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危機的状況を示す言葉?
[日本の政治]
2019年2月5日 0時0分の記事

昨日の本ブログ「危機的状況を示す言葉?」(2019年2月4日)の続きです。

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リテラが以下のような記事を出しています。

「朝日が報じた『日本を米西海岸沖に移したい』発言の防衛省幹部はトップの事務次官だった! 対米従属ここまで」(2019年1月29日 リテラ)

この記事に書かれていることは、高橋防衛事務次官が、日本を米国西海岸沖に移したいと発言したというものです。そのような感想を漏らしたのは、昨今の日韓関係による韓国疲れであると書かれています。そして記事では、対米従属、ジャパンハンドラーズというキーワードが出てきます。とてもリテラらしい面白い記事ですが、あえて一言言うのなら、対米従属、ジャパンハンドラーズという米国に従属的な日本の立場というのは、必ずしも正確ではないと言うことです。ポイントはそのジャパンハンドラーズと利益をともにする人々が日本にもいて、さらにこれまで本ブログで取り上げたようにその繋がりが韓国にもあるということです。これが第二次世界大戦後・冷戦期の東アジアの構造であるわけです。だから、米国というのではなく、米国の一部のものと言うのが正確で、その人々は米国全てではないのです。もちろん、その一部の人々は朝鮮戦争の終戦も、シリアやアフガニスタン、NATOからの米軍の撤退にも反対しています。このように見ないと世界の動きはわかりません。もちろん、リテラはこのことをわかっているでしょう。
さて、このリテラの記事のもう一つのポイントは、米国西海岸沖に日本を移したいという防衛事務次官が発した発言そのものにあります。そのように発言をしたのは韓国疲れと言っていますが、韓国との関係が崩れたというだけで、日本を米国西海岸沖に移動させたいというのは、あまりにも情けないわけです。つまり、その言葉には韓国との関係以外のことも含まれていると言うことです。それは、韓国と関係がこじれ、さらに朝鮮戦争が終焉の方向に向って動き、戦後の米軍の意味も変わるときに表面化した日本が置かれている状況は、ロシア、朝鮮半島、そして中国と隣接する国々と全く関係が築けていない、安全保障上、非常に危機的な状況であるということです。孤立無援の状況が日に日に濃くなっているわけですが、このような状況では日本を米国の西海岸沖に移動させたくなります。
そして、このような状況が安倍政権の6年でつくられたと言うことです。つまり、外交問題で明らかに失敗したから、韓国問題というだけで、日本を米国の西海岸に移したい、もしくは移さなければならないという発想になると考えます。まさに敗北宣言であるわけです。
現状の日本では、例え米国西海岸沖に日本が移動しても米国と上手くいくとは考えません。それほどひどい状況と考えます。その辺の甘さもこの防衛事務次官の言葉には見られます。

朝鮮戦争が終わり、日本を含めた東アジアの情勢が変化することは、何年も前から明らかなことでした。日本の戦後が終わり、日米関係も変容、地政学的にユーラシアとの関係が非常に重要になるのは明らかでした。米国との関係は維持すべきですが、眼前のユーラシアとの関係を構築することが、この変化の時には確実に必要になるわけです。実際、米国は遙か向こう、英連邦のオーストラリアやニュージーランドも同じで、東南アジアもまた同じであるわけです。
だから、まずユーラシアと関係をつくる、善隣外交をすればよいわけで、それで日本の安全保障はほとんど決まってしまうわけです。
朝鮮戦争が終わることは目に見えていましたから、ザ・フナイ2018年年初の2月号に、上述と同じことを書きましたし、そこで善隣外交を目指せとも書きました。またもっと以前から朝鮮戦争の終結に努力すべしと同誌上で述べてきましたが、実際は全く反対を行き、河野外相は口角泡を飛ばして、昨年初め他国が融和の方向性を考慮しているときに対北朝鮮姿勢を先鋭化させました。
ここ数年、日本が朝鮮戦争の終結に率先して動いていれば、今頃、日韓関係はこれまでにないほど大変に良くなっていたはずですし、ロシア、中国との関係も改善し、日本は東アジアで間違いなくイニシアティブを握り、中心点として存在したことでしょう。つまり、日本は千載一遇のチャンスを逃したわけです。
もちろん、系譜から考えれば安倍政権にこのようなことはできるはずもありません。
このような防衛事務次官の発言は、自分の頭で考えることをしていない日本人の問題点が大きく出ていると考えます。そういことがこの敗北発言に繋がると考えます。日本の地政学的条件を考えれば、まず、ユーラシアの三正面とそれぞれ友好関係を結べば、あとはほとんど問題は生じませんので、まずそのことを進めるのが基本ですが、そうしないのは当然、戦争の意図が常にあるからです。もちろん、その戦争の意図とは日本人の利益とは全く別のもので、上述の国境を越える繋がりにあるわけです。明治維新以降、戦前は英や仏などの関係でそういうものがありました。今もまた、全く考えていない日本の姿があり、実際、明治維新以降、日本は自分の頭で考えていないわけで、その力も乏しいわけです。上記の防衛事務次官の言葉は、安全保障を考える人間としては完全に失格です。
これからどうするか? 新しいビジョンをもった政治が現在、必要であるわけで、今のままなら日本は大変なことになります。もちろん、そのビジョンは安倍政権にはありませんし、産経新聞にも、朝日新聞にもありません。むしろ、全く反対に走ってしまって、最大の危機的状況を現在、招いていています。それを示しているのが、この防衛事務次官の言葉であるわけです。もちろん、野党も現状を理解しているのか、もちろん疑わしいところがあるわけです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、爾来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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