思議な事件が多くありました。首相官邸にドローンが落ちていた事件、JRなどの施設が焼かれたりした事件、そして航空機へレーザー光線が照射された事件などです。これらの犯人が思想的に同じような考えをもっている一方で、どの犯人もそのような思想を持つには違和感を感じる人物像という共通項があります。簡単に言えば、政治を含めた世相を反映しているのでしょうが、何かおかしなことが起こされていると思わせるものが多くありました。さまざまな思惑がそこにあるように考えます。 モラルとは何か。そんなことをこれからはしっかりと考えなくてはならないように思います。人々が自由で、活き活きとし、幸福感を感じるにはどうするのか、そういうことを哲学として考えなくてはならないでしょう。少なくとも言論弾圧をするような政治がそのような社会を生み出せるとは毛頭、思いません。 | |
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