これでは“希望”は見いだせない | |
[日本の政治] | |
2017年10月2日 2時51分の記事 | |
朝日新聞が、以下のように、小池新党の実相を見事に描いた、とても良い記事を出しています。 「小池氏と維新、竹中平蔵氏が仲介 橋下氏も『密約を』」(2017年10月1日 朝日新聞)
上記記事のように、希望の党率いる小池氏と日本維新の会の松井大阪府知事、そして大村愛知県知事が、衆院選に向けて連携に合意し、その仲介を竹中平蔵氏がしたと報じられています。小泉政権に関わった竹中氏は、その後は維新に関わり、第二安倍政権が誕生するとすぐに安倍政権に関わって加計学園問題で焦点となった国家戦略特区などに関わっていくわけです。そして、今や小池新党に関わっているという報道が出ているわけです。この記事にあるように、元維新の橋下氏も小池新党に関係し、これまで維新であった橋下氏と松井氏が安倍首相と会談を重ね、安倍政権に入閣するのではないかという報道まで出ていました。また、小泉氏は今回、小池新党に関わっています。非常に全体像がわかりすい人物相関の構図になっています。 昨日の本ブログ「寛容な保守?」(2017年10月1日)で、小池氏がよく使うフレーズ「しがらみ」という言葉が古いと、その言葉遣いに感じる違和感を書きましたが、上記記事にあるように小池氏、松井氏、大村氏三者の連携を「三都物語」と表現するのも、昔どこかのCM(1990年、JR西日本)で聞いたような、そんな古さを思わせるものでした。上記の三氏の会見で、小池氏は「三都物語とでも名づけましょうか」(同上)と言っていますが、本人はこのフレーズが古いという想いがあるように感じますが、上記の竹中氏が関連する構図を見れば、この三都物語という表現は、もしかしたら竹中氏の発想なのかしれません。普通に考えて「しがらみ」も同じでしょう。 明らかに、上記の竹中氏が関連する人物相関の構図を見れば、小池氏が従の立場にある操り人形であることは間違いないと考えます。そして、希望の党に参集する政治家は、その操り人形に操られる政治家というレベルではないかと考えます。したがって、国民に顔を向けて国民のための政治をすることは、まず期待できないでしょう。そのような人たちが、憲法改正、安全保障という自主独立を臭わすことを言うのは明らかに欺瞞と考えますし、国民以外の誰かの利益がそこにあるというのが実相と考えます。これは安倍自民党も同じでしょう。背景が同じと考えるのが普通です。竹中氏を中心に日本の政治を見ると、明らかに日本の民主主義が蹂躙されていることがよくわかります。日本の政治状況は本当にひどいの一言につきます。 その安倍首相は、以下の記事にように「規制緩和」を言い始めています。この言葉は小泉・竹中改革のキャッチフレーズで、この言葉とセットで規制に縛られる利権などの「しがらみ」という言葉があるわけです。まさに小池氏に竹中氏がついて、安倍首相があわてて懇願するように規制緩和を言い始めた感があります。科学技術発展のための規制緩和というのですが、またもや安倍政権お得意の個別自称に焦点をあてる表現です。非常に視野が狭いわけです。本格政権になれない理由がここにありますが、これまでいくつもそのようなフレーズがありました。プレミアム・フライデーもそうですが、この言葉と同じく他のフレーズのものもこれまで実際には成果を何ら上げていません。そして、科学技術発展のために規制緩和が必要なら、なぜ、第二次安倍政権発足後のこの5年間で、それをやらなかったかと言うことになり、それは科学技術発展を疎外したのは自分自身であるということを自ら語ってしまっていることになります。もはやこういうことに気がつかなくなっています。この規制緩和、何かの利害がそこにあるものと考えます。 「安倍首相 科学技術発展へ規制緩和に取り組む考え」(2017年10月1日 NHK) 竹中氏については、本ブログ「曲学阿世の徒?」(2017年6月18日)で書きました。小池氏が「しがらみ、しがらみ」というのですが、小池氏と竹中氏の関係がはっきりした現状で考えるのなら、はっきり言って、竹中氏などは、“規制緩和という小池氏が言うしがらみ”にどっぷりつかってきたのは明らかです。したがって、小池氏のしがらみという言葉には何の意味もないと考えますが、むしろ問題を内包していると考えます。小泉・竹中改革では、規制緩和とともに政商と呼ばれる存在がありました。以下のように本まで出ています。もちろん、このような内容の本は、これだけではありません。 『「小泉規制改革」を利権にした男 宮内義彦』(2006年 講談社) つまり、規制緩和は誰かの儲けになっているわけで、加計学園問題で焦点となった竹中氏が関わった国家戦略特区を見れば、同じくそれは明らかでしょう。いまだに同じことをしているわけで、今度は小池新党がその舞台と言うことなのでしょうか? どこにいってもやることは同じで、操られる存在が変ったと言うだけと考えます。 また、竹中氏については、本ブログ「MBノミクス」(2017年6月13日)でも書きましたが、韓国の朴槿恵政権の前の李明博政権で、同氏は大統領顧問として迎えられています。李明博元大統領は、大阪生まれで、同大統領の後継が同じ党の朴槿恵前大統領です。そして、朴前大統領の父親が朴正煕元大統領で、朴正煕元大統領は安倍首相の祖父・岸信介元首相と関係が深いわけです。時を超えて、上記の人物相関の構図はあるのです。 竹中氏が顧問となったこの李明博政権の経済政策を「MBノミクス」と言います。MBとは「明博(ミョンバク)」の略です。そして、竹中氏が関わった第二次安倍政権の経済政策を「アベノミクス」と言います。普通に考えて、見事な符合です。 この李明博政権について、以下のように韓国紙『ハギョレ』が非常に良い記事を書いています。ハギョレの記事はとても勉強になります。 「ブラックリストの芸能人、国情院の予告どおり追い出し」(2017年9月30日 ハギョレ) 記事の内容を簡単に言うと、李明博政権時に、韓国で左派や体制に批判的な芸能人などがパージされ、出演番組の降板などがあったというものです。これと同じことは第二次安倍政権発足後、盛んに言われてきました。このような日韓で生じた類似したことは、当然、偶然ではないでしょう。小池新党が影響力を増せば、同じことは当然、起ると考えた方が良いと考えますし、そうこの記事は示していると考えます。 やはり希望の党には希望を見いだせないというのが本当と考えますし、それははっきりしていると考えます。 | |
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