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一番甘く見ていた者は誰か?
[日本の政治]
2020年4月3日 23時2分の記事

日本における新型コロナウイルスの1日の感染者数が300人を超えたと報じられています。一方、中国は4月1日ですが新規感染者数は1日に7人と収束傾向は顕著です。中国は数字を誤魔化していると言われますが、そんなことはない根拠が明確にあります。むしろ、検査数が少ない日本の方が実態を反映しているとは考えられません。

「1日の感染者、初めて300人超える」(2020年4月3日 共同通信)

「新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(2日午前4時時点) 死者4.5万人に」(2020年4月2日 AFP)

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志村けんさんの訃報が流れて、多くの人が新型コロナウイルスについて真剣に考えたという記事があります。新型コロナウイルスについて、私は大丈夫、俺は大丈夫という意識があったということであり、この意識がまた感染の拡大を促進したという見方もあります。それは間違いないでしょう。
しかし、その意識の代表格が誰かと言えば、それは間違いなく安倍政権、日本政府だと私は考えます。経済対策、国民の生活を支える支援策について、どうしてこれほどまでに時間がかかり、そして不十分なのでしょうか? 他の国はとっくにやっているわけです。そのような先行事例があったのですから、当然、その時から準備はできたはずです。それがまったくできていないで、ここまで右往左往して、こんな不十分なものになっているわけです。
つまり、他国では大変な状態になっていていても、それはまったく観ないで、日本は大丈夫、日本はそんなことにはならないと考えていたから、準備が遅れ、感染拡大は今や中国をはるかに凌ぎ、新型コロナウイルス感染拡大や経済に対する対応・対策が不十分になっているわけです。給付だけではなく、人工呼吸器、簡易隔離施設などなど、4月になってようやく動き出しています。これらはすべて他国において先行事例があるわけで、それらをしっかりと観ていれば、日本で同じようにすべて3月中に準備が完了していておかしくないものばかりなのです。それを日本は大丈夫と高をくくっていたから、今頃になって右往左往して、やっと決まりましたと不十分でとんちんかんなものばかりが出てくるわけです。
私は大丈夫と思っていた筆頭が実は日本政府・安倍政権であるわけです。安倍夫人の行状を観れば、それはよくわかります。お肉券、お魚券という発想が出てくるのもまったく同じ理由です。

安倍首相が緊急事態宣言を出さない理由として、以下の記事にあるように「現時点ではまだ、全国的かつ急速なまん延という状況には至っておらず、ぎりぎり持ちこたえている」(2020年4月3日 時事通信)とありますが、それは島根県や鳥取県、岩手県にまだ感染者が出ていないから、全国的ではないと言うことなのでしょう。しかし、日本の地域別人口構成から考えたら、感染地域(都道府県)の人口はすでに95%を優に越えていることでしょう。

「新型コロナ『瀬戸際が継続』 緊急事態宣言、発令なお慎重―安倍首相」(2020年4月3日 時事通信)

今や、日本における急速な感染拡大は冒頭の記事で明らかですから、全国的でない理由としてあるのは、島根県や鳥取県、岩手県に感染者がいないことの他はないでしょう。実際、安倍氏がこのコメントを出して、緊急事態宣言を発しない理由については何の説明もありません。なぜ、そのようなことをしっかりと説明しないでしょうか? そもそも説明すべきでしょう。何よりも責任をとりたくないのでしょう。
つまり、安倍氏のコメントから考えられることは、島根県や鳥取県、岩手県の状況を観て、東京や大阪、名古屋などの都市圏の新型コロナウイルス対策を考えているということです。この発言の意味はそう言うことです。これでは上手くいくはずはないでしょう。首相の安倍氏は国民に対してしっかりとこのことの責任をとっていただけるのですよね?

安倍氏が山口県選出で山口県しか見ていない田舎政治家であるとは言え、このような判断をする田舎政治丸出しでは日本全体をしっかりと導けるはずはなく、大変なことになってしまうでしょう。

また、上記記事に「少しでも気を緩めればいつ拡大してもおかしくない。まさに瀬戸際が継続している」(2020年4月3日 時事通信)とありますが、「少しでも気を緩めれば」という「気」は誰の気なのでしょうか? 首相の気なのでしょうか? 首相のものであるのなら、首相が気を引き締めれば、新型コロナウイルスをコントロールできると言うことなのでしょうか? そんなことはあり得るはずもありません。実際、上述したようにまったく安倍氏や日本政府の気は引き締まってきていません。
それなら誰なのでしょう。まったく意味不明な言葉なのです。これは閣僚の西村氏も使っていましたが、まったく意味不明な言葉を使用している発言しているのですが、それを日本の行政の責任者が平気で使っているわけです。これで上手く新型コロナウイルス対策ができるはずはないでしょう。

給付金やアベノマスク、政府の新型コロナウイルス対策の遅れを観ていると、日本政府は日本国民を助ける気はないと分析します。ですので、日本国民は生き残るためには、助け合い、そして政府を徹底的に批判して、ただしていくほかないでしょう。
政府・自民党がこれ以上国民に甘えることを許さない。それが日本国民にとって解決と生き残りのための第一歩です。だから徹底的に批判してく、徹底的に問題点を指摘していく。今や安倍政権は民主党政権以下なのですから、当然、このようにしなくてはならないでしょう。それが、日本国民、主権者として当然すべきことです。今まで甘やかしすぎたのです。だから、いざとなってこのようなトンデモナイ政府対応となるわけなのです。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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