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ワクチンのお話し
[日本の政治]
2020年4月28日 0時0分の記事

ロシアのメディア・スプートニクで、ポスト・コロナの世界についての映画監督のデビッド・リンチの言葉が載っています。デビッド・リンチの『ツイン・ピークス』はとても好きでしたが、このスプートニクに掲載されている言葉も大変に良いものです。さすが、すごい感性をしているなとうならせます。

「デヴィッド・リンチ監督が語る ポスト・コロナの世界で人間の暮らしはどう変わる?」(2020年4月22日 スプートニク)

(※ 本記事は掲載から1週間が経つと有料記事になります)


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デビッド・リンチの言葉は以下の通りです。


リンチ監督曰く、この危機の後は以前の生活は戻らない。パンデミックは十分に長い期間続くため、こうした変化は必ず起きる。
リンチ監督の予想は楽観的だ。我々を待ち受けているのは、精神的により豊かで、よりフレンドリーで、他の人たちの苦しみを分かち合うことのできる人たちの暮らす、素晴らしい世界だという。


ザ・フナイでの私の連載をご覧いただいた皆様は、このデビッド・リンチの言葉をご覧になって、私が連載で書いてきた新しい時代のことを言っていると言うことはすぐにおわかりなると思います。まさにその通りです。やはりデビッド・リンチはすごい感性をしているなと改めてこの言葉を観て感心しました。
以前の生活に戻らないとは新たな飛躍と言うことです。だから素晴らしい世界になるというわけなのです。間違いなく、人類は今、飛躍のステージにいます。しかし、その飛躍(進化)はこれまでの飛躍(進化)とは違います。そこを勘違いして、退行を飛躍(進化)として誤って選択しようとしているバカがいます。改めて言いますが、今回の飛躍(進化)はこれまでの飛躍(進化)とは違うのです。この違いがわかっていないことが、そもそもの混乱の元なのです。これまでの飛躍(進化)の方向は、必ず混乱と衰退、滅びへと繋がっていきます。なぜなら、それが飛躍(進化)ではなく、退行だからです。

私たちは、人類史上初の飛躍(進化)をしなくてはならないのですが、そのための要素はこのデビッド・リンチの言葉に十分に凝縮されています。人類史上初の飛躍と言おうとマユツバと構えてしまうかもしれませんが、ザ・フナイの連載でこの10年に世界中で起きた数々の人類史上初の動きを詳細に分析し、書いてきました。それは人類の意識的なものなのです。ただ、多くの人々はそのような動きに気がついていないだけなのですが、いずれにせよ、その数々の人類史上初の続きが今なのであり、未来となっていき、それはこのデビッド・リンチの言葉にあるのです。この言葉の通りにすれば、すぐに新しい時代の中に入っていきます。進化のプロセスを考えれば、そういうことなのです。
そう言う意味で、このデビッド・リンチの言葉も進化のための一種のワクチンだと思います。

本当のワクチンのお話し
さて、このスプートニクの記事には新型コロナウイルスに対する本当のワクチンのお話しが載っています。記事では「米国、英国、ロシア、中国、日本と今、世界中でワクチンの開発が進められている」とあります。この記事で、各国のワクチン開発に関しては以下のようにリンクが張られています。

米国:「『インフルエンザ用ワクチンの投与と変わりない』コロナ用ワクチンの実験に初参加の女性が投与後の感覚を語る 」(2020年4月15日 スプートニク)

英国:「英国でコロナウイルスワクチン大量生産開始、ただし臨床試験はこれから」(2020年4月19日 スプートニク)

ロシア:「ロシアのコロナウイルスワクチン、60人を対象に治験」(2020年4月12日 スプートニク)

中国:「中国開発のワクチン 治験フェーズ?へ」(2020年4月14日 スプートニク)

これらの記事を読むと、すでに治験がはじまっていて、大量生産が開始されているということも言われています。人類はここで一致協力して叡智を結集して、力を合わせてこの難局を乗り越えなくてはならないのです。それが実は、上述のデビッド・リンチの言葉にも繋がるのです。
このスプートニクの記事には日本のワクチン開発についてのリンクはありませんでした。日本のワクチン開発については以下のように報じられています。

「塩野義製薬、新型コロナウイルスのワクチン開発」(2020年4月27日 日本経済新聞)

「阪大が三つのワクチン開発を手がける理由 新型コロナ」(2020年4月26日 朝日新聞)

ただ、実は日本のワクチン開発は必ずしも楽観的な要素ばかりではなく、そのことが以下の東洋経済の記事に書かれています。この記事にあるとおり日本は圧倒的に出遅れていて、だからこそ、上記のスプートニクの記事にワクチン開発国として載っていても、その具体的な動きを示すリンクがなかったものと考えます。

「『コロナワクチン』日本が圧倒的に出遅れる事情 国家が民間に丸投げしたツケ、海外頼みの悲哀」(2020年4月25日 東洋経済)


日本はどうして遅れてしまっているのか? それは、簡単に言うと、巨額な資金が必要な製薬業界で、ワクチン開発を民間に丸投げしたことによって、ワクチン開発企業が立ちゆかなくなっているからです。
実はこのことはワクチンだけではなく他の薬などについても同じなのです。日本は非常に遅れているのです。5、6年ほど前、ドイツのマックスプランク研究所でマイクロRNAの研究をしていた知人から、その事情をじっくりと聞きました。曰く、日本の製薬会社は化学をベースにしているが、海外の製薬会社はDNAをベースにしてドンドン進んでいて、SF映画のようなものもすでにあるとのことでした。化学をベースにしているとは、私たちが知っている薬のことですが、世界はそういうレベルではすでにないということなのです。
このDNAなどのことでも日本は遅れているのです。この私の知人は、そういう惨憺たる状況を何とかしたいと熱心にお話しをしてくれましたが、このような日本の後進性が、韓国がPCR検査をドンドンやり、日本がPCR検査をしなかったという差が生まれた根本的な理由の一つです。やりたくてもできない。だから、日本国民のために首相の安倍氏は韓国に頭を下げてでもしなくてはならなかったのですが、そのような動きを一切しませんでした。したがって、当然、そのことで失われた命が数多あると考えます。
要するに、製薬などの分野で韓国が先を走り、日本は後進国なのです。だから、左様に差がついたのです。このようなものは、長い時間をかけた蓄積の差なのですが、韓国はすでに先を行っているわけです。そして、安倍政権ではその差が広がるばかり、つまり縮めようともしていなかったと言うことなのです。本ブログ「本当にレベルが低いミヤネ屋」(2020年4月27日)で述べたように、小泉・竹中構造改革路線以来、日本の医療は、国民にとってという意味で非常に疎かにされています。これまで多くの医師の方々のご努力で何とか一線のレベルを保っていますが、そもそも国民の医療のクオリティは、安倍政権で上げられることはなかったのです。そういうツケが、今、この新型コロナウイルス問題で大変な勢いで噴出しているのです。
私たちは、新しい時代において、このよう医療や製薬についても、国民、そして何よりも人間を大事にすることを中心に立て直していかなければならないのです。そのために、今、立ち上がらなければならないのです。

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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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